私、過干渉だった?ASDの息子に合った「距離感」。トラブル、不登校から「高専」合格へ【読者体験談】
ライター:ユーザー体験談
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人が多い場所でフリーズしたり、些細なことでお友だちとトラブルになったりする息子を見て「この子は落ち着いて過ごせないのか」と落ち込み、出口のない暗闇を歩いているような毎日でした。しかし、息子の得意を見つけ、信頼できる場所と出合ったことで、未来は少しずつ形を変えていきました。【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中!今回は「特性の受容と、強みを活かした進路選択」についてのエピソードをご紹介します】
監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている(産業医のご依頼を随時受付中)。
・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮/京都/名古屋):https://yuik.net/
・ゆうスキンクリニック(上野/池袋/新宿/横浜):https://yubt.net/
・横浜ゆう訪問看護ステーション(不登校、引きこもり、子育て中の保護者のカウンセリング等お気軽に):https://yokohama.yuik.net/shinyoko-houkan/
お子さんのプロフィール
- 年齢:16歳(高校2年生)
- 診断名:ASD(自閉スペクトラム症)
- 診断時期:小学4年生
- エピソード当時の年齢:幼少期〜高校1年生
毎日の電話に絶望……この子は平凡に過ごせないのか
息子は本来とても優しく、生真面目な性格です。一方で、感情のコントロールが難しく怒りっぽい面もあり、社交的なタイプではありませんでした。集団生活の中でどう振る舞えばいいのか、彼なりに苦しんでいたのだと思います。
2歳から通い始めた保育園で、先生から毎日のように息子への困りごとを言われていた頃、私はどこか他人事として聞き流していました。「子どもなんだからしょうがないのでは?」と。
しかし、小学校入学前に園長先生から勧められた視察をきっかけに「発達障害」「特性」の存在を知り、ショックから診断を拒絶しました。あんなに元気で素直な息子が、どこか人と違うのか?と。
そして小学校入学初日、トラブルが起きました。お絵かきの時間に近くの席の子から「下手くそ」と言われ、息子の怒りが爆発。相手の顔を引っかいてしまったのです。その後も、校舎見学中にジャングルジムから一人で降りてこず佇んでいたり、学校や学童クラブからの電話が鳴り止まない日々に、私は「わが子は平凡に過ごせないのか」と絶望していました。
ほかのお子さんに怪我をさせ、相手の親御さんの気持ちを思うと申し訳なさと怒りが込み上げてしまい、どうしても息子に寄り添うことができませんでした。つい激しく息子をしかりつけましたが、静かになった部屋で寝顔を見ると「なぜあんなに怒ってしまったのか」と涙があふれます。自責の念に駆られるも正解が分からず、悶々と悩み過ごす毎日でした。
2歳から通い始めた保育園で、先生から毎日のように息子への困りごとを言われていた頃、私はどこか他人事として聞き流していました。「子どもなんだからしょうがないのでは?」と。
しかし、小学校入学前に園長先生から勧められた視察をきっかけに「発達障害」「特性」の存在を知り、ショックから診断を拒絶しました。あんなに元気で素直な息子が、どこか人と違うのか?と。
そして小学校入学初日、トラブルが起きました。お絵かきの時間に近くの席の子から「下手くそ」と言われ、息子の怒りが爆発。相手の顔を引っかいてしまったのです。その後も、校舎見学中にジャングルジムから一人で降りてこず佇んでいたり、学校や学童クラブからの電話が鳴り止まない日々に、私は「わが子は平凡に過ごせないのか」と絶望していました。
ほかのお子さんに怪我をさせ、相手の親御さんの気持ちを思うと申し訳なさと怒りが込み上げてしまい、どうしても息子に寄り添うことができませんでした。つい激しく息子をしかりつけましたが、静かになった部屋で寝顔を見ると「なぜあんなに怒ってしまったのか」と涙があふれます。自責の念に駆られるも正解が分からず、悶々と悩み過ごす毎日でした。
