「洗濯機のない暮らし」で長年の悩みが解消!?自閉症親子の洗濯事情を大公開!
ライター:寺島ヒロ

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わが家にはASD(自閉スペクトラム症)の息子と娘がいます。感覚過敏があり汗をかいた服はすぐ脱ぎたがる、そして一度脱いだ服は着たがらないというこだわりがあり、その上服は気に入ったものしか着ないので、本当にわずかな衣類で洗濯物を回しています。なので、夏場に一日に3~4度着替えることもあると、もう洗濯のことで生活が圧迫されて仕方がないです!今回は夏直前ということでわが家の洗濯事情について書かせていただきます。

監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。
多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。
服をたくさん持っていないのにすぐ着替える……!
わが家には、ASD(自閉スペクトラム症)の息子と娘がいます。自分自身もASD(自閉スペクトラム症)傾向のある私、夏の困りごととしてずっと頭を悩ませていたのが「洗濯」についてでした。
わが家の子どもたちは感覚過敏の傾向があり、汗をかいた服はすぐ脱ぎたがります。そして一度脱いだ服は、たとえちょっとしか着ていなくても「洗っていないからイヤ」と言って、着てくれません。
しかも、着る服の好みがはっきりしていて、気に入ったものしか着ないのです。結局いつも3着ぐらいの「お気に入り」で回している状態、私の頭の中には「いつ洗濯する?」「残っている服は何枚?」「お天気は?」などと、洗濯に関することが常駐している状態でした。
努力が追いつかない……!
夏になると、朝・昼・夕方・風呂上がり……と1日に3〜4回も着替えることがあり、洗濯物が山のように出ます。
子どもたちが小さかった頃は、私が手洗いをしたり、洗濯機を1日に2回も3回も回したりしていました。でも、私自身もASD(自閉スペクトラム症)の傾向があり、やるべきことが抜け落ちてしまいやすいタイプ。洗濯はしても干すのを忘れてしまったり、必要な服(学校の制服や体操服など)を間に合うように用意できなかったりと、うまく回せないことも多かったです。
引っ越しをきっかけにコインランドリー生活に
わが家は息子が高校に進学したタイミングで、学校へのアクセスのいい場所に引っ越すことになりました。新居は50キロの距離だったので、引っ越し屋さんに頼まず、自分たちで少しずつ荷物を運ぶことにしました。
わが家でそれまで使っていた洗濯機は二層式のクラシカルなタイプ。水道との接続が難しく、またスペースも取るので新居には置けませんでした。この際新しいものを買うか?とも考えたのですが……。
なんと引っ越し先のすぐ目の前に、タイミングよくコインランドリーができたのです!
末子の娘も小学校4年生となり頻繁に服を汚すこともなくなっていて、それ以前よりは洗濯物の量も少なくなっていたので、洗濯機を選ぶのは後回しにして、しばらくこのコインランドリーを使おうということになりました。
これが思った以上に快適で……!
なにしろ、それまでは二層式の洗濯機で、洗濯ものを洗っては脱水層に移動させ、またよっこらせと洗濯層に動かしてすすいで、また脱水して、天気を気にしながら自分の手で天日に干していたのですから……!
なにしろ、それまでは二層式の洗濯機で、洗濯ものを洗っては脱水層に移動させ、またよっこらせと洗濯層に動かしてすすいで、また脱水して、天気を気にしながら自分の手で天日に干していたのですから……!
「洗濯しなきゃ!」と思った40分後には洗濯が完了しているコインランドリーは「夢の機械だ!」と感じられました……!