乗り物酔いの原因は?治し方、薬などの対策、動揺病との関係も【医師監修】
ライター:発達障害のキホン
乗り物酔いは車や電車などでの移動中に、めまいや吐き気などの不快な症状が起きる状態のことを言います。乗り物酔いは2~12歳の子どもの多く見られ、医学的には「動揺病」と呼ばれています。今回は子どもの乗り物酔いについて、原因や予防方法などを紹介します。
監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
乗り物酔い(車酔い、電車酔いなど)が起こる理由は?
乗り物酔いとは、車、電車、船、飛行機などの乗り物で移動中に吐き気やめまいなどの不快な症状が生じる状態のことを言います。ほとんどの方は一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
乗り物酔いの症状には吐き気や嘔吐、冷や汗、めまい、頭痛、呼吸の乱れ、腹部の不快感などさまざまなものがあります。基本的には乗り物から下りれば徐々に治まってきますが、嘔吐を繰り返すと血圧低下や脱水状態につながることもあるため、適切に対処することが大事です。
乗り物酔いの症状には吐き気や嘔吐、冷や汗、めまい、頭痛、呼吸の乱れ、腹部の不快感などさまざまなものがあります。基本的には乗り物から下りれば徐々に治まってきますが、嘔吐を繰り返すと血圧低下や脱水状態につながることもあるため、適切に対処することが大事です。
参考:乗り物酔い|一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
https://www.jibika.or.jp/modules/disease_kids/index.php?content_id=26
車や電車などで乗り物酔いが起こる理由
乗り物酔いが起こる理由として、人間の平衡感覚を制御している内耳の三半規管への刺激が多すぎることが考えられています。
車などの乗り物に乗っているときは、発進、停止などのスピードの変化や前後左右、あるいは上下の揺れなどの刺激が内耳から脳へ伝えられます。その際に慣れない刺激が多く繰り返されることで脳が処理しきれないと 、自律神経へ誤った信号を送ります。そのために、吐き気やめまいなどの乗り物酔いの症状が現れてきます。
また、慣れない刺激だけでなく目などから入る情報と、実際の状況が異なっている場合にも乗り物酔いが起こると言われています。例えば、船に乗っているときに、船自体は波で上下しているのに目では静止している壁を見ているといったときに、脳が矛盾を感じて乗り物酔いの症状が生じることがあります。
車などの乗り物に乗っているときは、発進、停止などのスピードの変化や前後左右、あるいは上下の揺れなどの刺激が内耳から脳へ伝えられます。その際に慣れない刺激が多く繰り返されることで脳が処理しきれないと 、自律神経へ誤った信号を送ります。そのために、吐き気やめまいなどの乗り物酔いの症状が現れてきます。
また、慣れない刺激だけでなく目などから入る情報と、実際の状況が異なっている場合にも乗り物酔いが起こると言われています。例えば、船に乗っているときに、船自体は波で上下しているのに目では静止している壁を見ているといったときに、脳が矛盾を感じて乗り物酔いの症状が生じることがあります。
乗り物酔い(車酔い、電車酔いなど)は治るの?小児科QA
乗り物酔いになりやすい年齢はありますか?
(質問)
小学生と高校生の子どもがいます。家族で車に乗るときに小学生の子どもが毎回乗り物酔いをします。高校生の子どもは以前は乗り物酔いをしていたのですが、現在は平気なようです。乗り物酔いになりやすい年齢というのがあるのでしょうか?
(回答)
一般的には2歳から12歳ごろの子どもが乗り物酔いになりやすいと言われています。また、性別では女児の方が乗り物酔いになりやすい傾向があります。年齢だけでなく、内耳炎や片頭痛がある人もなりやすいと言われています。さらに、乗り物酔いを繰り返すことで、乗り物に乗ること自体に不安感がある場合にもなりやすくなるので注意が必要です。
小学生と高校生の子どもがいます。家族で車に乗るときに小学生の子どもが毎回乗り物酔いをします。高校生の子どもは以前は乗り物酔いをしていたのですが、現在は平気なようです。乗り物酔いになりやすい年齢というのがあるのでしょうか?
(回答)
一般的には2歳から12歳ごろの子どもが乗り物酔いになりやすいと言われています。また、性別では女児の方が乗り物酔いになりやすい傾向があります。年齢だけでなく、内耳炎や片頭痛がある人もなりやすいと言われています。さらに、乗り物酔いを繰り返すことで、乗り物に乗ること自体に不安感がある場合にもなりやすくなるので注意が必要です。
乗り物酔いは治りますか?
(質問)
小学生の子どもがいるのですが、乗り物酔いが激しくバスや電車に乗るのも嫌がります。今後遠出をする学校の行事もあるのでなんとかしたいと思っているのですが、どうすれば乗り物酔いは治りますか?
(回答)
乗り物酔いの克服のポイントは「慣れる」ことです。乗り物酔いの原因となる揺れなどの刺激を感じる機会が多いほど、その刺激に対する反応も治まっていきます。乗り物に乗るのを避けるよりも、予防薬を飲み短い距離から試すなど対策をしながら乗ることで成功体験を重ねていくことが大事です。
対策についても一人ひとり合う方法が違うので、いろいろと試してお子さんに合うものを見つけていくとよいでしょう。
小学生の子どもがいるのですが、乗り物酔いが激しくバスや電車に乗るのも嫌がります。今後遠出をする学校の行事もあるのでなんとかしたいと思っているのですが、どうすれば乗り物酔いは治りますか?
(回答)
乗り物酔いの克服のポイントは「慣れる」ことです。乗り物酔いの原因となる揺れなどの刺激を感じる機会が多いほど、その刺激に対する反応も治まっていきます。乗り物に乗るのを避けるよりも、予防薬を飲み短い距離から試すなど対策をしながら乗ることで成功体験を重ねていくことが大事です。
対策についても一人ひとり合う方法が違うので、いろいろと試してお子さんに合うものを見つけていくとよいでしょう。
車や電車などの乗り物酔いを防ぐために
乗り物酔いは酔い止め薬を飲むことや、ポイントを抑えることで予防することも可能です。代表的なものを紹介しますので、乗り物酔いで悩んでいる場合は試してみてください。
薬による予防
乗り物酔いの予防薬として抗ヒスタミン薬や、制吐薬としてオンダンセトロンなどが用いられます。酔い止め薬はドラッグストアなどで購入できるほか、医師に相談して処方してもらうこともできます。
動いていることを感じないようにする方法
・車で揺れを感じにくい席を選ぶ(シートベルトやチャイルドシートを適切に利用し、体の揺れを軽減させる)
・前を向いてゆったりとした姿勢を保つ
・遠くの景色を見るようにする
・頭と体をなるべく動かさないようにする
・本やスマートフォンの画面などを見ないようにする
・乗り物に乗ったら寝てしまう
・前を向いてゆったりとした姿勢を保つ
・遠くの景色を見るようにする
・頭と体をなるべく動かさないようにする
・本やスマートフォンの画面などを見ないようにする
・乗り物に乗ったら寝てしまう
乗り物酔いを起こしにくくする方法
・車などでは窓を開けて換気をする
・船では甲板に出るなど新鮮な空気を吸う
・乗る前に匂いや味の強いものを食べない
・乗っている最中もなるべく飲食をしないようにする
・前日はよく寝るようにする
・船では甲板に出るなど新鮮な空気を吸う
・乗る前に匂いや味の強いものを食べない
・乗っている最中もなるべく飲食をしないようにする
・前日はよく寝るようにする