寝返りはいつから?事故防止やサポート方法、寝返りしない場合の相談目安【医師監修】
ライター:発達障害のキホン
寝返りは赤ちゃんが寝た状態からくるっと姿勢を変える動作で赤ちゃんの発達の一つと言われています。
今回は赤ちゃんの寝返りについて、早い場合や遅い場合の時期、寝返りをする時期に注意すること、発達障害や疾患による影響などについて解説します。
監修: 室伏佑香
東京女子医科大学八千代医療センター 神経小児科
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
筑波大学医学部卒。国立成育医療研究センターで小児科研修終了後、東京女子医科大学八千代医療センター、国立成育医療研究センター、島田療育センターはちおうじで小児神経診療、発達障害診療の研鑽を積む。
現在は、名古屋市立大学大学院で小児神経分野の研究を行っている。
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
赤ちゃんの寝返りはいつから?遅い場合いつまでに寝返りする?
赤ちゃんがあおむけの状態から、自分の力で身体を回転させて姿勢を変えることを寝返りといいます。 寝返りは赤ちゃんの発達過程の一つですが、早い場合や遅い場合はいつからするのか、詳しい時期を紹介します。
寝返りし始めるのは何ヶ月頃?
赤ちゃんが寝返りをするのは、首がすわり、腰を自らの意志で動かせるほどに運動発達が進んでからです。寝返りを行うタイミングは赤ちゃんによって異なりますが、生後3ヶ月頃から始まり、遅い場合でも生後6ヶ月~7ヶ月頃には約90%の赤ちゃんができるようになると言われています。ごく少数ですが、早い場合は生後2ヶ月頃から寝返りがみられることもあるようです。
赤ちゃんの寝返りには前兆があり、寝ている状態から身体をひねったり横向きにしはじめ、そのあとに腰をひねれるようになるといよいよ寝返りが近い合図です。
赤ちゃんの寝返りには前兆があり、寝ている状態から身体をひねったり横向きにしはじめ、そのあとに腰をひねれるようになるといよいよ寝返りが近い合図です。
「寝返りができた」基準は?左右両方できたほうが良い?
乳幼児健診などで寝返りができたかどうか判断するには、「左右どちらかだけでも仰向けの状態から腹ばいの状態に姿勢を変えることができる」とされています。
まずは左右どちらからでも姿勢を変えられることが寝返りの基準となります。「右側からの寝返りしかしないけどいいのだろうか」と気がかりな方もいるかもしれませんが、基本的に寝返りが上達するとどちらの向きからも寝返りができるようになってきます。
まずは左右どちらからでも姿勢を変えられることが寝返りの基準となります。「右側からの寝返りしかしないけどいいのだろうか」と気がかりな方もいるかもしれませんが、基本的に寝返りが上達するとどちらの向きからも寝返りができるようになってきます。
寝返りの時期が早い子は要注意?寝返りし始めた頃に気をつけること
寝返りは仰向けからうつぶせに姿勢を変える行動です。寝返りは早い場合は2ヶ月頃からし始めると紹介しましたが、寝返りをし始める時期に注意することを解説します。
乳幼児突然死症候群(SIDS)と「うつぶせ寝」の関係
乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、赤ちゃんに予兆や既往歴がないにもかかわらず突然原因不明の死に至る病気のことです。令和4年には日本で47名の乳幼児が亡くなったという報告もあり、国内における乳幼児の死亡原因の4位になっています。
SIDSはうつぶせに寝かせたときに発生率が高くなるといわれており、基本的には1歳になるまでは赤ちゃんを寝かせるときには仰向けにすることが求められています。
