子どもの成長にとって、家庭は一体どうあるべきなのかを考えた
ライター:林真紀
わが子が発達障害と診断されてから、家庭内で子どもへの対応の仕方を配慮するようになりました。毎日過ごす家庭での家庭療育はとても大切。でも間違えてはいけないことは、子どもにとって家庭は「休める場所」でもあるということ。
しばらく続いた私の熱心な家庭内療育
「この子のことは、私が何とかする!!」
息子の発達障害が判明したとき、私は妙な使命感に突き動かされていました。
発達障害に関する本を次々に買い、書棚は何段も新しい本で埋め尽くされました。
発達障害に良いと言われるものは全て取り入れよう!新しく得た知識を片っ端から試す私。息子はまるで実験台のようでした。
「家庭での毎日の療育は大切」という言葉に私は突き動かされていました。
なにしろ、息子が受けている言語療法や音楽療法は月に1~2度しかなく、やはり家庭での毎日の積み重ねが大切なのだ、と感じていたからです。
息子の発達障害が判明したとき、私は妙な使命感に突き動かされていました。
発達障害に関する本を次々に買い、書棚は何段も新しい本で埋め尽くされました。
発達障害に良いと言われるものは全て取り入れよう!新しく得た知識を片っ端から試す私。息子はまるで実験台のようでした。
「家庭での毎日の療育は大切」という言葉に私は突き動かされていました。
なにしろ、息子が受けている言語療法や音楽療法は月に1~2度しかなく、やはり家庭での毎日の積み重ねが大切なのだ、と感じていたからです。
疲れ果てた息子がそこにいた
発達障害の子どもは体幹が弱い子が多く、トランポリンやバランスボールを使った運動がよく推奨されます。特別支援学級などでもトランポリンが置いてあるところは多いようです。
私はこれを聞いて、すぐにトランポリンを購入しました。そして、息子が幼稚園から帰宅すると、すぐにトランポリンを飛ぶよう指導しました。
ところが、息子は10回ぐらい飛んだだけでへばってしまいます。しまいには、トランポリンのカバーを切り裂いて抵抗するようになりました。
私はこれを聞いて、すぐにトランポリンを購入しました。そして、息子が幼稚園から帰宅すると、すぐにトランポリンを飛ぶよう指導しました。
ところが、息子は10回ぐらい飛んだだけでへばってしまいます。しまいには、トランポリンのカバーを切り裂いて抵抗するようになりました。
バランスボールやバランスディスクにも乗せました。
不安定な場所で、自力で身体を支えられない息子のために、私が身体を支えなければなりません。
ですが息子は触覚過敏。幼稚園などでもお友達に体をツンっとされるだけでパニックになってしまう子でした。
バランスボールをやるために体を支えると、息子は「お願いだからやめて!!」と叫ぶのでした。
不安定な場所で、自力で身体を支えられない息子のために、私が身体を支えなければなりません。
ですが息子は触覚過敏。幼稚園などでもお友達に体をツンっとされるだけでパニックになってしまう子でした。
バランスボールをやるために体を支えると、息子は「お願いだからやめて!!」と叫ぶのでした。
「おうちではゴロゴロしたいんだよ」
それでも頑張って家庭内療育を一年間続けました。けれども、息子はある日言ったのでした。
「僕は幼稚園に行くととても疲れるんだ。
だから、おうちではゴロゴロしたいんだよ」
この言葉を聞いて、私は「家庭内療育」という言葉の意味を間違えていたことに気づきました。
息子にとって安全基地であるべき家庭を、私が奪っていたということにも…。
「僕は幼稚園に行くととても疲れるんだ。
だから、おうちではゴロゴロしたいんだよ」
この言葉を聞いて、私は「家庭内療育」という言葉の意味を間違えていたことに気づきました。
息子にとって安全基地であるべき家庭を、私が奪っていたということにも…。