言語聴覚士のサービスを受けるには?
言語聴覚士のサービスを受けられる場所
言語聴覚士のサポートを受けようとする場合、まず考えられるのは、医療機関に紹介を受けてのリハビリや訓練です。現在、言語聴覚療法士の7割以上が医療機関に所属し、言語聴覚療法を行っています。病院で受診する科は障害によって異なりますが、医師に言語聴覚療法について相談してみましょう。必要に応じて紹介してくれます。
そのほか、療育施設や老人介護施設などの福祉施設や、「ことばの教室」「きこえの教室」・通級指導教室・特別支援学級・特別支援学校などの教育現場に言語聴覚士が配属されていることもあります。また、個人で開業している教室などもあります。
日本言語聴覚士協会のホームページから、全国の施設検索が可能です。所在地や施設名、施設や障害の種類で詳しく検索できるので、お住まいの近くの言語聴覚療法が受けられる施設を調べてみてはいかがでしょうか?
また、自治体によっては言語聴覚士による療育や在宅訪問サービスなどを行っていることもありますので、福祉などの担当窓口で相談してみるとよいでしょう。
そのほか、療育施設や老人介護施設などの福祉施設や、「ことばの教室」「きこえの教室」・通級指導教室・特別支援学級・特別支援学校などの教育現場に言語聴覚士が配属されていることもあります。また、個人で開業している教室などもあります。
日本言語聴覚士協会のホームページから、全国の施設検索が可能です。所在地や施設名、施設や障害の種類で詳しく検索できるので、お住まいの近くの言語聴覚療法が受けられる施設を調べてみてはいかがでしょうか?
また、自治体によっては言語聴覚士による療育や在宅訪問サービスなどを行っていることもありますので、福祉などの担当窓口で相談してみるとよいでしょう。
言語聴覚士のサービスを受ける手続き
・医療機関で言語聴覚療法を受ける場合
病気やけがの治療やリハビリが目的の場合、担当医から紹介・指示を受けることになります。この場合、健康保険が適用となります。また、子どもの場合も医師の診断・指示があれば医療機関で言語聴覚士の指導を受け、健康保険が適用となることもあります。
・教育・療育のサービス
子どもの場合、「ことばの教室」「きこえの教室」といった小学校などの支援級、特別支援学校、療育施設で言語聴覚療法を受けられる場合もあります。園や学校に相談したり、自治体に問い合わせましょう。健診や就学前健診で個別に相談・進められる場合もあるようです。その後、面談や審査など、所定の手続きに従います。地域によっても制度が異なりますので、お住まいの自治体に問い合わせましょう。
・福祉施設
施設・地域によって異なりますので、各施設や自治体の定める手続きをとります。訪問リハビリテーションなど介護保険の適用になる場合もありますので、福祉窓口、ケースワーカーさんや民生委員さんに相談してもよいでしょう。
・言語教室など
民間の言語指導を行う教室などもあります。その場合、施設に直接申し込みます。
病気やけがの治療やリハビリが目的の場合、担当医から紹介・指示を受けることになります。この場合、健康保険が適用となります。また、子どもの場合も医師の診断・指示があれば医療機関で言語聴覚士の指導を受け、健康保険が適用となることもあります。
・教育・療育のサービス
子どもの場合、「ことばの教室」「きこえの教室」といった小学校などの支援級、特別支援学校、療育施設で言語聴覚療法を受けられる場合もあります。園や学校に相談したり、自治体に問い合わせましょう。健診や就学前健診で個別に相談・進められる場合もあるようです。その後、面談や審査など、所定の手続きに従います。地域によっても制度が異なりますので、お住まいの自治体に問い合わせましょう。
・福祉施設
施設・地域によって異なりますので、各施設や自治体の定める手続きをとります。訪問リハビリテーションなど介護保険の適用になる場合もありますので、福祉窓口、ケースワーカーさんや民生委員さんに相談してもよいでしょう。
・言語教室など
民間の言語指導を行う教室などもあります。その場合、施設に直接申し込みます。
言語聴覚士のサービスにかかる費用
・治療・リハビリの場合の費用
医療機関で治療・リハビリの一環として言語聴覚療法を受ける場合、費用は治療内容などによっても異なりますが、健康保険が適用されます。
医療機関で治療・リハビリの一環として言語聴覚療法を受ける場合、費用は治療内容などによっても異なりますが、健康保険が適用されます。
・教育・療育の場合の費用
学校や療育センターなどで言語聴覚療法を受ける場合、無料から有料まで、自治体や施設により異なります。年会費などが必要になる場合もあります。施設によって、また受ける回数や時間、サービスの内容によっても異なりますので、ご利用前に問い合わせることをおすすめします。