しかし、赤ちゃんが寝返りをうてるようになると、仰向けに寝かせていても途中でうつぶせに変わる可能性があります。赤ちゃんが自ら仰向けに戻ることができない時は、保護者が姿勢を変えるようにしましょう。また、睡眠中に窒息するリスクを減らすためにも、寝かせるときには口をふさぐ可能性がある柔らかい寝具などの使用は避け、子どもが寝ている周囲に枕やぬいぐるみ、首に巻きつくよだれかけなどを置かないようにすることが大切です。
寝返りをするタイミングは2ヶ月頃~7ヶ月頃と個人差があります。寝返りが早い場合はその分うつぶせ寝についても早くから注意する必要があります。
SIDSはうつぶせに寝かせたときに発生率が高くなるといわれており、基本的には1歳になるまでは赤ちゃんを寝かせるときには仰向けにすることが求められています。
しかし、赤ちゃんが寝返りをうてるようになると、仰向けに寝かせていても途中でうつぶせに変わる可能性があります。赤ちゃんが自ら仰向けに戻ることができない時は、保護者が姿勢を変えるようにしましょう。また、睡眠中に窒息するリスクを減らすためにも、寝かせるときには口をふさぐ可能性がある柔らかい寝具などの使用は避け、子どもが寝ている周囲に枕やぬいぐるみ、首に巻きつくよだれかけなどを置かないようにすることが大切です。
寝返りをするタイミングは2ヶ月頃~7ヶ月頃と個人差があります。寝返りが早い場合はその分うつぶせ寝についても早くから注意する必要があります。
寝返りし始めた頃、特に注意する事故
寝返りをし始める頃は子どもはさまざまなことに興味を持つようになるほか、身体の発達と共に移動範囲や手の届く距離も長くなってきます。そこで、事故が起きないように周りの大人が気をつけたいことを紹介します。
事故につながるものとして、
・ベッドでのうつぶせ寝
・ベッドからの転落
・階段からの転落
・お金や電池などの誤飲
・ストーブなどに触ってのやけど
などがあります。
ベッドや階段の前には転倒防止の柵をつける、床の上は片づける、触って危ないものは置かない、カバーをかけるなどの対策を取って事故を未然に防ぐことが大切です。
事故につながるものとして、
・ベッドでのうつぶせ寝
・ベッドからの転落
・階段からの転落
・お金や電池などの誤飲
・ストーブなどに触ってのやけど
などがあります。
ベッドや階段の前には転倒防止の柵をつける、床の上は片づける、触って危ないものは置かない、カバーをかけるなどの対策を取って事故を未然に防ぐことが大切です。
なかなか寝返りしない……寝返りが遅い時の練習やサポート方法は?
寝返りをする時期は赤ちゃんによって個人差があるため、基本的に練習しなくても自然とできるようになります。しかし、なかなか寝返りをしないと心配な保護者もいらっしゃると思います。ここでは寝返りを促すサポート方法について紹介します。
寝返りを促す練習やサポート方法は?
寝返りができるようになるためには、身体を伸ばす運動や回転させる運動が必要になってきます。寝返りを促す練習としては、あおむけの状態の赤ちゃんに身体の左右一方からガラガラなどのおもちゃを見せることで、身体を回転させる動作を誘導する方法があります。また、仰向けの状態で片方の足を反対の足の外側にかけ、そのまま回転するように腕を持ちながら寝返りをサポートする方法もあります。寝返りの姿勢で身体の下から手が抜けなくなっているときは、優しく抜くようにしましょう。
ポイントとして、ふとんなど柔らかい場所では力がうまく伝わらないため、固めのマットの上などで行うことや、厚着をしていると動きに制限が加わるため動きやすい服装にするなどがあります。また、体重が重い赤ちゃんも寝返りがしづらいことがあるようです。
寝返りの時期は個人差がありますので、過度に気にせずに遊びの中に取り入れるくらいの気持ちで臨むようにしましょう。
ポイントとして、ふとんなど柔らかい場所では力がうまく伝わらないため、固めのマットの上などで行うことや、厚着をしていると動きに制限が加わるため動きやすい服装にするなどがあります。また、体重が重い赤ちゃんも寝返りがしづらいことがあるようです。
寝返りの時期は個人差がありますので、過度に気にせずに遊びの中に取り入れるくらいの気持ちで臨むようにしましょう。