反抗期の中1自閉症娘、就寝時間を自己管理させたら…授業中居眠り発覚!?【専門家アドバイスも】
ライター:SAKURA
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広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)のある娘は、中学1年生。小学校4年生頃までは、親が寝る時間を決め、守らせていたのですが、反抗期が激しくなり、私の言う通りにしたくないという気持ちが芽生え始め……
監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。
多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。
中1発達障害娘。だんだんと反抗期が激しくなり…
広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)のある娘は、中学1年生。
小学4年生頃までは、親が寝る時間を決め、守らせていたのですが、反抗期が激しくなり、私の言う通りにしたくないという気持ちが芽生え始め……
小学4年生頃までは、親が寝る時間を決め、守らせていたのですが、反抗期が激しくなり、私の言う通りにしたくないという気持ちが芽生え始め……
半年に一回受診している発達外来の先生のアドバイスの元、「自己責任」「自己管理」という方針に変更。寝る時間も自由にしました。
発達障害娘の反抗期問題!医師の言葉をもとに夫婦で実践、「娘が自分で解決策を出せる」ための関わり方
夜更かしすると、自分が翌日眠たい、しんどいということも体験させ、自分で寝る時間を調整してもらっていたのですが、中学生になると、部活を始めたことで帰りも遅く、宿題も多くなり……
帰宅してからやるべきことを終えた時には、時間はどうしても遅くなっていて、やるべきことをすべてを終えたあとに堪能していた自由時間は、さらに夜遅くなっていきました。寝る時間がこんなに遅くていいのかと、気にはなっていましたが……
「自己責任」ということが頭にあったので、自分で体験して、初めて気がつくこともあると思い、最初は口を出さず、様子を見ていました。しかし……
寝る時間は「自己責任」にしていたある日…衝撃の事実が
特別支援学級の先生からの連絡帳で、授業中に居眠りしていることを知り、私は娘と話をしました。
「授業中眠いのは夜更かしをしているから。それなら、早く寝ればいい」と自主的に思ってほしかったのですが、娘は、授業中眠いことと、寝る時間が遅いことが結びついていないようでした。私たちは、娘にいい成績を取れとは思っていません。でも、授業はしっかり起きていてほしい。私は娘に、もう少し寝る時間を早くするように注意し、娘は「分かった」と言いました。
しかし次の日も……
しかし次の日も……
また夜更かし。
もう一度、注意したのですが……
もう一度、注意したのですが……
「早く寝なさいって言ったでしょ?」というと、「昨日より15分早いよ?」と反論。
私はあくまでも娘の自主性に任せたかったのですが、娘の特性上、抽象的な「もう少し早く」から察することは難しいようでした。ちゃんと、具体的に時間を指定したほうがいいのか……。しかしそうすると、私たちが今取り組んでいる自己責任、自己管理にならない。
私はあくまでも娘の自主性に任せたかったのですが、娘の特性上、抽象的な「もう少し早く」から察することは難しいようでした。ちゃんと、具体的に時間を指定したほうがいいのか……。しかしそうすると、私たちが今取り組んでいる自己責任、自己管理にならない。
一時的に寝る時間を指定することを復活させた結果…
迷った私たちでしたが、勉強と体調が優先だと感じ、一時的に寝る時間を指定することを復活させ、22時半までに寝るように言いました。
寝る時間を指定している間、娘は時間を守り、22時半までにはベッドに入りました。特別支援学級の先生からも「居眠りしなくなり、集中力も上がりました」と報告もありました。
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安心してまた「自己責任」に戻したのも束の間…
これで分かっただろうと、ほっとした私たちはまた娘に任せることにし、自己責任に切り替えました。
しかし……
しかし……
娘は、また就寝時間が遅くなり、しばらくするとまた先生から「居眠りしています」と報告がありました。
また私たちが指示した方がいいのか……娘に聞いてみると……
また私たちが指示した方がいいのか……娘に聞いてみると……
寝る時間を指定してほしくないというので、再び任せることにしたのですが、結局娘は、寝る時間を早めることはせず、自分の夜の自由時間を優先させていました。
確かに自分たちが中学生の頃、夜更かししなかったか、居眠りしていなかったかと聞かれれば、「してない」とは言えません。娘と同じような生活をしていたように思います。
しかし娘は、特別支援学級で一対一で数学と国語の授業を受けています。娘が居眠りすれば授業はできなくなり、先生も進められず困ります。みんなと一緒に受けている授業であれば、一人が寝ていても授業は進みますし、寝ていて授業を聞き逃しても、自分が困るだけですが、特別支援学級で受ける授業はそうはいきません。これでは、何のために特別支援学級で個別に授業をしてもらっているか分からなくなります。
