SNSフォロワー10万人!「小児科医ぺんすけ」こと平原先生の"原点"が分かる書籍2選【発達ナビ・あの人の本棚から】
ライター:発達ナビBOOKガイド

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発達ナビでは、発達障害や子育て、教育の分野の専門家・実践者の皆さまに、多くの方に手に取っていただきたい名著をご紹介いただく【発達ナビ・あの人の本棚から】をお届けしています。
今回は、「小児科医ぺんすけ」としてSNSで積極的にご活躍されている小児科専門医/精神科医の平原慎之介先生に保護者向け、支援者向けの書籍をご紹介いただきました。
現代の小児医療に新風を吹き込む気鋭の医師・「小児科医ぺんすけ」平原慎之介先生が選んだ本は?
今回は小児科専門医・精神科医として最前線で活躍されている平原慎之介先生です。先生は医療現場での経験を基盤としながら、「小児科医ぺんすけ」としてSNSでの積極的な情報発信も行われ、Instagramのフォロワーは約10万人という驚異的な数字を誇ります。
特筆すべきは、専門性の高い医学知識を、専門用語に頼らず誰もが理解できる平易な言葉で伝える先生の卓越したコミュニケーション能力です。発達が気になる子どもたちと、その保護者の方々が不安の中で長期間受診を待たされる現状に問題意識を持ち、発信活動と日々の診療の両輪で、医療アクセスの向上と社会全体の理解促進に尽力されています。
そんな平原先生に、保護者の皆さま向けと支援者の皆さま向けの珠玉の2冊をセレクトしていただきました。ぜひご覧ください。
特筆すべきは、専門性の高い医学知識を、専門用語に頼らず誰もが理解できる平易な言葉で伝える先生の卓越したコミュニケーション能力です。発達が気になる子どもたちと、その保護者の方々が不安の中で長期間受診を待たされる現状に問題意識を持ち、発信活動と日々の診療の両輪で、医療アクセスの向上と社会全体の理解促進に尽力されています。
そんな平原先生に、保護者の皆さま向けと支援者の皆さま向けの珠玉の2冊をセレクトしていただきました。ぜひご覧ください。
「小児科医ぺんすけ」平原慎之介先生が選ぶ!保護者の方におすすめの1冊:『子どもへのまなざし』佐々木正美 著(福音館書店)
児童精神科医として半世紀以上にわたり、数え切れないほどの子どもたちとその家族に寄り添い続けた佐々木正美先生による、子育ての本質を見つめ直す名著です。
この一冊は、単なる育児マニュアルではありません。子どもの個性という輝きをありのまま受け入れ、一人の人間として深く尊重することの意義を、温かく包み込むような言葉で紡いでいます。忙しい日々の中で見失いがちな「子育ての原点」を、優しく、しかし力強く思い出させてくれる一冊として、多くの保護者の心の支えとなり続けています。
この一冊は、単なる育児マニュアルではありません。子どもの個性という輝きをありのまま受け入れ、一人の人間として深く尊重することの意義を、温かく包み込むような言葉で紡いでいます。忙しい日々の中で見失いがちな「子育ての原点」を、優しく、しかし力強く思い出させてくれる一冊として、多くの保護者の心の支えとなり続けています。
【平原先生のおすすめポイント】「子育ての根っこ」がここにある
『子どもへのまなざし』は、フォロワーさんから「子育てのバイブルです!」と教えていただき、手に取った本です。実際に読み込んでみて、なるほどこれは多くの方にとって“育児の原点”を思い出させてくれる一冊だと強く感じました。
実はこの本、1998年に出版され、もうすぐ30年近くになります。
世の中には新しい子育てのテクニックや声かけ方法を紹介するhow to本が次々と出ていますが、そんな時代だからこそ、この本の「人を信じ、頼る力を育むことが子育ての根っこである」というシンプルで力づよい主張が強く響きます。
保護者の方はもちろん、子どもと関わるすべての支援者にぜひ手に取っていただきたい一冊です。
実はこの本、1998年に出版され、もうすぐ30年近くになります。
世の中には新しい子育てのテクニックや声かけ方法を紹介するhow to本が次々と出ていますが、そんな時代だからこそ、この本の「人を信じ、頼る力を育むことが子育ての根っこである」というシンプルで力づよい主張が強く響きます。
保護者の方はもちろん、子どもと関わるすべての支援者にぜひ手に取っていただきたい一冊です。
子どもへのまなざし
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「小児科医ぺんすけ」平原慎之介先生が選ぶ!支援者の方におすすめの1冊:『子どものための精神医学』滝川一廣 著(医学書院)
子どもの精神医学という専門領域を体系的に理解するための決定版として、多くの専門家から高い評価を受ける本書。
子どもの心の発達理論から各段階での課題、具体的な支援方法まで包括的に網羅し、専門用語も分かりやすく解説されています。
この本の最大の魅力は、マニュアル的な「ハウツー」ではなく、子どもの発達を根本から理解するための土台を築いてくれること。目の前の子どもの「育ち」を深く理解し、一人ひとりに合わせた臨機応変な対応をとるヒントがたくさん詰まっています。
「この子のために何ができるだろう?」と悩んだとき、確かな答えと新たな視点を与えてくれる一冊です。
子どもの心の発達理論から各段階での課題、具体的な支援方法まで包括的に網羅し、専門用語も分かりやすく解説されています。
この本の最大の魅力は、マニュアル的な「ハウツー」ではなく、子どもの発達を根本から理解するための土台を築いてくれること。目の前の子どもの「育ち」を深く理解し、一人ひとりに合わせた臨機応変な対応をとるヒントがたくさん詰まっています。
「この子のために何ができるだろう?」と悩んだとき、確かな答えと新たな視点を与えてくれる一冊です。
【平原先生のおすすめポイント】発達障害について体系的に学べる、自分の原点
『子どものための精神医学』は、私が児童精神医学を学ぶ中で、最も影響を受けた一冊です。
正直に言うと、小児科医になりたての頃は、発達障害やASD(自閉スペクトラム症)について「なんとなく」しか理解できていませんでした。ですが、この本をじっくり読み込むことで、子どもたちの特性や背景、そして生きづらさがどうして生じるのかを体系的に理解できるようになりました。
私の発信活動の根本には、この本から学んだ視点がたくさんあります。診療を続ける今でも、壁にぶつかったときは何度も立ち返る“原点”の一冊です。
発達特性をもつ子どもと関わる保護者の方はもちろん、支援者の方にもぜひ手に取っていただきたいと思います。
正直に言うと、小児科医になりたての頃は、発達障害やASD(自閉スペクトラム症)について「なんとなく」しか理解できていませんでした。ですが、この本をじっくり読み込むことで、子どもたちの特性や背景、そして生きづらさがどうして生じるのかを体系的に理解できるようになりました。
私の発信活動の根本には、この本から学んだ視点がたくさんあります。診療を続ける今でも、壁にぶつかったときは何度も立ち返る“原点”の一冊です。
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