スーパーで癇癪爆発!泣き続ける息子を抱え2時間かかっても家に帰れず…疲れ果てた母は【発達障害診断前のエピソード】

ライター:メイ
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こんにちは。
今回は、ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の診断を受けている息子の、1歳の頃のエピソードです。
この頃はまだ発達障害の診断は受けていませんでしたが、たび重なる癇癪や他害に悩まされる日々を送っていました。

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監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている。 ・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮):https://yuik.net/ ・ゆうスキンクリニック(上野/池袋/新宿/横浜):https://yubt.net/

息子と二人で家から少し遠いスーパーへ。機嫌よくしていた息子が号泣!?

1歳頃の息子は、癇癪や他害がひどかったので、児童館や公園など同年代の子どもたちがいる場所には連れて行きにくいと感じていました。ですから、たまにいつもと違う、少し家から離れたスーパーに買い物に行くことが、わたしと息子にとってのささやかなイベントになっていました。

この日は、家から3キロほど離れたスーパーに、自転車に乗って息子と出かけて行きました。機嫌よく買い物に付き合ってくれた息子でしたが、帰りがけに大泣きしてしまうことに。

なぜかというと、お菓子コーナーにあった小さな画面に夢中になってしまったからです。その画面には、とあるお菓子のCMが、繰り返し流されていました。
スーパーのお菓子コーナーで流れていたCMに釘付けになり動かなくなってしまった息子
スーパーのお菓子コーナーで流れていたCMに釘付けになり動かなくなってしまった息子
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お菓子のCMを何度も繰り返し見たがり、動かなくなってしまった息子

何度か見たらそのうち満足して離れられるかもしれないと、しばらく様子を見ていましたが、一向にその気配はなく、予告の声掛けをしたあとにその場から引き離しました。予告の声掛けは残念ながら効果がなく、息子は号泣。

出口までなんとか連れて行ったものの、息子はスーパーの前で動こうとしません。大泣きする息子をなんとか連れて帰ろうと、自転車に乗せようとしましたが、息子は座席から立ち上がって拒否していました。そんな状態のまま自転車で走るのは危険だったので、私は息子を自転車に乗せることをあきらめ、片手で暴れる息子を押さえ、反対の手で自転車のハンドルを持ち、少しずつ押していきました。これが想像以上に大変で、少し進んでは止まって休憩して、また少し進んでは休憩を繰り返していました。

ずっと泣き続け、全力で拒否し続ける息子に疲れ、泣きそうになりながら自転車を押していた時、一人の女性に声を掛けられました。女性は、今進んでいる大通りの先にある駅まで行くところだから、そこまで自転車を押しましょうかと言ってくれたのです。女性はしばらく一緒に歩いていましたが、電車の時間が迫っているということで先に行き、駅の前に自転車を停めておいてくれました。
外出先での息子の癇癪に困っていた時、見知らぬ女性に助けられる
外出先での息子の癇癪に困っていた時、見知らぬ女性に助けられる
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とてもありがたい女性の手助けに、少し気持ちが軽くなった私でしたが、その後もまだ息子は泣き止みませんでした。自転車に乗れていれば20分もあれば家に着いていたはずなのに、すでに2時間が経過して、あたりは薄暗くなってきていました。
家に帰れないまま周囲は薄暗くなり、2時間も癇癪がおさまらない息子に途方に暮れる
家に帰れないまま周囲は薄暗くなり、2時間も癇癪がおさまらない息子に途方に暮れる
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どんなになだめても泣き止まない息子。疲れで感情が乱れてしまい……

優しく声をかけてなだめようとしても全然ダメだし、もう疲れた……。

だんだんお腹の中で、イライラとかムカムカとか、なんとも言えない感情がぼこぼこと湧いてきました。この膨れ上がる感情を、一体どうしたらいいのか分からず、この場を立ち去ってしまいたい衝動に駆られました。
泣き叫ぶ息子を置いていきたい衝動にかられ、その場を離れようとしたが……
泣き叫ぶ息子を置いていきたい衝動にかられ、その場を離れようとしたが……
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息子を置いて行くことなんてできない。気持ちをどうにか落ち着けないと……
息子を置いて行くことなんてできない。気持ちをどうにか落ち着けないと……
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結局私は、3歩ほど息子から離れたところで立ち止まりました。

落ち着かないといけない、冷静にならないといけない。そのためには、このお腹の中のモヤモヤを、どうにかしないといけない。でもこの場を離れるわけにはいかない。

私は寝転がって大泣きしている息子のそばに座り込んで、気が済むまで地面を叩きました。そんなことするなんてヒステリックですごく嫌だと思ったけれど、ほかに気持ちを発散できる方法が思い浮かびませんでした。
地面に打ち付けた手の痛みで、平静さを取り戻した
地面に打ち付けた手の痛みで、平静さを取り戻した
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落ち着きを取り戻した私は、ひたすら息子を待つことに決めました。

しばらくして、息子の泣き方が少し変わってきたタイミングで、帰ろうかと声を掛けました。息子はグスグス言いながら、私に寄ってきました。
息子の泣き方が変わったタイミングで声を掛けると、母のもとへ寄ってきた
息子の泣き方が変わったタイミングで声を掛けると、母のもとへ寄ってきた
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ちなみに自転車は持って帰れなかったので、あとから夫に取りに行ってもらったのでした。
次ページ「どう対応すればよかった? 今も考え続ける息子との関わり方 」

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