【保護者に聞く「親なきあと」の今】「重度障害のわが子が安心できる居場所は?」切実な悩みと、将来の暮らしを考えた「生命保険信託」の活用

ライター:LITALICOライフ
Sponsored
LITALICOライフ
【保護者に聞く「親なきあと」の今】「重度障害のわが子が安心できる居場所は?」切実な悩みと、将来の暮らしを考えた「生命保険信託」の活用のタイトル画像
Upload By LITALICOライフ

重度障害のお子さまを持つC様ご夫婦。お子さまの将来の住まい、暮らしへの願いや、「親なきあと」を見据え家族全員の幸せを考えた備えについて伺いました。

重度障害のある息子さんとの暮らし

「保護者に聞く『親なきあと』の今」では、さまざまなご家庭がお子さんの将来に向けて「今」どんな準備をしているのか、インタビューからリアルな思いや備えをお届けします。今回は、重度障害のお子さまを持つC様ご夫婦です。お子さまの将来の住まい、暮らしへの願いや、「親なきあと」を見据え家族全員の幸せを考えた備えについて伺いました。

家族構成
  • 夫婦
  • 息子:19歳(高校卒業して1年目)、重度障害
ーーお子さまがどんなふうにこれからを過ごせたら幸せだろうなと考えていますか?

今息子は生活介護に通所しているのですが、ほとんど行けておらず家で過ごしています。学生時代から不登校のときはあり、家から出るのも苦手ですし、送迎の車に乗れても行先の施設で車から降りられない、外出しても今度は家に帰ってこられない、という状態で、私も疲れてしまい、最近は親子ともどもひきこもりがちです。

ほかの人に任せようにも障害も重度なのでなかなか任せられる状態ではありませんし、ほかの生活介護の施設を探そうにも、息子が家から出られないので思うように見学などにも行けず……どうしたら今の状況を解決できるのか、頭を抱えています。

そういう現状なので、どこか定期的に行ける場所、楽しい居場所が見つかってほしいなと心から願っています。「これから」を考えるより「今」の状況が大変なので、先のことまでちゃんと考えられていない、というのが正直なところです……。
生活介護に通えず、日中も家で過ごすことが多い息子さんとお母さま
生活介護に通えず、日中も家で過ごすことが多い息子さんとお母さま
Upload By LITALICOライフ
ーーお子さまは将来どんな所に住めるといいなと考えていますか?また、そのために必要な準備は何かしていますか?

グループホームや入所施設などはいくつか見学に行きました。遠方にある、息子と同じ障害のある人が集まった専用のグループホームも見に行きました。そのグループホームは日中どこかに通所しなくても運動したり遊んだりして過ごせるスペースがあったので、外出が苦手な息子にとってその施設が合うのであれば、私もその近くに移り住むことなども検討しています。

地元で障害のある子を育てている親御さんたちからシェアハウスの話も聞き、そういったところもいいのかな、と思って見学を予定しているところです。グループホームより費用は高くなり、家賃や生活費のほかに備品などのお金もかさむとは聞いていますが、いろいろな選択肢の中から息子に合った住まい方を考えたいと思っています。

今私たち家族が住んでいるマンションは持ち家なので、シェアハウス用に提供してもいいかもしれないな、とも考えています。このマンションをシェアハウスにできれば、息子も住み慣れているところで安心できるのではないかなと。息子は睡眠障害や場所見知りがあるので、初めてのところで寝ることができないのですが、寝られるかどうかは生活の中でも重要なポイントなので、その点でもシェアハウス計画には前向きです。

親なきあとを見据えて、二世帯住宅の1階に障害のあるわが子に住んでもらい、(施設に通所している時間帯以外の)在宅中はほぼずっとヘルパーさんに来ていただいている方の話なども聞き、いろいろな選択肢があることが分かったので、視野を広げて将来を考えられればと思っています。
※クリックするとLITALICOライフのサイトに遷移します
ーーご家族で、障害があるお子さまに関わることについて「家族会議」のような形でお話をしたことはありますか?

夫はまだあまり真剣には考えてはいないようで、しっかりと話し合うことはできていません。「もし私がいなくなったらどうするの?」と訴えていますが、「なんとかなるよ」というスタンスで……。

保険やお金の話も、私がお願いすれば対応してくれますが、夫自身がどういう風に将来設計について考えているのかちゃんと聞くことはできないでいる、というのが現状です。

ーーお子さまが将来、一生涯で「いくらお金がかかるか」具体的な金額のイメージはお持ちですか?

入所するグループホームによるとは思いますが、このあたりの施設で暮らすとなると月15万円弱はかかるのかな、と試算しています。私たちが生きている間は、差額は親が払えますが、親なきあとにもしお金が足りなくなった場合は生活保護を申請することになるのでは、と言われています。

ただ、生活保護で暮らしていくことになると、息子にとって必須なタブレットなどの嗜好品は買えなくなってしまうので、その選択肢は正直難しいなと思っています。

ーーお子さまの将来のお金について、今から準備していることや予定していること、すでに取り組んでいることはありますか?

息子が成人すると親が介入できないところがたくさん出てくるため、息子名義の預金口座は最低限つくっておいたほうがいいと聞き、口座は準備しました。息子は重度の知的障害があって、文字を書けずサインなどもできないので、成人してから口座を作るのも大変だろうと思って……。ただ、全財産を口座に入れてしまわないほうがいいとも耳にしたことはあるのですが、具体的なことがまだあまり分かっておらず実行できていません。もう少し勉強したいと思っています。

ーー公的な障害年金や手当のほかに、扶養共済や生命保険、NISAなど、お子さんの将来に向けての経済面での準備はなにかしていますか?

生命保険信託をやっています。夫の生命保険の受取人を信託銀行にして、生命保険料が月々分割して息子の口座に振り込まれるように手続きをしました。

夫の契約している生命保険信託については、月々2万円振り込まれるように設定していますが、20歳からの障害年金が7~8万円だとすると、先ほどのグループホームでの生活を想定した場合マイナスになってしまうんですよね。私が同様に契約しても、やはりまだ月数万足りません。お金はもう少し準備しておかなければいけないだろうな、と思っています。

NISAはやっていますが、それは自分たちの老後のための蓄えと考えています。

ーー障害がある子への相続に関しての対応や、親御さんが亡くなった後の備えとして成年後見や信託などについて検討したことはありますか?

成年後見制度については、親心後見やたすき掛け後見を実際にやっている知り合いがいて話を聞いたことはあります。ただ、5年先、10年先には法律も変わっていくと思うので、今すぐには検討はしていないです。

私たちがいなくなったあと息子は一人だけになってしまい施設で暮らすことになると思います。そのときにまとまった額を第三者が管理すると、もしかしたら不正が起こることもあるかもしれません。生命保険信託であれば、月々分割してお金が振り込まれ、かつ年に一回、第三者からの監査があるので、そういった不正を防ぐこともできますし、もし不正されたとしても年間十数万ですので、リスクも低い。そういった面でも安心かなと思っています。

ーー最終的に、どんな状態になっていれば、ご自身が安心して「親なきあと」を迎えられると思いますか?

入所施設でもグループホームでもシェアハウスでも、とにかく息子が安心して生活できる場所を確保したいというのが一番です。

今の家をどうするかまではまだ具体的には決めていませんが、夫が先に亡くなったらマンションは売却して現金化し、そのお金が息子にいくような仕組みにすることも考えています。自分たちが貯めた資産が、不正なく息子に渡るシステムをしっかりつくりたいと思っています。
※クリックするとLITALICOライフのサイトに遷移します
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

追加する


年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。