「優秀な怠け者」発達凸凹長女、不注意で入選作消失、免許取得に10年。解決の4つの工夫
ライター:ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ
わが家は家族のほぼ全員が個性いろいろな発達凸凹タイプです。それぞれの特性をキャラクター化しており、動物の顔をしています。
今回は、長女ニャーイが大学生だった20年ほど前のエピソードです。
(今回のイラストは父ラクマが担当しました!)
監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。
多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。
成績は良いのに提出が遅いため、教授から優秀な怠け者と注意される
わが家は母である私・ワッシーナを筆頭に、家族のほぼ全員が個性いろいろな発達凸凹タイプです。それぞれの特性をキャラクター化しており、動物の顔をしています。
マイペースな長女ニャーイは、高校卒業後に渡米し、フロリダ州の大学で美術を専攻しました。
油絵で個展を開くことを目標にして、デッサンや油絵の学びを続けていました。
ニャーイは幼い時から好きなことに没頭すると時間の感覚がなくなります。彼女はアメリカの大学でも日本と同じような、おっとりとしたペースで過ごしていたようです。
学内で絵を描いていて、ふと気がつくと締め切り当日かつ、時間がギリギリのことが多かったようです。
提出する時は、だいたい指導教授の研究室まで猛ダッシュして届けていました。
絵の作品を受け取った教授は「いつも時間ギリギリなのに、なんで出来が良いんだ?」と不思議がりました。作品の出来の良さがかえって仇となり、「君は優秀な怠け者だな」と誤解されてしまいました。
つまり大学でもニャーイは、能力はあるのに怠けているというふうな見られ方をされてしまったのです。
マイペースな長女ニャーイは、高校卒業後に渡米し、フロリダ州の大学で美術を専攻しました。
油絵で個展を開くことを目標にして、デッサンや油絵の学びを続けていました。
ニャーイは幼い時から好きなことに没頭すると時間の感覚がなくなります。彼女はアメリカの大学でも日本と同じような、おっとりとしたペースで過ごしていたようです。
学内で絵を描いていて、ふと気がつくと締め切り当日かつ、時間がギリギリのことが多かったようです。
提出する時は、だいたい指導教授の研究室まで猛ダッシュして届けていました。
絵の作品を受け取った教授は「いつも時間ギリギリなのに、なんで出来が良いんだ?」と不思議がりました。作品の出来の良さがかえって仇となり、「君は優秀な怠け者だな」と誤解されてしまいました。
つまり大学でもニャーイは、能力はあるのに怠けているというふうな見られ方をされてしまったのです。
学内コンペで入選した作品を自分の不注意で燃やされてしまう
ニャーイはめきめき画力をつけていき、大学内の作品コンペで入選を果たしました。数百人いる全学年から選ばれた2人のうちの1人だったそうです。とても名誉なことですが、残念ながらその作品は、今はもう見ることができません。
ニャーイの通うフロリダの大学では、夏期休暇中は学園の校舎をイベントなどに貸し出すため、学生の私物はすべて持ち帰ることという学内ルールがありました。もし学内に忘れ物をしたら、すべて例外なくゴミとして燃やされるというものです。
ニャーイは、この学内ルールをすっかり忘れて、自分のロッカーにこれまで描きためた作品をすべて置いて帰国してしまったのです。
長い夏期休暇が終わり、新学期になって登校したニャーイは、コインロッカーにあるはずの私物や作品がすべて消えているのに驚き、さんざん探し回ったあとに、ゴミ焼却炉で燃やされたことを知ったのでした。
ニャーイの通うフロリダの大学では、夏期休暇中は学園の校舎をイベントなどに貸し出すため、学生の私物はすべて持ち帰ることという学内ルールがありました。もし学内に忘れ物をしたら、すべて例外なくゴミとして燃やされるというものです。
ニャーイは、この学内ルールをすっかり忘れて、自分のロッカーにこれまで描きためた作品をすべて置いて帰国してしまったのです。
長い夏期休暇が終わり、新学期になって登校したニャーイは、コインロッカーにあるはずの私物や作品がすべて消えているのに驚き、さんざん探し回ったあとに、ゴミ焼却炉で燃やされたことを知ったのでした。
2回も期限切れし、自動車の運転免許取得にのべ10年かかってしまう
ニャーイはアメリカで自動車の運転免許取得にもチャレンジしました。
アメリカは日本より運転免許が取りやすいと言われていたので、自転車に乗れなかったニャーイでもなんとかなるのでは、と私は気楽に考えていました。
ところが、私の楽観的な予想は外れ、ニャーイはアメリカ滞在中に運転免許が取れませんでした。
外国人であるニャーイのために、免許取得を手伝おうとしてくれた人たちがいたそうなのですが、彼らが怒って帰ってしまう事態が続出したからのようです。でも、本人からの説明ではなぜうまくいかないかという理由がよく分かりませんでした。
その後、帰国したニャーイは地元で自動車教習所に通いましたが、なんと免許取得にのべ10年もかかってしまいました。
2回の講習期限切れののち、3回目にやっと取得できました。
技能テストや試験ではパスできるのですが、有効期限内に受講したり受験したりするスケジュール管理が恐ろしいほど不器用だったのです。
アメリカは日本より運転免許が取りやすいと言われていたので、自転車に乗れなかったニャーイでもなんとかなるのでは、と私は気楽に考えていました。
ところが、私の楽観的な予想は外れ、ニャーイはアメリカ滞在中に運転免許が取れませんでした。
外国人であるニャーイのために、免許取得を手伝おうとしてくれた人たちがいたそうなのですが、彼らが怒って帰ってしまう事態が続出したからのようです。でも、本人からの説明ではなぜうまくいかないかという理由がよく分かりませんでした。
その後、帰国したニャーイは地元で自動車教習所に通いましたが、なんと免許取得にのべ10年もかかってしまいました。
2回の講習期限切れののち、3回目にやっと取得できました。
技能テストや試験ではパスできるのですが、有効期限内に受講したり受験したりするスケジュール管理が恐ろしいほど不器用だったのです。