私たちは娘と何度も話をしました。すると娘は
確かに自分たちが中学生の頃、夜更かししなかったか、居眠りしていなかったかと聞かれれば、「してない」とは言えません。娘と同じような生活をしていたように思います。
しかし娘は、特別支援学級で一対一で数学と国語の授業を受けています。娘が居眠りすれば授業はできなくなり、先生も進められず困ります。みんなと一緒に受けている授業であれば、一人が寝ていても授業は進みますし、寝ていて授業を聞き逃しても、自分が困るだけですが、特別支援学級で受ける授業はそうはいきません。これでは、何のために特別支援学級で個別に授業をしてもらっているか分からなくなります。
私たちは娘と何度も話をしました。すると娘は
自分の楽しみを優先になり、先のことを予測したり、考えたりすることは、今の娘にはまだ難しいようでした。
しかし、難しいからと言ってやらせないのは成長につながりません。私たちがところどころサポートしつつ、徐々に先を想定するということをできるようになるため、続けることはやめてはいけない。
今は娘がギリギリまで、自分で考えて動けるか待ち、それでも夜更かししそうになった時は、タイミングを見て声をかけるようにしています。先生から「居眠りが増えた」と報告があるたび、一時的に寝る時間を管理したりしつつ、試行錯誤しながらやっています。
しかし、難しいからと言ってやらせないのは成長につながりません。私たちがところどころサポートしつつ、徐々に先を想定するということをできるようになるため、続けることはやめてはいけない。
今は娘がギリギリまで、自分で考えて動けるか待ち、それでも夜更かししそうになった時は、タイミングを見て声をかけるようにしています。先生から「居眠りが増えた」と報告があるたび、一時的に寝る時間を管理したりしつつ、試行錯誤しながらやっています。
執筆/SAKURA
(監修:新美先生より)
就寝時刻について試行錯誤のエピソードを聞かせていただきありがとうございます。
中学生のお子さんの就寝時刻問題、難しいところですよね。主治医の先生のアドバイスにあるように、中学生ですから本来は自己管理、自己責任にしていきたいところです。遅刻しても居眠りしても「自己責任」と言いたいところですが、特性上、遅刻や居眠りをするとどうなるかを適切にとらえて行動を自己管理するというところにつながりにくい場合、本人任せにし過ぎると自立を促しているつもりがただの放置になってしまい、居眠りを怒られても理不尽に感じるだけで得るものがないというか、まだ自己責任をとれるような段階ではないといえることもあります。特性上、時間通りに動くことが難しい、明日の見通しをもって今夜の行動を自己管理することが難しい、この行動をとった場合のリスクやメリットデメリットに気づきにくいといった点を考慮して、本人の意思を尊重しつつも、一定のサポートが必要かもしれません。
とはいえ、中学生。保護者が一方的に寝る時間を決めてうるさく言うという年齢ではないので、期間を決めて本人の申し出を試して振り返る、睡眠時間と居眠りの回数を記録して(先生にも協力してもらい)つながりを自覚してもらう、居眠りと成績の関係性について(意欲の項目で減点されるなど)学校の先生から冷静に話してもらう、余暇時間を確保するために宿題量や部活・習い事の回数などの見直しを考えたり、切り替えやすいスケジュールを一緒に考えてみる、アラームを設定したり、本人の希望に応じて声をかけるなど、さまざまな提案、手配、支援のサポートをしていく必要がまだまだあるかもしれません。
(監修:新美先生より)
就寝時刻について試行錯誤のエピソードを聞かせていただきありがとうございます。
中学生のお子さんの就寝時刻問題、難しいところですよね。主治医の先生のアドバイスにあるように、中学生ですから本来は自己管理、自己責任にしていきたいところです。遅刻しても居眠りしても「自己責任」と言いたいところですが、特性上、遅刻や居眠りをするとどうなるかを適切にとらえて行動を自己管理するというところにつながりにくい場合、本人任せにし過ぎると自立を促しているつもりがただの放置になってしまい、居眠りを怒られても理不尽に感じるだけで得るものがないというか、まだ自己責任をとれるような段階ではないといえることもあります。特性上、時間通りに動くことが難しい、明日の見通しをもって今夜の行動を自己管理することが難しい、この行動をとった場合のリスクやメリットデメリットに気づきにくいといった点を考慮して、本人の意思を尊重しつつも、一定のサポートが必要かもしれません。
とはいえ、中学生。保護者が一方的に寝る時間を決めてうるさく言うという年齢ではないので、期間を決めて本人の申し出を試して振り返る、睡眠時間と居眠りの回数を記録して(先生にも協力してもらい)つながりを自覚してもらう、居眠りと成績の関係性について(意欲の項目で減点されるなど)学校の先生から冷静に話してもらう、余暇時間を確保するために宿題量や部活・習い事の回数などの見直しを考えたり、切り替えやすいスケジュールを一緒に考えてみる、アラームを設定したり、本人の希望に応じて声をかけるなど、さまざまな提案、手配、支援のサポートをしていく必要がまだまだあるかもしれません。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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