発達障害とわかったら、どうする?不安な気持ちとの付き合い方

ライター:瀧本 三輪子
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楽しい療育の三輪堂主催の瀧本三輪子です。お子さんが発達障害だと診断を受けたら、たいていの保護者は激しいショックを受けることでしょう。診断を受けた直後の保護者とお会いすると、言葉も出ないほど混乱されている方もいらっしゃいます。ある方の事例を通して、発達障害を受け入れる、ということを考えてみましょう。

診断を受けたときの気持ちは「不安」そのもの

わたしは療育アドバイザーとしてこれまで多くのご家庭のお話を伺ってまいりました。

先日、ある保護者のお話を伺いました。(仮にAさんとお呼びします)

Aさんのお子さんは発達障害の診断を受けたばかりです。
ご家族はその事実を受け止めることに悩んでおられました。

Aさんのお気持ちを一言で表すと「不安」
これに尽きます。

「小学校は普通級に行くか支援級に行くか。周囲の子が成長し、自分の子との差が開いていくにつれて、ますます気が重くなる。
変わった行動を好奇の目で見られるのではないか…」

Aさんの言葉はぽつぽつと、とりとめもなくこぼれてきます。

何とかしたいと思っても、重く暗い不安が後から後から湧いてきて、不安に押しつぶされないように日々の生活を送るのが精一杯…
そんな焦りや苦しみが伝わってきます。

障害を受容する過程

同時に、Aさんのお話には静かな希望も感じられました。
不安の中でもAさんは少しずつ、ご自分のペースで、前に進んでおられたからです。

Aさんの苦しみは、「障害を受容する過程で多くの方が通る道」です。
それは、他の誰も肩代わりしてあげられない、Aさんだけの道。
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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11030032716
お子さんの発達障害について知らされたばかりの方は、Aさんと同じように、激しい不安に襲われていることが少なくないと思います。
そんなときは、まずはご自分の心を大切に包んであげて、最初の衝撃をなんとか乗り越えていきましょう。

最初の衝撃を乗り越えたら、次は、少しずつでよいので、発達障害について学んでみることをお勧めします。

発達障害についての知識を深め、お子さんに合った支援や働きかけを工夫していく中で、徐々に「こうすればうまくいく」という実感が持てるようになっていくことでしょう。

そうするうちに少しずつ気持ちは変わっていきます。ふと気がつくころには、いつの間にか暗い不安のもやは薄れ、心の中に青空が広がり始めますよ。

「受け止める」と「受け入れる」は違う

Aさんは、周囲から奇異の目で見られるくらいなら、自分からわが子の発達障害を公表しようか、とお考えでした。
わたしは、無理に今すぐ公表しなくてもよいのでは、とお返事しました。

まだそのタイミングは来ていない、と感じたからです。

「受け止める」と「受け入れる」は違います。

Aさんは、お子さんの発達障害を頭で「受け止める」ことはできていましたが、腹に落として「受け入れる」ことはまだ難しい様子でした。
この段階で無理に人に話すと、かえって周囲の目が色々と気になってしまい、悩みを深めることになりかねません。

「受け入れる」ことができたときには、自然と、必要なときに必要な相手に話ができるようになるでしょう。
そのときまでは、無理に話そうとしなくてもよいのではないかなと思います。
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Aさんと同じようにお子さんの育ちに悩まれている方は、どうぞお一人で苦しまず、信頼できる方に相談してみてください。

「障害を受容しなければ」と焦る必要はありません。
受容の道のりは人それぞれです。
あなたが歩いていく道を肩代わりすることは誰にもできませんが、誰かと一緒に歩いていくことはできます。

ご一緒に、一歩ずつ、前に進んでいきましょう。

大丈夫。道を進んだ先には、きっと光り輝く青空が見えていますよ。
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