オンライン授業で強いストレス…ASDの娘、通信制大学で「カメラオフ」の合理的配慮を申請

ライター:寺島ヒロ
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2024年4月から、国公私立すべての大学で発達障害のある学生への「合理的配慮」の提供が法的に義務化されました。わが家では兄のタケルが公立大学で支援を受けながら通学をしています。では、自宅で学ぶ通信制の大学で受けられる支援とは……?今回は通信制の大学で学ぶ、妹いっちゃんが大学2年生になって初めて合理的配慮を申請した体験をご紹介します。

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監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている(産業医のご依頼を随時受付中)。 ・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮/京都/名古屋):https://yuik.net/ ・ゆうスキンクリニック(上野/池袋/新宿/横浜):https://yubt.net/ ・横浜ゆう訪問看護ステーション(不登校、引きこもり、子育て中の保護者のカウンセリング等お気軽に):https://yokohama.yuik.net/shinyoko-houkan/

睡眠障害と感覚過敏があり、通信制大学へ

わが家の娘・いっちゃんはASD(自閉スペクトラム症)があります。
感覚過敏があり、周囲の音や人の動きに気を取られやすい特性があります。また、一つのことに集中すると周囲への注意がおろそかになりやすく、一人での外出には不安があります。
さらに、毎日少しずつ睡眠時間帯がずれていく非24時間性の睡眠障害もあり、決まった時間に起きて登校することが難しいため、進学先には通信制大学を選びました。
自宅で自分のペースで学べる通信制なら、大きな困りごとはないだろう。親子ともにそう考え、大学には障害があることを伝えていたものの、特に合理的配慮をお願いすることはありませんでした。

2年生になって見えてきた困りごと

実際、大学1年生の間は大きな問題もなく過ごせました。
昨年夏の課外授業で、作業時間中に「寝る時間」が来てしまい、寝落ちして昼寝をさせてもらったことはありましたが、それ以外は大きなトラブルもなく、本人も「通信制は楽でいい!」と言っていました。
ところが2年生になり、Zoom授業が増えた頃からぼやき声が聞こえるようになりました。
 
「授業中、誰が話しているのか分からなくなることがある」
 
話を聞くと、画面に映る複数の人の動きが気になり、先生の話を聞きながら内容を整理することが難しいのだそうです。

※ZoomおよびZoom(ロゴ)は、Zoom Video Communications, Inc.の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
「おまえらがちゃがちゃ動くなし!」キー!っとなりながらWeb授業を受けている娘
「おまえらがちゃがちゃ動くなし!」キー!っとなりながらWeb授業を受けている娘
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特にほかの学生の顔がたくさん並ぶ画面で、「誰が自分を見ていて、誰が見ていないのか分からないのが怖い」と言います。
私が「カメラをオフにしたら?」と聞くと、「カメラはオンにしておくように言われているから」との返事。
授業を受けられないわけではないけれど、強いストレスを感じながら参加していることが分かりました。

合理的配慮の対象では?

はっきりしない部分もありますが、ASD(自閉スペクトラム症)の特性からくる感覚過敏や情報の取捨選択の難しさが関係しているようなので、合理的配慮の対象になるのではないか?と思いました。
「学校にカメラオフにさせてって頼んでみたら?合理的配慮があるから多分大丈夫だよ」
と伝えるも、娘はしぶーい顔……。
 
「でも、もう2年生だし……」
「言うなら年度初めの面談の時だったんじゃない?」
「どうして困るのか、うまく説明できないし……」
 
どうやら、このまま我慢してやり過ごすつもりらしいのです。
娘は昔から、困っていても自分から助けを求めることがあまり得意ではありません。
「どうせ無理だろう」
「無理なお願いをして相手に負担をかけたくない」
 
そんなふうに考えてしまうところがあります。
そこで私は、「申請を認めるかどうかを決めるのは大学の仕事なんだから、調べるだけ調べてみたら?」と、言いました。
娘はしぶしぶ学校のWebサイトを開いたのでした。
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