新生児期の気になる「エビ反り」。検索すると「自閉症」の文字が…発達障害のサインだった?【専門家アドバイスも】

ライター:ネコ山
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わが家の5歳の息子はADHD+ASDの傾向があり、児童精神科医からグレーゾーンと言われています。そんな息子は、新生児から生後4ヶ月頃まで気になる体の動きをしていました。

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監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。 多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。

やたらとエビ反りする新生児期

39週3400gで生まれた息子。よく寝るタイプではないけど、ミルクをよく飲み、声を出したりモゾモゾしたり、元気いっぱいな赤ちゃんでした。そんな息子ですが、私はあることが気になっていました。それは、やたらと体を反らせること。
発達障害グレーの息子は、新生児の頃は、やたらと体を反らせていた。
泣くときは最大級にエビ反り!
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抱っこしていても息子は何だか力が入ってしまうようで、腕の中でよくのけ反っていました。布団に寝かせていても、仰向けで大人しくしていることはまずなく、モゾモゾしたり上向けにのけ反ったり。そして、泣くときは最大級にエビ反り。新生児期のうちから寝返りしてしまうのではないかと思うくらい、泣きながらそり返り、体ごと横向きになっていました。

あまりのエビ反りに驚きましたが、初めての子育てということもあり「赤ちゃんってこんなもんなのかな……?」とあまり気にしていませんでした。

保健師の新生児訪問で

息子が生後1ヶ月を過ぎた頃、市の保健師による新生児訪問がありました。身体測定などをしたあと保健師さんから「何か困っていることはありますか?」と聞かれました。

とりあえず発育も良好だしこれといって困り事はなく、初めての育児で分からないことだらけと答えると、保健師さんは息子を抱く私の姿を見て「もしかして抱きにくい?」と一言。すごく反り返ってしまうことを伝えると「まんまる抱っこが良いよ」とアドバイスをくれました。

まんまる抱っこは、反っている状態から挑むには抵抗がありましたが、いざやってみると息子は心地よさそう……!
それからまんまる抱っこを意識して抱くと、今まで反り返って抱きにくかった息子をなんとか腕の中に収めておくことができるようになりました。
エビ反りをする息子に、保健師さんから「まんまる抱っこが良いよ」とアドバイスをもらう。
エビ反りには「まんまる抱っこ」が良いらしい!
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反りすぎて生後3ヶ月で寝返り! 首もすわっていないのに……

保健師さんのアドバイスのお陰で以前より息子を抱っこしやすくなりましたが、布団に寝かせているときや泣くときは依然としてエビ反りのまま。加えて、息子は生後1ヶ月半頃から手足を激しくバタつかせる子で、首もすわらないうちからとにかく動きたがっていました。
そんな息子はついに、わずか生後3ヶ月で寝返りができてしまったのです!(寝返りができる目安は一般的に生後6ヶ月と言われています)

成長してどんどんと力がついてきた息子は、エビ反りをした勢いでうつ伏せになるようになっていました。しかし首すわりがまだ不完全なため、うつ伏せの状態で顔を上げることができません。「このままでは窒息するのでは!」 と、私は慌てて息子を仰向けにしました。
生後3ヶ月で寝返り! まだ首もすわっていないのに……!
生後3ヶ月で寝返り! まだ首もすわっていないのに……!
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その日から私は息子が起きているときは一瞬も目を離せなくなりました。起きている間は繰り返し寝返りをするようになり、寝返りをする息子をひっくり返しては仰向けに戻すことの繰り返し……。窒息するのが心配でトイレに行くのも困難に……。

寝返りしても首が上がらず窒息しないように、首すわりを促すと聞く遊びを取り入れてみたりと、いろいろ試してみました。結果、生後4ヶ月過ぎにはしっかりと首がすわり、寝返りしても首を上げていられるようになりましたが、その間に何事もなくて本当に良かったです。
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検索すると……

首がすわる前に寝返りしてしまったこと、新生児期からエビ反りすることが気になり、思わずインターネットで検索すると『脳性麻痺』や『自閉症』の文字が。

思いがけない文字にショックを受けましたが、1ヶ月健診も3ヶ月健診でも全く問題なしの息子。「検索結果が全員に当てはまるわけではないし」と気にしないことにしました。

成長と共にエビ反りしなくなる、何だったんだろう?

インターネットで「エビ反り」と検索すると、「自閉症」「脳性麻痺」の言葉が出てきて戸惑う母親。
「エビ反り」と検索すると「自閉症」「脳性麻痺」の言葉が画面に……。
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それから息子は順調にずり這いやお座りをし、1歳ちょうどで一人歩きをし始めました。エビ反りは、首がすわった生後4ヶ月を過ぎた頃にはあまり見られなくなり、ずり這いやお座りをし始めた頃にはほぼなくなりました。

その後1歳半健診で発達の遅れを指摘され、4歳の頃にADHD+ASDの傾向があると言われた息子。
『新生児のエビ反り』とインターネット検索した時に出てきた『自閉症』という検索結果について、当時は気にしていませんでしたが「やっぱり関係あったのかなあ?」と今になって疑問に思うのでした。
執筆/ネコ山

専門家コメント 新美妙美先生(小児科医)

新生児期から乳児期早期の「エビ反り」の思い出について詳しく教えて下さりありがとうございます。
後に発達障害と診断される方のなかに、乳児期に反り返りが強かったというエピソードをお持ちの方は通常よりは高率にいるようです。このため、発達障害のチェックリストみたいなものに、乳児期に反り返りが強かったというようなチェック項目があったり、『新生児のエビ反り』と検索すると、「自閉症」というワードが並んだりするかもしれません。

ですが、記事にも書いていただいたように、反り返りが強い=発達障害というわけではありません。もし、新生児期~生後4ヶ月の時点で反り返りが強いということで受診されても「自閉症です」などと診断されることはないと思います。反り返りが強いお子さんはどちらかというと過敏だったり、若干体の使い方が不器用だったりするお子さんが多いかもしれないですが、それも必ずしもそうではないです。

記事を読んで、「そういえばうちの子もそうだったな」と思い出す方もいらっしゃると思いますが、あの時早く気づけばよかったなとか、相談した時にスルーされたことを残念に思うなど、後悔のネタにする必要は全くないです!「そういえば抱っこしにくくて大変だったよなー」などと思い出して共感していただけるといいなと思います。(監修:小児科医 新美妙美先生)
前の記事はこちら
https://h-navi.jp/column/article/35029646
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。


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