小3自閉症長男、最初の違和感は1歳半からの「常同行動」。同じ場所を行ったり来たり…その理由は【専門家アドバイスも】

ライター:ねこじま いもみ
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わが家の長男は発達検査を2度受けています。ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けたのは2回目の検査で、小学3年生の8月でした。幼い頃から「これはどう受け止めれば良いのかなぁ」ということが多々あった長男。今回は、1番最初に私が違和感を感じた長男の行動について振り返ります。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

新生児の頃、長男がおとなしかった理由は……

長男は生後1ヶ月の頃、先天性甲状腺機能低下症と診断されました。成長に大切なホルモンが正常に出ていないと医師に話をされました。あまり泣かずよく寝ており、「おとなしい子だなぁ」と感じていましたが、それは先天性甲状腺機能低下症の影響であると説明を受けたのでした。

治療を開始し症状は安定しましたが、発育について私はとても心配していました。しかし歩行や発語の遅れは特に感じず、身長や体重などの成長も順調でした。

1番初めに覚えた違和感……同じ場所を行ったり来たり常同行動が始まった1歳半の頃

心配をしながらも長男は順調に成長していきました。そのような日々のなかで、私が1番最初に長男の行動に違和感を覚えたのは、だいぶ走れるようになった1歳半過ぎの頃でした。
「特定のお気に入りの物を持ち、同じ直線を行ったり来たり走る」という常同行動が目につくようになったのです。 男の子がよくヒーローの世界などに入り込み、走ったり戦ったりすることは聞いたことはありましたが、そんな要素もありつつ、でも何か違うような……。

しかしまだ幼いこともあり、よくある子どもの行動かもしれないと様子を見ていました。 しかし、2歳になるとその常同行動を1日に何度もやり、多いときは1日の半分以上走っているということもよくありました。

夫も若干何か感じていたようで、当時何度か夫婦で話をしましたが、本人がとても楽しそうなので、なんとなく「これは長男にとって大切な時間なのかもしれない」と、2人で納得していました。行ったり来たり走っている時も声をかければ切り替えもできていたし、特に誰かを傷つけたり迷惑をかけるということもなかったので深く考えすぎないように見守っていました。
同じ場所を行ったり来たりをずっと続ける長男。
同じ場所を行ったり来たり
Upload By ねこじま いもみ

2歳頃、保育園での息子の様子は

長男は2歳で保育園に通い始めました。登園時に泣くこともありましたが、徐々にすんなりと通えるようになりました。
保育園ではおままごとのフライ返しがお気に入りだったようで、お迎えに行くとそれを持って1人で部屋の隅をちょこちょこと走っている姿を毎日毎日見かけました。

保育士さんに「1人でいつもよく走っていますか? この行動について何か感じたりしますか?」と尋ねたことがありました。
保育士さんは「みんなで取り組む時はちゃんと参加していますよ。受け答えも切り替えもきちんとできてますし、問題行動もありませんよ。本人も楽しそうに過ごしているので、私からは特に何も感じないですよ」とおっしゃってくださいました。
保育園でも、同じ場所を行ったり来たりする長男の姿が。
保育園でも、同じ場所を行ったり来たり
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