就学前に名前が書けず、漢字練習で涙…読み書きが苦手な息子が、取り出し授業や療育で「自分に合う勉強法」を見つけるまで【読者体験談】

ライター:ユーザー体験談
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小学校入学前から、文字を書くことに苦手さがあった息子。入学後すぐに学校から「取り出し授業」の提案を受け、週1回の個別支援を受けながら小学校生活を送っていました。
それでも、漢字練習や筆算など「たくさん書く宿題」は親子で泣くほど大変。小学5年生になっても漢字がなかなか覚えられず、担任の先生の勧めで発達障害者支援センターに相談することになりました【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中!今回は「読み書きの苦手さと学習支援」についてのエピソードをご紹介します】

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監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。 多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。
お子さんのプロフィール
  • 年齢:13歳
  • 診断名:なし、LD・SLD(限局性学習症)のグレーゾーン
  • エピソード当時の年齢:6~11歳頃

自分の名前を書くのも怪しかった息子。小1の初の個別面談で「取り出し授業を受けませんか?」

息子の読み書きについて最初に「あれ?」と思ったのは、小学校入学前のことでした。

保育園には小学校受験をする子もいて、周りの子たちは読み書きが当たり前のようにできていました。そんな中、息子は「〇〇ちゃんに名前を書いてもらった〜」とのんきに話していました。

私はその時、「小学校に上がったら習うから、まあいいか」と思っていました。けれど、入学してからも自分の名前を書くのがまだ怪しい状態で、「やっぱり苦手なのかもしれない」と感じるようになりました。
ただ、当時は強い不安というよりも、「この先、勉強が難しくなると本人も私も大変かもしれない」という予感に近いものでした。

小学校に入学して初めての個別面談で、先生から「よろしければ週1回1時間だけ、取り出し授業(通常学級に在籍しながら、一部の授業を別の教室で受ける指導)を受けませんか?」と提案されました。とてもありがたい提案だったので、「ぜひお願いしたいです!」と伝えました。

取り出し授業は主に算数のサポートでした。クラス替えや担任の先生の交代があっても、息子のことは先生方の間で申し送りされていたようで、この週1回の支援は小学校を卒業するまで続きました。

親としては、学校の中に息子の苦手さを分かってくれる先生がいることが、とても心強かったです。

宿題は親子で泣くほど大変……。学習障害という言葉を知り、相談先を探すように

親子で泣きながら宿題に向き合った日々
親子で泣きながら宿題に向き合った日々
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学校で配慮を受けていた一方で、家庭での宿題は本当に大変でした。
特につらかったのは、国語の漢字練習や、算数の筆算など、たくさん書かなければならない宿題です。1年生の頃からとにかく時間がかかり、親子で泣きながら取り組んだことも何度もありました。
夫が教えようとすると、息子は激しくやる気を失ってしまいます。結局、私が見るしかありませんでした。

さらに、弟は新しい知識を得ることが好きで、兄の宿題を横から見て、兄より先に答えが分かってしまうこともありました。
弟は悪くありません。けれど、息子の気持ちも守りたい。弟をなだめ、息子を励まし、宿題を終わらせる。そんな毎日に、私自身もかなり消耗していました。

しばらくは、学校の取り出し授業に基本的にはお任せしていました。
一度だけプリント学習教室の体験にも行きましたが、息子は絶賛拒否。そのまま数年が過ぎました。

小学3年生の冬頃、周りの子たちが中学受験モードに入り始めました。その様子を見た私は、「このままでいいのかな」と感じるようになりました。
インターネットで調べるうちに、「学習障害(LD・SLD/限局性学習症)」という言葉を初めて知りました。そこで発達ナビのメールマガジンも読むようになり、少しずつ情報を集めていきました。
近所の発達障害外来に相談しようとしたこともあります。でも、「もっと支援が必要な方がいるから」と予約はできませんでした。
その後も、個人面談のたびに学校の先生へ相談を続けました。

小5で発達障害者支援センターへ。漢字の覚え方を一緒に探してもらえた

「自分に合った勉強法」を見つけたことで点数が取れるように
「自分に合った勉強法」を見つけたことで点数が取れるように
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小学5年生になっても、漢字はなかなか覚えられませんでした。ひらがなの書き順やカタカナも怪しいところがあり、国語のテストも思うように点が取れません。

そんな時、個別面談で担任の先生から「発達障害者支援センターに相談してみては」と言われました。学年が上がっても息子のことが先生方に申し送りされていたからこそ、担任の先生も息子の苦手さに対して判断ができたのだと思います。

その日のうちにセンターへ電話をし、半年後の予約を取りました。その後、数回の面談や検査を経て、受給者証を取得。3か月限定で療育を受けることになりました。
家族にも息子本人にも、療育を受けることへの抵抗はありませんでした。

支援センターには、週1回通いました。担当してくださったスタッフの方は2名で、息子との相性もよく、本人は楽しく通っていました。

療育で主に取り組んだのは、漢字の書き取りです。ただし、やみくもに練習するのではなく、今学校で使っている単元や、これから小テストに出る漢字を抜粋し、息子が覚えやすいように工夫して教えてくれました。

そこで印象に残っているのが、支援スタッフの方の言葉です。
「ツールを上手に使えばいいんですよ。タブレットやスマートフォンもあるから、学校に特徴や配慮してほしいことを伝えて、書かなくても良い環境をつくっていきましょう」
私はそれまで、どうにかして“普通に書けるようにしなければ”と思っていたのかもしれません。
でも、その言葉を聞いて、書くことだけにこだわらなくてもいいのだと、少し肩の力が抜けました。
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