「早くして」は逆効果?急かすとパニックになるマイペースな長男に「逆算」で自立を促す対応法

ライター:プクティ
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何事にもマイペースで急ぐことが苦手なわが家の長男。急かすと軽くパニックになってしまうことも……そんな長男君に対してのわが家の対処法をご紹介します。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

何をするにもマイペース。急かされるのが苦手な長男

急かされるのが苦手な長男
急かされるのが苦手な長男
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何をするにもいつもマイペースな長男。自分なりのテンポを大切にしているのは良いのですが、一度自分のペースを乱されると、途端に普段できていることがうまくできなくなってしまったりと、急かされたり慌てたりすることがとても苦手なタイプです。
自分なりのテンポを大切にしているのは良いのですが……
自分なりのテンポを大切にしているのは良いのですが……
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ごはんを食べるときも、宿題などの勉強をするときも、着替えるときも、日常のあらゆる場面で常にマイペース。何をするにも自分のペースで物事に取り組むため、どうしても人よりもゆっくりと時間がかかってしまうことが多いです。

「早くして」の呼びかけは逆効果?自分のペースを乱されると動けなくなり……

呼びかけてもなかなか反応しなかったりすることも
呼びかけてもなかなか反応しなかったりすることも
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また、何かに集中して取り組んでいるときには、こちらから呼びかけてもなかなか反応しなかったり、生返事で内容を十分に聞けておらず、伝えた指示とは違うことを始めてしまったりすることがあります。

さらに、やるべきことに取りかかり始めても、途中で別のことが気になってしまい、本来の目的を忘れて脱線してしまうこともしばしば。長男にとって『注意を向ける先を切り替える・保つ』というのは、とてもエネルギーのいることのようです。
かえって焦ってパニックになり、泣き出してしまったり
かえって焦ってパニックになり、泣き出してしまったり
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また、出発時間が迫っている朝などどうしても急がなければならない場面で急かしてしまうと、かえって焦ってパニックになり、泣き出してしまうことがあります。普段なら落ち着いているときサッとひとりでできることでも、急かされたプレッシャーで気持ちが乱れ、うまくできなくなってしまうこともあります。そのため、できる限り本人を急かすような状況を作らないことを意識しています。

本人のペースに寄り添うための対応方法

こちらが余裕を持って行動することを心掛けています
こちらが余裕を持って行動することを心掛けています
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長男が落ち着いて取り組める環境を作れるよう、まずはこちらが余裕を持って行動することを心掛けています。何をするのにどのくらいの時間が必要なのかをあらかじめ考え、逆算しながら時間配分をすることで、長男が自分のペースでも間に合うような声かけを心がけています。

それでも、時間に余裕がなくなってしまい、急かしてしまうこともあります。そうなると、長男も焦ってしまい、うまくいかないことが多く、お互いに気持ちよく行動することが難しくなってしまいます。そのため、なるべく長男に合ったペースや方法を大切にしながら、本人が安心して取り組めるような環境を整えていきたいと思っています。

こちらも余裕を持って関わることを意識し、長男が自分で考えながら落ち着いて行動力を伸ばせるよう、これからもサポートしていきたいです。

執筆/プクティ

専門家コメント 初川久美子先生(臨床心理士・公認心理師)

長男くんのマイペースに関するエピソードをありがとうございます。マイペースでないとうまくやれない、急かされるとパニックになり、結果より一層時間がかかる。お子さんのそうした面で悩んでいる保護者の方は結構いらっしゃるのではと感じます。
プクティさんが書かれているように、まずは大人が余裕をもったスケジュールを組み、お子さんが「マイペース」で最後までやり遂げられるように整えておく。これが初期の対応だと思います。そのために、お子さんがそれぞれの工程(食事や着替えなど)にどのくらいの時間を要するのかは日々の生活の中でつかんでおきたいところですね。焦ってしまうと、肝心の作業や工程に落ち着いて取り組めないため、日々同じことを繰り返していたとしてもそれが積みあがらないために(焦って不安だった経験として積みあがってしまうために)、作業が熟達することが難しかろうと思います。お子さんが成長する中で、それぞれの工程が熟達し、ペースが速くなったり、時間を自分で意識するようになったり(「5分で着替えよう」など)して、「マイペース」が少しずつ速くなったり、時間に合わせる意識が芽生えてくるといいですね。
とはいえ、日々の生活の中では、どれほど余裕を持っていても不測の事態が起きるなどしてどうしても急かす場面も出てくるとは思います。そういうときがあるのも仕方のないことです。保護者の方がそこを完璧にしようとしないことも大事です。スケジュールを組む際には、できるだけお子さんのペースを尊重したスケジュールを組む。まずはそこがぶれなければ良いと思います。(監修:臨床心理士・公認心理師 初川久美子先生)
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https://h-navi.jp/column/article/35031216
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。


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