4歳で突然こだわり出現!道順、服、交通ルール…自閉症息子の地雷はどこに?癇癪を避けろ!サバイバルな母の毎日

ライター:海乃けだま
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わが家の息子は2歳半でASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。産まれてから3歳ごろまでの様子と、4歳ごろから突然あらわれた息子のこだわりについてお話しさせていただきます。

監修者藤井明子のアイコン
監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。

3歳までこだわりや癇癪がほぼなかった息子。でもこだわりのタネは少しずつ芽を出し始めていて…

赤ちゃんのころから反応が少なかった息子。癇癪・こだわりも例外ではなく、特に産まれてから3歳あたりまで「どうしてもこうしたい!!」という息子からの強い思いはほぼありませんでした。
たとえば、おもちゃで遊んでいても目の前からなくなるとすぐにあきらめて違うおもちゃで遊びだすので、児童館でお友達と取り合いになるようなこともなく…というか全てのおもちゃ・遊びに対して興味が薄く、夢中になることがほとんどなかったように思います。
親としては「もっと熱くなれよっ!!」と言いたくなるくらい、物事への執着を感じることがありませんでした。
自閉症のある息子が2歳ごろのとき、おもちゃにも興味が薄く、「もっと熱くなれよ!」と心の中で叫ぶ母。
自閉症のある息子は3歳ごろまで、こだわりや癇癪はおろか、物事への執着をほとんど見せなかった
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うちの子はもしかしたらこのままこだわりや癇癪が少ないタイプなのかもしれない…そう思っていた矢先、4歳を過ぎたころから何気ない日常生活で積み重ねた「いつもの習慣」が突如地雷となって爆発する日がやってきたのです(恐怖)。

ある日、何の前触れもなく突然現れたこだわり。まるで地雷!!日常生活がサバイバル!?

それはある晩のこと…毎週土曜日の夕飯は祖父母の家(義実家)でつくっていただいているのですが(とてもありがたい)、わが家の玄関を出て左の階段が正門、右の階段が車庫に続いており、その日は車に置き忘れた物を取りに行ってから祖父母宅へ向かおうとしていました。息子に「ちょっと車に忘れ物したから取りたいねん」と一声かけてから手を引いて車庫の方へ歩きだすも…息子はピクリとも動きません。「どうしたの?」そう声をかけようとした途端、『ごっぢー(こっち)』ととんでもない声量で叫び出したのです(唖然)。
それこそ知らないうちに積み重ねていた"いつもと同じ通路"が息子の中でこだわりとなっていたことを知った瞬間でした。
祖父母宅へ向かうとき、いつもの道を通らなかった母に「ごっぢ(こっち)ー」ととんでもない声量で叫び出した自閉症息子。突如爆発した息子のこだわりを知った瞬間、まるで地雷…!!と驚く母。
知らないうちに積み重ねていた「いつもの習慣」が息子のこだわりに。地雷のごとくこだわりが爆発した瞬間
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この出来事があってから、今までの間に次々とこだわりという名の地雷が発掘されております(白目) 。

誰得‼︎祖父母宅関連の息子のこだわり一覧
・必ず玄関を出て左の正門から
・祖父母宅へ行く専用の靴下
・祖父母宅へ行く専用のサンダル
・家の前の道路を横断する際の左右確認←妹・パパママたちもちゃんとしてるかチェックされます(笑)
・息子専用のお皿・スプーン・フォーク
・息子専用のコップ・ストロー、そしてティースプーン←(お茶を混ぜるため)


一つひとつは取るに足らない小さなこだわりなんですが、数が多くなってくるとなかなか大変です…。

一方で、こだわりがいい方向に働くことも…

息子は今ミニカーに激ハマりしているのですが、そこから派生して道路標識にも興味を持ち始めています。交通ルールに関して教えると、必ずそのルールを守ってくれます。
道を渡るときは車が来ないか左右確認、手を挙げて渡る、交差点の歩行者の止まれマークは必ず止まる。そして横断歩道があればその白線の上を必ず歩く。
自閉症息子は交通ルールを必ず守る。道を渡るときは車が来ないか左右確認、手を挙げて渡る、交差点の歩行者の止まれマークは必ず止まる。そして横断歩道があればその白線の上を必ず歩く。
自閉症息子の「交通ルールを守るこだわり」は、自分だけでなく家族にも徹底
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パパやママ、そして妹もしっかりとルールを守っているかチェックされます。
息子の「交通ルールを守る」こだわりは、スーパーの駐車場なども例外ではなく…たとえ目の前にスーパーの入り口があったとしても、横断歩道があるところまで遠回りしていく徹底ぶりです。
自閉症息子の「交通ルールを守る」こだわりは、スーパーの駐車場も例外ではない。たとえ目の前にスーパーの入り口があったとしても、横断歩道があるところまで遠回りする。
どんなに遠くても必ず横断歩道を渡ります
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次ページ「こだわりのタネになると困ることは避けているつもりでも…」

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