【発達障害と中学受験】WISCでワーキングメモリの低さが判明。「教えない塾」とそろばんで伸びたグレーゾーン息子の学習法【読者体験談】

ライター:ユーザー体験談
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プリント学習が合わない息子に、そろばんとパズル中心の塾が道を開いてくれました。グレーゾーンの息子の、WISCの結果から理解した特性と、無理をしない中学受験準備の体験談です。【発達ナビではユーザーさんからのエピソードを募集中!今回は「塾探し、中学受験」についてのエピソードをご紹介します】

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監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている。 ・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮/京都/名古屋):https://yuik.net/ ・ゆうスキンクリニック(上野/池袋/新宿/横浜):https://yubt.net/ ・横浜ゆう訪問看護ステーション(不登校、引きこもり、子育て中の保護者のカウンセリング等お気軽に):https://yokohama.yuik.net/shinyoko-houkan/

中学受験を見据えていたけれど、発達がゆっくりめで……。年中からの「学習教室通いラッシュ」――プリント学習が合わないわが子に合う塾は?

この記事で分かること

  • 反復学習(プリント)が苦手なお子さんの低学年からの塾選びと環境づくりのポイント
  • 視覚的な理解を助ける「そろばん」や、思考力を育む「教えない塾」など、特性を活かす具体的な学習事例
  • WISC-Ⅳ検査で判明した知覚推理と処理速度の理解と、強みを伸ばし苦手を補う工夫
  • 中学受験勉強を単なる競争ではなく、子どもの「居場所(サードプレイス)」と「学ぶ楽しさ」を育む機会に
お子さんのプロフィール
  • 年齢:小6
  • 診断名:診断はないけれど、ADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の傾向がある
  • エピソード当時の年齢:年中~

わが家が住んでいる地域は中学受験をするご家庭が多く、幼児期から学習を始めることが一般的でした。私も夫も高校受験で苦労した経験があり、子どもには「中高一貫でのびのび過ごしてほしい」という思いは早くからありました。

ただ、3〜4歳の頃の息子は、同じクラスの子と比べると言葉もゆっくり、数えるのもゆっくり。“のんびりタイプ”だとは感じていましたが、これから学習が本格化する地域で、どう備えるべきか漠然とした不安を感じていました。年中になると、周囲の子どもたちが一斉に反復プリント学習の教室へ通い始めました。しかし、私たちは息子にはプリント中心の学習は向かないと確信していました。息子は、自分の興味があることに対しては熱中しますが、そうでないものには関心がなく、すぐ飽きてしまう。繰り返し類題のプリントを解き続けることは難しいと感じていました。
息子が繰り返し類題のプリントを解き続けることは難しい?
息子が繰り返し類題のプリントを解き続けることは難しい?
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そこで、わが家はまだ学習教室にはいれず、小学校1年生から入れる中学受験を見据えた塾を探すことにしました。塾探しの条件は次の3つでした。
  • 授業時間が短い(子どもが飽きてしまうため)
  • 宿題が少なめ(子どもが嫌がらないため)
  • 親の関与が少なく、塾に任せられる(受験勉強を親がサポートする自信がなかったため)

周囲の家庭も同様に塾を探しており、みなさんお子さんにあった塾探しに奮闘していました。いろいろな塾があり、私が子どもの頃とは全く違う……と感じたのを覚えています。

入塾に備えそろばん教室へ。そろばんの体感的な学び方が、息子にマッチした!

調べていくうち、低学年はパズルや図形を中心に学ぶ小規模の中学受験塾を見つけました。入塾テストはありませんが、体験授業の様子を見て塾側が入塾可否を判断する方式とのこと。「今のままだと椅子に座り続けられるか……。足し算もできないし、体験授業で落とされるかもしれない」そう考えた私は、年長の夏、数字を10以上数えられるようになったタイミングで、そろばん教室に誘ってみました。目的は、まず数字に親しみ苦手意識を軽減することでした。

家にあったそろばんを持ち出し、子どもに見せて「こうやってはじくと『イチ』。もう1個足すと……」と軽く説明すると『1と1を合わせると2になる』ということが視覚的に分かりやすかったのか、「なるほど!」と大興奮する息子。なんだか面白そうと思ってくれたようで、「そろばんの体験行きたい!」と前のめりになってくれました。

そろばんの体感的な学び方は予想以上に息子に合っていたようです。1時間の授業でも「もっとやりたい」と2時間続けて取り組む日があり、カードやシールなどのご褒美や餅つきイベントなど、アットホームな環境の中で数字への抵抗が薄れていきました。ただ、処理スピードは遅く、のちのち級が進むにつれ、思ったような結果が出ず落ち込むこともあったのですが、そろばん自体は小3で辞めるまで好きだったようです。小6の今も時々出しては「昔、そろばん頑張ったよねー」と言いながらぱちぱちはじいています。

中学受験塾の体験授業へ――スピードは遅めでも"自力でやる"

そして中学受験本番が終わる2月に中学受験塾の体験授業の申し込みが始まりました。私は早速体験授業の問い合わせをしました。授業はパズル型の算数問題。教室に5人くらいのお子さんたちがいたのですが、ほかのお子さんたちが高速で解いていく中、息子は周りよりスピードが遅く……。でも最後までやり切って終了時は満足そうな表情でした。

スピードが遅かったけれど大丈夫だろうかとドキドキしましたが、塾側の判断は「入塾OK」。この塾の授業は“教えない”スタイルで、よーいドンでみんなそれぞれが問題を解き、先生は丸つけをしながら回るスタイル。間違っても答えは教えずヒントを少し出すだけ。

自分のやり方にこだわる息子には、このスタイルがぴったりだったようで、先生も「まずはそのやり方でやってみよう」と受け止めて、時間がかかっても解き切ろうとする姿勢を評価してくれました。

息子は行き渋ることもなく、週1回、ニコニコしながら塾に通ってくれました。
息子は行き渋ることもなく、週1回、ニコニコしながら塾に通ってくれました
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