「トイレが怖い」発達障害グレー3歳息子、保育園でオムツは1人だけ…。トイトレ成功のきっかけは?
ライター:keiko
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現在5歳のしのくんは、発達障害グレーゾーンの男の子です。
今回のお話は、しのくんのトイレトレーニングに悩んでいたときのお話です。
監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。
1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。
保育園で1歳から始まったトイレトレーニング。順調だったスタート
しのくんが通っている保育園では、1歳からトイレトレーニングがスタートします。周りの子どもと比べて、言葉の発達が遅かったしのくんですが、先生の頑張りの甲斐あって、2歳0ヶ月ころにはトイレに行きたくなったら、「無言でズボンとオムツを外す」といった行動を取るようになりました。
2歳4ヶ月ころまで意味のある発語がなかったしのくんなので、「トイレに行きたい」と言うことができず、無言でズボンを下ろすという行動で意思を伝えてきていたのでした。そして、私はしのくんがズボンを脱いだのを見て、「トイレやね!OK!」とトイレに連れて行くことができていました。
2歳4ヶ月ころまで意味のある発語がなかったしのくんなので、「トイレに行きたい」と言うことができず、無言でズボンを下ろすという行動で意思を伝えてきていたのでした。そして、私はしのくんがズボンを脱いだのを見て、「トイレやね!OK!」とトイレに連れて行くことができていました。
トイレトレーニングに立ちはだかった壁。それは…
順調に進んでいると思われたしのくんのトイレトレーニングですが、ちょうどその後、手術と新型コロナウイルス感染症のパンデミックが重なります…。
しのくんには生まれつき停留精巣という疾患があり、2歳半ごろに入院して手術を受けることになっていました。その手術は無事に終わったのですが、タイミング悪く新型コロナウイルス感染症の流行による緊急事態宣言が重なったことで、約2ヶ月半も保育園を休むことになってしまいました。
そして、その間に何もかもリセットされ…しのくんは自分からトイレに行くそぶりを全く見せなくなってしまったのです。
再び保育園に行けるようになったあとも、その状況は変わりませんでした。そして、いつの間にか、保育園の3歳児クラスでオムツが外れていない子どもは、しのくんだけになってしまいました…。
ある日の参観日で、クラスのみんなはトイレに行っているのに、しのくんだけ先生にオムツを履かせてもらっている姿を見て「どうしよう!」と焦ったのを覚えています。
しのくんには生まれつき停留精巣という疾患があり、2歳半ごろに入院して手術を受けることになっていました。その手術は無事に終わったのですが、タイミング悪く新型コロナウイルス感染症の流行による緊急事態宣言が重なったことで、約2ヶ月半も保育園を休むことになってしまいました。
そして、その間に何もかもリセットされ…しのくんは自分からトイレに行くそぶりを全く見せなくなってしまったのです。
再び保育園に行けるようになったあとも、その状況は変わりませんでした。そして、いつの間にか、保育園の3歳児クラスでオムツが外れていない子どもは、しのくんだけになってしまいました…。
ある日の参観日で、クラスのみんなはトイレに行っているのに、しのくんだけ先生にオムツを履かせてもらっている姿を見て「どうしよう!」と焦ったのを覚えています。
3歳のとき、外のトイレを怖がるように!?きっかけは…
親の焦りを知ってか知らずか、3歳の誕生日を過ぎても、相変わらずオムツだったしのくん。自分からトイレに行くことはなく、親のほうからトイレに誘う日々が続いていました。そんなある日、その状況に追い討ちをかけるかのような事件が発生しました。
家族で遊園地に遊びに行ったときのことです。オムツを交換しようとしのくんをトイレに連れて行ったのですが…
しのくんは、トイレの中が薄暗かったせいか、急にトイレが怖くなってしまったらしく、ズボンを払いのけ、オムツ姿のままトイレの外へ走りだしてしまったのです!
そのときは、どんなになだめてもトイレでオムツを替えることができなかったので、仕方なく私と夫で壁をつくって、外から見えないようにして、トイレではない場所でオムツを履き替えさせるしかありませんでした。
家族で遊園地に遊びに行ったときのことです。オムツを交換しようとしのくんをトイレに連れて行ったのですが…
しのくんは、トイレの中が薄暗かったせいか、急にトイレが怖くなってしまったらしく、ズボンを払いのけ、オムツ姿のままトイレの外へ走りだしてしまったのです!
