9年続いた登校しぶり。ようやく辿り着いた「親だから出来ること」

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息子は幼稚園の時から登校しぶりがありました。もう、渋りまくりです。9年我が子の登校渋りに付き合った私が、やっと今思えることを皆さんに伝えたいと思います。

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「行きたくない!」でスタート

現在13歳の息子。

息子の集団生活は「行きたくない!」でスタートしました。

幼稚園の頃は門の前で「行きたくない」と号泣、参観日で私の顔を見ると「帰りたい」と号泣。泣いて暴れて訴える息子を、先生が抱えてなんとかするのが常でした。

小学校へ入学すると、帰宅後に毎日何時間も「どんなに学校が嫌なところか」泣きながら訴えるようになっていきました。

多くは望んでいないのに「嫌がらずに学校へ行って、笑顔で帰って来る」そんなささやかな願いが叶うまで、こんなに長い戦いになるとは…。

3年かかった「最初のステップ」とは

転機は臨床心理士への相談でした。

「最初のステップは、行きたくない気持ちを受け止めること。」

そう教えてもらい、「行かせること」しか考えていなかった私には青天の霹靂。

アスペルガー症候群の息子は、自分の気持ちを言葉で表現することが苦手です。

「行きたくないんだね。泣きたくなるほど頑張ったんだね。」と、息子の気持ちを代弁しながら気持ちを認めてあげる、という方法を焦らずにじっくりと繰り返すことにしたのです。

すると、ゆっくりと息子の登校渋りは収まっていきました。

時には私が耐えられず、「いい加減にして!」と逆に感情をぶつけてしまう事もありましたが、私も心理士の先生に気持ちを受け止めてもらいながら、繰り返していきました。

少しずつ、息子が「行きたくない」と訴える時間が短くなりました。そんな些細な変化に希望を見出しながら、約3年間かけて「受け止める」というステップを完了したのです。

行かなくてもいいから、「一緒に問題を整理しよう」

今でも、突然「行きたくない」と言い出すことはあります。賛否はあると思いますが、私は無理に登校させません。

その代わり、「今日は何をするか」決めさせています。

面白いことに、行きたくない気持ちが強いときほど、「苦手なことに挑戦する」と言い出すのです。息子の提案を聞いては、休ませたり背中を押したりしています。

さらに、「行きたくない理由」を紙に書いてもらうことに。

理由を1つずつ読みながら、本人と「どういう解決法があるかな」と相談するのです。

「これはちょっと難しいから、先生に相談しよう。」「これは今しゃべったからすっきりした。」と、時には担任の先生も交えて、解決できるよう動きました。

私も勝手に動くことは避けて、必ず「お母さんに何が出来る?」「何をして欲しい?」と本人に確認しながら、息子の意思を尊重するように心がけています。

息子主導で一緒に問題を整理する。親の私は、行きたくない原因を1つひとつ受け止めて、そして可能な方法で取り除く。このやりとりを通して、欠席を最小限に、「息子にとってどうしようもない場合」だけに、食い止めることが出来たと思います。

社会へ出る前に助けてあげられるチャンスだから。

昔の私は、「頑張れば行けるはずだ」と思っていました。ですが、「頑張ること」と「無理をすること」の境目が分かっていなかっただけ。

登校しぶりと9年間付き合った今、「頑張って行けるなら行った方がいい。でも無理をしてまで行く必要はない。」私の考え方はこう収まりました。
欠席は、息子本人と話し合って決める最後の手段です。でも、れっきとした選択肢の1つ。使っていい選択肢なのです。

そして、息子のSOSが登校しぶりという形で現れるとき、「本人と社会の間にある障害物」が、まだあるという事だと思います。このまま無理に学校へ行かせても、きっと別の形でつまずいてしまうのではないでしょうか。

親だからこそ、そのSOSに気づいてあげられる。そして、単純に学校に行かせるのではなく、本人と社会の間にある障害物を、子ども本人が乗り越えていくために、一緒に考えてあげることが出来るのです。

今でも登校渋りは時々やってきますが、そんな時は「親の手を離れる前に一緒に解決策を考えるチャンスが来た!」そう捉えています。

今悩んでいるお母さん、お父さん、私も9年かけてやっとこう捉えられるようになりました。焦らず、家族のペースでお子さんを見守ってあげてくださいね。
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