自閉症娘がエンジョイ!通信制高校の課外授業って?Web完結型や対面型、職業選択に活きるものも
ライター:寺島ヒロ

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通信制高校と聞くと、自宅学習がメインで「登校する機会が少ない」と思われがちですが、娘の行っていた学校ではリアルタイムの対面授業や野外での体験授業なども多数用意されていました。今回は、娘が通信制高校に在学中に参加したいろいろな自由参加の課外授業についてお話ししたいと思います。

監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
通信制高校の課外授業の種類
うちの娘、いっちゃんはASD(自閉スペクトラム症)と睡眠障害があります。現在18歳で、人数が多いことで有名な通信制高校に通っています。
通信制高校というと自宅学習がメインで学校の先生やクラスメイトと交流はできないと思われがちですが、いっちゃんが通う通信制高校は「年間5日程度以上登校すること」という決まりがあり、スクーリングと呼ばれるリアル教室での対面授業があります。
また、卒業要件に必須なスクーリングのほかにも、自由参加の課外授業が豊富に用意されていました。そういう場で友だちができるということは多いようです。
課外学習の内容は多岐にわたり、例えば……
・起業塾や株、就労についての座学(Web上でリアルタイムにやりとり)
・声優やYouTuberを招いてのボイストレーニング体験
・刀鍛冶や陶芸などクラフト系の実習
・防災キャンプや天体観測などの自然体験型授業
などなど……
常に何か募集をしているという感じでした。
・起業塾や株、就労についての座学(Web上でリアルタイムにやりとり)
・声優やYouTuberを招いてのボイストレーニング体験
・刀鍛冶や陶芸などクラフト系の実習
・防災キャンプや天体観測などの自然体験型授業
などなど……
常に何か募集をしているという感じでした。
実際に会場へ集まって受ける授業は、関東や関西の都市部で開催されることが多いですが、Webで完結する授業もたくさんありました。
娘が実際に参加した課外授業は…
いっちゃんはイラストやプログラミング、学芸員などの職業体験を中心に、月に3回程度何らかの課外授業に参加していました。もともと見聞きしたもの全て「どうやって作るのか、どうやって運営しているのか」が気になる性格の娘、学校の課外授業は好奇心を満たす絶好のチャンスだったようです。
これらの授業は単にレクリエーションとしてではなく、将来の職業選択や適性を知るための授業という位置づけで行われているらしいです。
実際、いっちゃんが美術館の学芸員の仕事体験に参加したときは、「展示の企画は楽しいけれど、掃除や作品管理、展示作品の移動など、意外と体力勝負な部分が多い」と言っていました。小柄な娘には、特に重い作品を運ぶ作業が大変だったようで、「この仕事に憧れていたけど、私には厳しいかも」と気づくきっかけになりました。
娘はエンジョイしていた課外授業だけど
参加すれば楽しく、将来の役にも立つ課外授業ですが、実際に積極的に参加しているのは全体の1割程度と聞いたことがあります。
その理由として、住んでいる場所が授業のある場所から遠いことや、金銭的な負担、人気の授業は抽選になるのだけどその結果が分かるのが授業の直前なので、働いている人や障害のある生徒は予定を入れにくい……などが挙げられると思います。
希望する生徒さんの通える範囲で課外授業があるのに越したことはないのですが、Web上で受けられる授業は募集人員も多く、気軽に参加できるため、わが家ではそういった授業を活用することも多かったです。