「高専」という選択肢と、得意を伸ばせた環境
小学4年生でようやく障害を受け入れましたが、不登校も始まり、勉強への不安も募っていました。そんな時、発達障害のある子の保護者向けのセミナーで「高専(高等専門学校)」が特性に合っていると知りました。
主治医からも「偏差値を上げて私立の中学受験をすれば、トラブルも減るはず」とアドバイスを受けてはいたのです。けれど、これまでの混乱した日々を思うと、「この子がそこまでできるだろうか」と、私自身が息子の可能性を信じてあげられずにいました。
そんな時、通りすがりの学習塾で見かけた無料テストを息子に受けさせたところ、算数と理科が驚くほど理解できていることが判明。「セミナーで聞いた高専の特性」と「テストで見えた息子の得意」が、私の中でピタリと合致した瞬間でした。
実際に見学へ行くと、実験やものづくりといった実践的な授業の多さに、息子は目を輝かせ「行きたい!」と即答しました。
しかし、塾探しは難航しました。「特別支援学級のお子さんはお断りしています」と、事情を丁寧に説明しても拒絶されることも……そんな中で出合ったのが、息子を快く受け入れてくれた塾の先生でした。
塾長はひょうきんな方で、息子の笑顔を増やしてくれました。数学が得意なことを理解し、「(この塾は)高い偏差値のクラスが静かだから、そちらに参加してはどうだろう」と、息子が落ち着ける環境を整えてくれました。そこで数学が得意なことを「発表」などの形で表現させてもらえたことで、息子の自己肯定感は徐々に高まっていったのです。
主治医からも「偏差値を上げて私立の中学受験をすれば、トラブルも減るはず」とアドバイスを受けてはいたのです。けれど、これまでの混乱した日々を思うと、「この子がそこまでできるだろうか」と、私自身が息子の可能性を信じてあげられずにいました。
そんな時、通りすがりの学習塾で見かけた無料テストを息子に受けさせたところ、算数と理科が驚くほど理解できていることが判明。「セミナーで聞いた高専の特性」と「テストで見えた息子の得意」が、私の中でピタリと合致した瞬間でした。
実際に見学へ行くと、実験やものづくりといった実践的な授業の多さに、息子は目を輝かせ「行きたい!」と即答しました。
しかし、塾探しは難航しました。「特別支援学級のお子さんはお断りしています」と、事情を丁寧に説明しても拒絶されることも……そんな中で出合ったのが、息子を快く受け入れてくれた塾の先生でした。
塾長はひょうきんな方で、息子の笑顔を増やしてくれました。数学が得意なことを理解し、「(この塾は)高い偏差値のクラスが静かだから、そちらに参加してはどうだろう」と、息子が落ち着ける環境を整えてくれました。そこで数学が得意なことを「発表」などの形で表現させてもらえたことで、息子の自己肯定感は徐々に高まっていったのです。
勉強の「コツ」を掴みストイックに目標へ
こうして自信を取り戻していく一方で、残っていた課題が「試験勉強のやり方」でした。息子は学校の授業は分かっていると言い張るものの、なぜかテストでは高得点が取れずもどかしさを感じていたのですが、実は、「何をどう勉強すればいいのか」が自己判断できず、その聞き方すら分からなかったのです。
塾で具体的な対策プリントや模試をこなすうちに、「教科書の隅まで読まなければならない」といったコツを掴んだ息子は、だんだんと変わっていきました。
大好きな卓球のクラブも直前まで続けながら、塾が開いている間は毎日通い詰め、近くのコンビニでおにぎりを食べてまた戻る。「高専合格」という明確な目標に向かって、ストイックに突き進む姿がありました。そして、息子は見事に合格を勝ち取ったのです。
塾で具体的な対策プリントや模試をこなすうちに、「教科書の隅まで読まなければならない」といったコツを掴んだ息子は、だんだんと変わっていきました。
大好きな卓球のクラブも直前まで続けながら、塾が開いている間は毎日通い詰め、近くのコンビニでおにぎりを食べてまた戻る。「高専合格」という明確な目標に向かって、ストイックに突き進む姿がありました。そして、息子は見事に合格を勝ち取ったのです。
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