自分の凸凹を理解した息子。苦手なカルタ大会で優勝できたのは…

ライター:林真紀
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息子はちょっとでも苦手だと「嫌だ!やらない!」という子でした。でも息子はそれを「僕は苦手だから、別のやり方でやってみる」と言えるようになりました。そしてある日、息子は息子なりのやり方で、苦手だったカルタ大会で優勝したのです!

かるた取りが苦手な息子

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子どもたちの小学校や幼稚園で「かるた大会」「百人一首大会」が定期的に開催されます。

かるた取りは協調運動能力が要求されることもあって、それが苦手な息子はどうしても苦手意識があったのです。
目でかるたを追いながら、同時に手を動かす。これが息子にはとても辛かったようです。

それでも以前は苦手なことを「嫌だ!やらない!!」と言って脱走していた息子が、「苦手なんだ……」と言いながらも、その場にいて参加しているということは大変な成長でした。

私たち家族は、息子が成長したことをとても評価していました。

ですが、家族の評価で息子の苦手意識をなくすことはでなかったのです。

息子の姉である娘は、クラスの百人一首大会で優勝することがあり、息子自身はお姉ちゃんと自分を比べてしまっていて、やはりどこかで辛かったようです。

苦手なりの参加の仕方を見つけた息子

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幼稚園で苦手なことをさせられているときは、いつもどこか不安定になる息子です。冬休み明けにかるた大会があると聞いていたので、少し気を付けて息子の様子を見ていました。

しかし息子は私が思っていたよりもずっと逞しくなっていました。

「かるた大会の練習どう?」と聞いたところ、「僕はかるたを取るのがとても苦手だから、読む係をさせてもらってるんだ」と言うではありませんか。
確かに息子は文字を読むのが好きなので、読みあげるのは同年齢の他の子どもたちよりも得意かもしれません。それも立派な参加です。

「嫌だ!もうやめる!!」と逃げるのではなく、息子は息子なりの参加の仕方を自分で考え出したのでした。
このとき、息子の成長を感じて目頭が熱くなりました。でもさらに、私たち家族をびっくりさせる出来事がこの後起こりました。

読む係が息子の力になり、カルタ大会でまさかの優勝!

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そして本番のかるた大会が行われた日、帰宅した息子が開口一番こう言ったのです。

「おかあさん、僕、かるた大会優勝したよ!!!」

私は息子の言っていることがよく分からず、「え?どういうこと??読む係だったんじゃなかったっけ」と聞いたところ、「ずっと練習で読む係やってたら、かるたの内容全部覚えちゃったの!!そしたらどんどん取れちゃった」と言うではありませんか。
「すごい!すごい!君はすごい子だ!!」と言って息子を抱きしめたら、嬉しくて涙が出てきました。

苦手なことに正面から取り組んで辛い思いをするのではなく、その中で「自分にもできること」を見つけた息子。そしてそれを通して参加することで、いつの間にか「苦手」を「得意」に変えてしまったのです。我が息子ながら、あっぱれです。

この出来事を通して、子どもの苦手に関して親子で悲観的になるのはやめようと思うことができました。
苦手なことは普通の子どもよりも多いかもしれない。でも、戦略的に取り組む力をこの子は持っているはずだと信じてみることにしました。
そんな「生きる力」を育むのを応援しようと……!

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