「本日限りで退園を」3歳息子、自閉症診断報告でプレ幼稚園からまさかの勧告。世界から拒否された絶望を感じて【専門家からのメッセージも】

ライター:星あかり
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スバルは1歳半健診時に言葉の遅れを指摘され、それ以来何度か受けた検査で「言葉が遅いだけ。様子を見ましょう」と言われました。私はのんきに「専門家に『言葉が遅いだけ』のお墨つきをもらった」と言葉のままに様子を見守り続けたのでした。そしてとうとう3歳の誕生日の数日前に言葉が溢れました。言葉が溢れたことでこのまま好転するのではないかという期待と、2歳から通い始めたプレ幼稚園でいまだにスバルがクラスメイトと同じ行動ができないことへの不安が入り混じる中、ある日の放課後プレ幼稚園の先生に呼び出されました。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

プレ幼稚園のある日の放課後、園長と副園長から呼び出され…

スバルの言葉が溢れてから最初の通園日にプレ幼稚園の帰りに先生に呼び出されました。呼び出された部屋には、プレクラスの先生2人と園長と副園長が待ち構えており、ドアを開けた瞬間これはただごとではないと察しました。

妙にぎこちない挨拶を交わしたあと、先生から神妙な面持ちで「発達検査を受けて診断書を提出してください」と言われました。とっさに「ほんの数ヶ月前に受けた検査で『言葉が遅いだけ』と言われたばかりなんですけど…」と伝えると先生たちは困った表情に…。私自身も心の中では数ヶ月前の検査のときと今では状況が違うことを理解はしていましたが、なかなか先生の言葉を受け止められなかったのです。

数ヶ月前、プレ幼稚園に通い始める前に受けた検査では私も心理士さんも集団の中にいるスバルの姿を知りませんでした。スバルは一対一なら話が通じ、人が好きで興味があることには集中して座っていられるので、プレ幼稚園に入るまでは「言葉が遅い以外に困りごとはない」と思っていたのです。

その後、プレ幼稚園での初めての集団生活の中で、先生がクラス全体に呼びかけた「お片づけの時間だよ」などの指示が通らなかったり、私が膝の上でホールドしていないと絵本の時間に歩き回ってしまったりと明らかに浮いているスバルの様子を知ることになりました。

クラスメイトたちは入園から3ヶ月ほどで幼稚園のルールを学びプレ幼稚園での集団生活に馴染み、次々と母子分離通園になっていきました。そんな中スバルと私はいのこりで母子同伴通園を続けていました。そんな状況でも「言葉が遅いだけ」と言われた事実から、言葉が出始めたまさに今!このときから!ものすごい成長があるかもしれないとほんの少しの期待が捨てきれずにいたのでした。

そんな心境の中での先生の「発達検査を受けて診断書を提出してください」の言葉…モヤモヤとした気持ちを抱えながらも、とにかく発達検査を受けることにしました。

発達検査の予約をするも2ヶ月待ち

自宅に帰ってから地域の療育センターに発達検査の予約の電話をかけましたが、予約が取れたのは2ヶ月も先でした。こんなに不安な気持ちで2ヶ月も過ごすのかと絶望しましたが、その日を待つしかありませんでした。

最初のころは興奮状態で何も手につかない毎日を過ごしていましたが、気持ちのアップダウンを繰り返しながら少しずつ冷静になってきました。そうすると見えてくる日々のこと。「そういえば、言葉が出始めても幼稚園での生活面にはものすごい成長はなかったな…」言葉が出たあとも相変わらず母子同伴。ありのままのスバルで過ごしていました。

冷静に現状を把握したあとはこの時間を次のステップへ進むための準備期間にしようと、本を読んだりインターネットで情報収拾したりと心の準備をして過ごしました。

検査の結果は「自閉スペクトラム症」と診断され…

そして、発達検査の結果を元に医師の問診を受けた結果、「自閉スペクトラム症」と診断をされました。

発達検査は簡易なものも含めて何度か経験しているので慣れたものです。スバルはいつも通り最後まで座って集中して取り組むことができました。しかも前回は言葉が出ていませんでしたが今回は言葉が溢れています。さらに、予約から本番までの数ヶ月で2語文も話せる様になったので、検査でも出来る事がぐっと増え、ホップ、ステップ、ジャンプ!レベルの成長を見せつけることができました。

しかし結果は…「まごうことなき自閉スペクトラム症」でした。以前よりスバルが成長をしているのは事実です。しかし言葉が溢れたら埋まると思っていた発達の凸凹の凹は埋まることなく、伸びた凸が凹を際立たせる結果になりました。幼稚園での様子も含めて納得の凸凹です。

2ヶ月も心の準備期間があったおかげで診断自体は動揺しつつも、わりとすんなり受け入れることができたと思います。インターネットでの予習で療育センターで診断されたあとは療育への案内と手続きがあることを知っていたので「やっと次に進める!」と期待していたくらいです。
療育センターでの検査までは、情報収拾をしたりと、心の準備をして検査に挑んだので「自閉スペクトラム症」の診断を聞いても私は動揺しませんでした。準備期間の予習で療育センターで診断されたあとは療育への案内と手続きがあることを知っていたので、療育センターの人から実際に案内されたときも「がんばります」と元気に返事をする私。手続きが始まると資料には「障害児」や「障害者」という言葉の数々が。私はその言葉に衝撃を受けて声を出して泣きました。3秒前まで笑っていた私が突然泣き出して、療育センターの人は驚いていました。
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療育の手続きが始まり、待っていましたとばかりに資料に手を伸ばすと「障害児」や「障害者」という言葉が目に飛び込んできました。そんな言葉の数々を見て、本やインターネットで調べて散々目にしてきたのに、そのときまるで強い風が吹いた様な衝撃を受けて声を出して泣いてしまいました。

3秒前までやる気に満ち溢れニコニコはしゃいでいた女が突然泣き出して驚いたことでしょう…。その節は本当に申し訳ありませんでした。
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