発達障害小4息子、サマーキャンプに初参加!いじめ、パニック、涙の途中帰宅…それでも「行ってよかった」と思う理由
ライター:寺島ヒロ
発達障害があっても子どもにはいろいろな経験を積ませたい!と、いうわけで、うちの凸凹きょうだいたちは、小さな頃から行事やイベントに参加したりして地域や職能のある方々と交流させていただいています。今回はその中の数少ない失敗例(?)をご紹介します。
※年齢、場所などから、人物が特定できる可能性があるため、エピソード以外は少し変更を加えています。あらかじめご了承ください。
監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
ASD息子初めての一人旅!楽しいキャンプになるはずが
小学4年生の夏休みに、地元の福祉支援グループの方々が企画したキャンプに参加することになったわが家のASD息子、タケル。幼稚園や学校での行事ではお泊りもキャンプも経験していますが、全く知らない子どもたちと、家族と離れて一人でイベントに参加するのは初めてです。
一泊二日で、1日目はレクリエーションとカレーづくり、2日目は山登りという日程だったと思います。自然の中での遊びが大好きなタケルは、大変楽しみにしていました。
しかし…
当然その子たちはスタッフさんにゲームをしているのが見つかり、ゲーム機を没収されました。どうやら、これがきっかけで何かと嫌がらせをされることになってしまったようなのです。
キャンプの班活動で仲間はずれに
すれ違いざまに蹴られたり、作業の分担をさせてもらえなかったりしたため、泣きながらスタッフさんに帰りたいと訴えたタケル。しかし時間はもう夜。「後は寝るだけなので我慢して」となだめられたそうです。
泣いているタケルを見て、スタッフさんに怒られてると思ったのか、参加者の女の子がやって来て「タケルくんは悪くない!私見てた!」と説明してくれました。
経緯を知ったスタッフのお兄さん、同じ班の子どもを呼び出し「ゲームをしていた方が悪い!仲直りして!」と叱ってくれました……。
が……
タケルの方は仲直りしたくないわけですよ!
まあ、そりゃそうよね……と、思いますが、握手してと言われてもしない、次の日は別の班に入れてあげると言われてもやはり帰りたいと言って泣き続けるタケルに、スタッフの皆さんは困惑してしまったようです。
タケルの方は仲直りしたくないわけですよ!
まあ、そりゃそうよね……と、思いますが、握手してと言われてもしない、次の日は別の班に入れてあげると言われてもやはり帰りたいと言って泣き続けるタケルに、スタッフの皆さんは困惑してしまったようです。
泣き続けてパニック!ついに倒れてしまったタケル
ここに至って、私たちに電話がかかって来ました。
「すぐ行きます!」
実は、私と夫はずっとキャンプ場の近くのファミリーレストランで待機していたのです。なぜかというと……「なんか嫌な予感がしてた」から!
「すぐ行きます!」
実は、私と夫はずっとキャンプ場の近くのファミリーレストランで待機していたのです。なぜかというと……「なんか嫌な予感がしてた」から!