危ない!やめて!お風呂大好き知的障害息子のこだわりに冷や汗。でも寄り添いたくて…【読者体験談】
ライター:ユーザー体験談
【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中! 今回は「知的障害(知的発達症)のある子どもがやった困ったこと」についてのエピソードをご紹介します。】わが家の現在12歳の息子は、3歳で重度の知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。そんな息子のお風呂のルーティーンをご紹介します。
監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
息子はお風呂好き! そしてこだわりもあって……
息子は、3歳の時に重度の知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。賑やかな場が苦手で、いつもマイペースを貫いている穏やかな性格です。
そんな息子はお風呂が好きなのですが、いくつかのこだわりがあります。
そんな息子はお風呂が好きなのですが、いくつかのこだわりがあります。
本人はとっても楽しそう! 浴槽のふちを平均台のように歩く息子
10歳になった頃のことです。息子がいつのまにか浴槽のふちを歩くようになりました。息子はどちらかというと臆病で失敗を恐れるタイプなのですが、身体が大きく腕も長くなったため、そんなに広くない浴室では、ふちから落ちそうになっても少し手を伸ばせばつかまる所があることをなんとなく察して、始めたような気がします。
初めて見たときは「危ない!」と思ったのですが、慎重に歩き、少し体を傾けると浴室の壁に手が届くので、意外にも落ちないのです。
意外と落ちないな……と見守っていると、なんとも本人は楽しそうで、満足気に歩いています。
息子の心地いい行動なんだなと思い、今は落ちないようにしっかりと注意しながらも見守るようにしています。
意外と落ちないな……と見守っていると、なんとも本人は楽しそうで、満足気に歩いています。
息子の心地いい行動なんだなと思い、今は落ちないようにしっかりと注意しながらも見守るようにしています。
それはちょっとやめてほしい……! シャンプーボトルたちへのこだわり
平均台よりちょっと困ったのがシャンプーボトル類へのこだわりです。
息子はシャンプーだけでなくコンディショナー、入浴剤といったボトルの中身を全部浴槽に流してしまうのです。始まったのは8歳だったと記憶しています。突然始めたので、こちらが気づくのがやや遅くなり、何とも言えない混沌とした色になった湯舟の湯の色を前に呆然としてしまいました。なんだこれ……と驚きしかありません。
息子はシャンプーだけでなくコンディショナー、入浴剤といったボトルの中身を全部浴槽に流してしまうのです。始まったのは8歳だったと記憶しています。突然始めたので、こちらが気づくのがやや遅くなり、何とも言えない混沌とした色になった湯舟の湯の色を前に呆然としてしまいました。なんだこれ……と驚きしかありません。
お湯を入れかえるのが面倒だなという気持ち、そして(あー、また新しい変なイタズラが始まった!)という今後の対策を練らなければいけないことへの憂鬱さ、このイタズラが頻繁に起こって上手く防げない場合、しょっちゅうシャンプーなど買うことになるのでは⁉ という金銭面への負担……こんな時はどっと疲れてしまいます。
ほかにも、ボトルをいつも同じ位置、同じ順番に並べ替えることにもこだわっていました。浴室に限らず所定の位置に物がないと落ち着かない息子は、ボトルが所定の位置にあることを好み、そろっていないと急に整理整頓を始めます。その日その日で、気持ちの許容量が違うようで、楽しそうにそろえている時と、怒りながらそろえる時があり、今日は機嫌がよくなかったんだなというバロメーターにもなります。
ほかにも、ボトルをいつも同じ位置、同じ順番に並べ替えることにもこだわっていました。浴室に限らず所定の位置に物がないと落ち着かない息子は、ボトルが所定の位置にあることを好み、そろっていないと急に整理整頓を始めます。その日その日で、気持ちの許容量が違うようで、楽しそうにそろえている時と、怒りながらそろえる時があり、今日は機嫌がよくなかったんだなというバロメーターにもなります。
家族の中で一番几帳面な性格なので、誰かが置きっぱなしにした物を片付けることに関しては、正直助かってもいます。ただ、湯舟に流すのはいただけない……。そこで防止策を取ることにしました。