そのときは、どんなになだめてもトイレでオムツを替えることができなかったので、仕方なく私と夫で壁をつくって、外から見えないようにして、トイレではない場所でオムツを履き替えさせるしかありませんでした。
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一番悩んでいたとき、思いがけず訪れた転機
この事件以降、しのくんは、家以外のトイレに入ることができなくなってしまいました。
そんなふうに、トイレトレーニングで一番悩んでいたある日…しのくんが2歳7ヶ月ごろから通っている「ことばの教室」に行ったときのことです。私はしのくんがオシッコをしたそうに、もじもじしているのに気づきました。
「環境に慣れている『ことばの教室のトイレ』だったら、もしかしたら行けるかもしれない!」
すると、しのくんの様子にピンときた先生がさりげなくしのくんを誘い、トイレに連れて行ってくれました。そして、私と先生が見守るなか…なんとしのくんは、数ヶ月ぶりに家以外のトイレで用をたすことができたのです。
「すごいすごいすごい!」と先生と私で褒めまくりました。
そんなふうに、トイレトレーニングで一番悩んでいたある日…しのくんが2歳7ヶ月ごろから通っている「ことばの教室」に行ったときのことです。私はしのくんがオシッコをしたそうに、もじもじしているのに気づきました。
「環境に慣れている『ことばの教室のトイレ』だったら、もしかしたら行けるかもしれない!」
すると、しのくんの様子にピンときた先生がさりげなくしのくんを誘い、トイレに連れて行ってくれました。そして、私と先生が見守るなか…なんとしのくんは、数ヶ月ぶりに家以外のトイレで用をたすことができたのです。
「すごいすごいすごい!」と先生と私で褒めまくりました。
ことばの教室でのトイレの成功で、しのくんの中で自信がついたのか、その後、だんだんとトイレでできることが増えました。また、3歳半を過ぎたころから言葉も増えてきて、自分から「トイレに行く」と言えるようにもなりました。そして、4歳目前でついにオムツが外れました。
5歳になった現在、悩んでいたころを振り返って
5歳になった今では、もう外のトイレは怖がりません。むしろ、女性用トイレに入りたくないといって、一人で男性用トイレに入って行くくらいです。
オムツ卒業の時期は人によって違うので、そんなに焦ることなかったなと今では思います。しかし、当時の私は心配で心配でしかたありませんでした。そんな私の焦りもきっとしのくんに伝わっていただろうなと思うので…今となっては反省しております。
ほかの子どもと比べたり、周りの目を気にしないで、しのくんを第一に考え、しのくんのペースに合わせていきたいなと思います。
執筆/keiko
オムツ卒業の時期は人によって違うので、そんなに焦ることなかったなと今では思います。しかし、当時の私は心配で心配でしかたありませんでした。そんな私の焦りもきっとしのくんに伝わっていただろうなと思うので…今となっては反省しております。
ほかの子どもと比べたり、周りの目を気にしないで、しのくんを第一に考え、しのくんのペースに合わせていきたいなと思います。
執筆/keiko
(監修:鈴木先生より)
ASDの患者さんの場合、幼少時からズボンとパンツを脱いでトイレへ行く習慣をつけると、大人になってからも同じ行動をすることがあります。自宅ではいいのですが、外出したときは男児ならズボンを脱がないでできる習慣を本人のペースも考えてできるだけ早い時期から身につけるようにしましょう。一般的に公衆トイレは汚いイメージがあり、感覚過敏があるお子さんは臭いや汚れを気にして入れないこともあります。誰でもきれいなトイレのほうがいいとは思いますが、特に、ASDのお子さんはこだわりが強いため、外出時はどこにきれいなトイレがあるか確認していくといいでしょう。潔癖など強迫性症状のある方は他人が使うトイレに行けず、わざわざ自宅へ帰ることもあります。携帯の除菌スプレーを持参するなどの工夫も必要となります。
ASDの患者さんの場合、幼少時からズボンとパンツを脱いでトイレへ行く習慣をつけると、大人になってからも同じ行動をすることがあります。自宅ではいいのですが、外出したときは男児ならズボンを脱がないでできる習慣を本人のペースも考えてできるだけ早い時期から身につけるようにしましょう。一般的に公衆トイレは汚いイメージがあり、感覚過敏があるお子さんは臭いや汚れを気にして入れないこともあります。誰でもきれいなトイレのほうがいいとは思いますが、特に、ASDのお子さんはこだわりが強いため、外出時はどこにきれいなトイレがあるか確認していくといいでしょう。潔癖など強迫性症状のある方は他人が使うトイレに行けず、わざわざ自宅へ帰ることもあります。携帯の除菌スプレーを持参するなどの工夫も必要となります。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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