自閉症娘、外出好きなのに「苦手なもの」に遭遇するとパニックで強制帰宅!?これらを克服できた方法とは?/読者体験談
ライター:ユーザー体験談
【発達ナビでは読者からのエピソードを募集中!今回は「外出トラブル」についてのエピソードをご紹介します。】6歳の時に自閉スペクトラム症、軽度知的障害の診断を受けた娘がいます。現在は高等特別支援学校へ自力で登校していますが、幼少期、娘にとって外出は鬼門、もう大変でした!今回は幼少期の娘の外出トラブルとそれをどう乗り越えたかについてお話します。
監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
娘の外出を阻むものは二つ。一つ目は「男性」。父親でもおかまいなし!
6歳の時に自閉スペクトラム症、軽度知的障害の診断を受けた娘がいます。幼少期の外出では本当に苦労しました。
娘には苦手なものが二つありました。
「男性」と「ハンドドライヤー」です。
0歳の時からでしょうか、娘は男性が苦手でした。それが自分の父親であってもです。
きっかけはいまだ分かりませんが、「夫の抱っこで泣かない」場面を見たことがないくらいでした。ですので、夫が居ても私はほぼワンオペ育児、短時間であっても一人で外出はできない……これもつらいところでした。
1歳になると、向こうから知らないおじさんが歩いてくるだけで騒ぎ出します。
外に出て男性がいない……なんて場面、なかなかないですよね?それでも、娘を夫に預けて買い物に行くことができないため、トラブル前提で娘を連れて買い物へ行っていました。
娘には苦手なものが二つありました。
「男性」と「ハンドドライヤー」です。
0歳の時からでしょうか、娘は男性が苦手でした。それが自分の父親であってもです。
きっかけはいまだ分かりませんが、「夫の抱っこで泣かない」場面を見たことがないくらいでした。ですので、夫が居ても私はほぼワンオペ育児、短時間であっても一人で外出はできない……これもつらいところでした。
1歳になると、向こうから知らないおじさんが歩いてくるだけで騒ぎ出します。
外に出て男性がいない……なんて場面、なかなかないですよね?それでも、娘を夫に預けて買い物に行くことができないため、トラブル前提で娘を連れて買い物へ行っていました。
買物中に前方から男性が歩いてくるだけでも泣きそうになる娘。そんな娘を抱っこすると両手がふさがってレジでお金が払えず……。いま思うと本当に大変だったなと思います。
ただ、娘は「外が好き」という面があったので、お出かけは移動のとき人に会う機会を減らせる、車を使うようになりました。
ただ、娘は「外が好き」という面があったので、お出かけは移動のとき人に会う機会を減らせる、車を使うようになりました。
二つ目は「ハンドドライヤー」。このせいで外のトイレが使えない……!
乳幼児期から外でトイレに行くと泣く娘。ずっと原因が分からないままでしたが、3歳になってやっとわかりました。ハンドドライヤーでした。
娘は3歳から保育園に入園したのですが、そこで掃除機が苦手なことが発覚しました。なんでだろう?と思っていたのですが、どうやら音が怖かった模様。そこで「トイレが苦手なのはハンドドライヤーの音のせいなんだ!」と気づきました。
そんな娘を連れての買い物は大変です。娘がトイレに行きたいとなると、一度自宅に戻り、再び買い物へ行かなくてはなりません。スーパーへは車で片道15分から20分位、この往復の手間と、一度商品をカゴから出して戻し、再びカゴに入れる作業……。もう、面倒でイライラしてしまいます。ただ、どうしようもないので諦めて淡々と行うだけでした。
低学年頃になると、もう間に合わない!というときは外でのトイレも決行しましたが、自分がハンドドライヤーを使わなくてもほかの人が使う音もダメなので、逃げるようにトイレから出てきていました。
そんな娘を連れての買い物は大変です。娘がトイレに行きたいとなると、一度自宅に戻り、再び買い物へ行かなくてはなりません。スーパーへは車で片道15分から20分位、この往復の手間と、一度商品をカゴから出して戻し、再びカゴに入れる作業……。もう、面倒でイライラしてしまいます。ただ、どうしようもないので諦めて淡々と行うだけでした。
低学年頃になると、もう間に合わない!というときは外でのトイレも決行しましたが、自分がハンドドライヤーを使わなくてもほかの人が使う音もダメなので、逃げるようにトイレから出てきていました。
これらの苦手は療育で乗り越えられました!
「男性」「ハンドドライヤー」、実は現在はほぼ克服できています。
ハンドドライヤーについては、就学後通いだした療育で相談したところ掃除機の音で慣れていこうということになりました。娘の近くで掃除機をかけてもらうと最初はさすがに気にしていましたが、徐々に慣れていってくれました。また嫌な音があるときは自分から離れることも覚えてくれました。
ハンドドライヤーについては、就学後通いだした療育で相談したところ掃除機の音で慣れていこうということになりました。娘の近くで掃除機をかけてもらうと最初はさすがに気にしていましたが、徐々に慣れていってくれました。また嫌な音があるときは自分から離れることも覚えてくれました。
その後、遠出をした高速道路のサービスエリアで、ちょっと強めに誘ってトイレに座らせてみたところ、無事トイレをすることができたので、とても褒めました。そうすると、ホテルのトイレも大丈夫になり、次の日の観光地の農場でも成功。
これをきっかけに、ついに外のトイレに問題なく行けるようになりました。ただ、ハンドドライヤーを使うことはないので、ハンカチは忘れないようにしています。
また、男性についても療育の実習のお兄さんと手をつないだり、触れ合う機会をつくることで、2年生頃にようやく大丈夫になりました。いまでも、大きな声を出したり怒鳴るような人は苦手ですが、そういう人がいたらその場から立ち去るようにしているようです。
これをきっかけに、ついに外のトイレに問題なく行けるようになりました。ただ、ハンドドライヤーを使うことはないので、ハンカチは忘れないようにしています。
また、男性についても療育の実習のお兄さんと手をつないだり、触れ合う機会をつくることで、2年生頃にようやく大丈夫になりました。いまでも、大きな声を出したり怒鳴るような人は苦手ですが、そういう人がいたらその場から立ち去るようにしているようです。