【中学受験と発達障害】「見たら覚える」カメラアイ、成績優秀な私に「合う塾、合わなかった塾」【体験談】

ライター:宇樹義子
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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10230006118

ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の私は現在40代。中学受験当時はきちんと自覚できていませんでしたが、勉強に関してもやはり周囲とは違った部分がありました。今回は、中学受験や塾に関する経験についてお話しします。

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監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

勉強しなくても成績が良かった

「言語的カメラアイ」の力

当時は特別なことと思わなかったのですが、私にはどうも「言語的カメラアイ」のような能力があるよう。

ものや風景の色形をカメラでパシャッと撮るかのように「画像で記憶する」タイプのカメラアイとは違います。

「これについては教科書のこのあたりを開いたときの右下に3行ぐらいで説明があった。ピンクの蛍光ペンで線を引いた」「図説のこのあたりのページの左真ん中に図があった。緑色だった」みたいな感じで、脳内に「言葉・記号、論理構造の概念的スクリーンショット」が自動保存されている感じでした。

本に恵まれた環境

私の母は図書館司書で、良質な絵本や児童書、学習雑誌をふんだんに与えてくれました。私は物心つく前からずっと、これらの大量の本の中身をすべて「言語的カメラアイ」を使って頭に入れてきたわけです。

ひらがなも就学前に知らないうちに読めるようになっていて、気づいたら勝手に1人で絵本を読んでいたとか。

小学校に上がると、自分の学年の学習雑誌では物足りず、3学年上の兄のものを奪って読むように。小学校中学年には「博士」とか「歩く百科事典」とか言われていました。

結果的に「勉強の必要がない」

こんな感じだったので、特に小学校レベルの内容だったら「頑張って勉強して覚える」とか「テストのときに一生懸命思い出す」という感覚がまったくありませんでした。単に頭の中にあるものを紙に書けばいいだけ。

このため、みんながなぜ「勉強しなくちゃ」とか「分からない、思い出せない」とか言っているのかが全く分かりませんでした。

単純なドリル反復学習の塾は合わなかった(小学校中学年)

成績が良かったのになぜ塾に行ったのかはよく覚えていないのですが、たぶん算数に苦手意識があり、実際にほかの教科よりは成績が良くなかったからかもしれません。

ドリルプリントで単純な反復学習を繰り返す手法で有名なその大型チェーンの塾は、私には合いませんでした。

私は「新しいことを知る」「ものごとの背景にある理屈を解明する」ような学習活動が好きだっただけで、単純な反復学習にはまったくモチベーションがわかなかったのです。

算数が苦手だったのも、いま思えば「数の世界の背景にある理屈、数学の世界特有のものの考え方」「計算のしかたを身につけることの将来的なメリット」を教えてもらえないまま、特定の方法に「納得しないまま従わされる」感じが苦痛だったから。

こんな私が単純なドリル反復学習の塾に行っても、合わない方法を繰り返すだけ。それでは、効果もないばかりか苦痛だったのも当たり前ですよね。

ついでにほかの得意教科のドリルもやりましたが、そちらは易しすぎてつまらない。確か、だんだん行かなくなって辞めたような気がします。

中学受験対策で行った進学塾は楽しかった(小学校6年)

私立の進学校を中学受験するにあたり、念のため塾に行くことに。小学校6年の秋ぐらいから少しだけ進学塾に通ったと記憶しています。

進学塾は私にとって、学校よりも学習自体を楽しめるところでした。

まず、クラス編成が成績別になっていることが良かった。自分のレベルに合った授業を受けられるし、先生の教え方も学校よりも工夫されていたので、授業が退屈だとか易しすぎるということがなかったのです。

学校ではいじめられっ子で、成績が良いことが嫉妬されて攻撃を受けていた私も、塾ではその人間関係がリセットされるので楽でした。

成績が良いことの価値が高かったし、みんな「いじめや嫉妬にエネルギーと時間を使ってるぐらいなら自分の勉強の時間をとろう」という感じだったので、いじめられることもありません。同じぐらいのレベルの子と同じクラスだと、話も盛り上がって楽しかったです。
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