3歳自閉症息子、相棒の「ぬいぐるみ」が離せない!通園はどうする?先生と練った作戦は【専門家アドバイスも】

ライター:スパ山
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現在小学3年生、特別支援学級に通う長男のハジュは、3歳の時にASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けました。ハジュには1歳の頃から片時も手放したことがない『ぬいぐるみの相棒』がいました。そして、3歳になり幼稚園に入園することになりましたが、ぬいぐるみを幼稚園に連れては行けません。しかし、絶対に離れることができなくて……。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

3歳でASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けたハジュ

現在小学3年生、特別支援学級に通う長男のハジュは、3歳の時にASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けました。1歳を過ぎた頃から、乳児健診での様子や長女の時と比べて、ハジュの成長に「なにか変だぞ……?」と思い始めました。そして、1歳半健診で心理士さんからすすめられたグループ療育に通いつつ、幼稚園に入園し、3歳を過ぎた頃にやっと自分の言葉を話し始めました。

そのような中で、ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けた時には、ショックというよりも「ああ、なるほど!」と、むしろ私のなかで合点がいったという感じでした。
そんなハジュの成長の中で欠かせない『相棒』のお話をしたいと思います。

ぬいぐるみの、『いつもちゃん』

ハジュが1歳の頃に、おばあちゃんが手づくりしてくれた軍手でできたぬいぐるみ。
顔はフエルトと刺しゅうで描かれており、とても味のある表情で、子どもの小さな手にちょうどフィットする大きさと形でした。
もらった瞬間からハジュはそのぬいぐるみが大のお気に入りになり、片時も離そうとはしませんでした。

寝ても覚めても、どこへ行くにもいつも一緒。お風呂に入る時ですら離れたくない! と、ハジュがいつも持っているので、そのぬいぐるみを『いつもちゃん』と呼ぶようになりました。

『いつもちゃん』がいれば、ハジュの癇癪やパニックが落ち着く時もあり、『いつもちゃん』は私にとっても、育児中の心強い相棒でもありました。
ハジュの相棒、ぬいぐるみの『いつもちゃん』
ハジュの相棒、ぬいぐるみの『いつもちゃん』
Upload By スパ山

幼稚園には持っていけないのよ……

『いつもちゃん』と片時も離れることなく、3歳になったハジュ。いよいよ幼稚園に入園することになりました。

しかし、さすがに幼稚園にぬいぐるみは持っていけない……。ほかのお友達とのトラブルの原因になってしまうし、もしなくしたりでもしたら大事件! さあ困った。

私はまずハジュの説得から始めました。ハジュは、耳で聞いたことより目で見たことのほうがよく伝わったので、絵に描いて紙芝居のように伝えてみることに。そして、いつもちゃんの家や布団をつくっておままごとをして、少しずつ離れられるような練習をしました。

しかし、結果は撃沈。絶対に手を放しませんでした(泣)。
むしろ、「お母さんは、いつもちゃんに何か良からぬことをしようとしている……?」とハジュに不信感を抱かせてしまいました。
おままごとや紙芝居、あれこれ試してみたことが、まさかの逆効果!
あれこれ試してみたことが、まさかの逆効果!
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