学校や療育センターなどで言語聴覚療法を受ける場合、無料から有料まで、自治体や施設により異なります。年会費などが必要になる場合もあります。施設によって、また受ける回数や時間、サービスの内容によっても異なりますので、ご利用前に問い合わせることをおすすめします。
言語聴覚療法の概要
言語聴覚療法の流れ
では、実際に言語聴覚療法はどのように行われるか、基本となる流れを見ていきましょう。
1. 検査・評価
まずは最初にご本人の状態や状況を調べるため面接をします(導入面接・初回面接)。そして検査をしたり、行動を観察したりしながら、問題やメカニズムについて調べます。既往症や生育歴、医師による診断などの情報を集め、分析し、その人に合った支援の方針やプログラムを考えます。
2. 訓練・指導
機能の獲得や回復を目指し、その人にあったさまざまなプログラムが行われます。ご本人への訓練や指導のほか、ご家族や職場にも環境調整へのアドバイスや代替手段の提案を行うこともあります。
3. 効果の測定
訓練や指導でどのような効果があったのか、検査なども行いつつ客観的に判断します。その結果を分析しつつ、訓練や指導の方向性を修正し、効果の測定を繰り返していきます。
1. 検査・評価
まずは最初にご本人の状態や状況を調べるため面接をします(導入面接・初回面接)。そして検査をしたり、行動を観察したりしながら、問題やメカニズムについて調べます。既往症や生育歴、医師による診断などの情報を集め、分析し、その人に合った支援の方針やプログラムを考えます。
2. 訓練・指導
機能の獲得や回復を目指し、その人にあったさまざまなプログラムが行われます。ご本人への訓練や指導のほか、ご家族や職場にも環境調整へのアドバイスや代替手段の提案を行うこともあります。
3. 効果の測定
訓練や指導でどのような効果があったのか、検査なども行いつつ客観的に判断します。その結果を分析しつつ、訓練や指導の方向性を修正し、効果の測定を繰り返していきます。
障害ごとの訓練の内容
障害の状態に応じて行われる機能訓練を具体的にご紹介します。
■発声
声を出しにくい場合、息を吐いたりためる練習、長く声を出す訓練など、声を適切な強さで出すための訓練をします。壁や机を押すなど上半身に力を入れながら声を出すプッシング・プリング訓練と呼ばれる方法もあります。声を無理に出している場合は、しばらく声を出さないよう安静にしたり、声の出し方をコントロールする練習をします。
■構音
声帯から唇まで、ことばを話すときに使う器官をうまく動かすためのトレーニングをします。舌を適切に動かす運動をしたり、発音する口の形を練習したり、さまざまな方法でことばを明瞭に発する訓練をします。子どもの構音障害の場合、発声・発語器官へのアプローチだけでなく、自分の声や人の声に耳を傾ける練習や音韻認識の課題なども併せて行います。
■言語
様々な場面で、言葉を理解し使う練習をします。絵の描かれたカードから言語聴覚士が示したことばに合うものを選んだり、状況を説明したりする訓練や、文章を読んだり書きとる訓練などがあります。子どもの場合、意味の理解や語いを広げる、興味の幅を広げるなどの関わりも行われます。これらを遊びの場面で行うこともあります。話しことばの獲得とともに、ことば以外のコミュニケーション手段の獲得を目指すこともあります。
■聴覚障害
補聴器や人工内耳などを使い、調整しながら音を聞き取る訓練をします。手話やサインなどのコミュニケーション手段の獲得を目指すこともあります。
■高次脳機能障害
記憶、注意力を高める、ものごとを遂行する、気持ちをコントロールするなどの練習をします。思い出して話したり、数字を並べたり、方法はさまざまです。
■食べる機能の障害
レントゲンを使った嚥下造影検査(VF)など様々な検査・観察・多角的な評価を行い、問題点を把握します。その上で食事の種類や形状といった内容の検討を行います。口や舌、飲み込む動きのトレーニングや、実際に食べたり飲んだりする練習もします。食事の姿勢や食べ方、いろいろな角度から安全に食べる機能の回復を目指します。ケースによっては医師らとともに胃ろう造設などの検討を行うこともあります。
■生活上の障害
・実用的な方法の提案
上記のような機能獲得の練習と同時に、今すぐ役に立つような代替手段を提案することもあります。うまく話せなくなったり、声が出にくくなった場合、絵や写真、50音表、パソコンやタブレットを使うなど、その人が円滑に意思表示をするための方法を考え練習します。また、記憶に障害がある場合はメモやボイスレコーダーの使用を試してみることがあります。これらは機能改善の練習と一緒に行うことで相乗効果を生むと言われています。
・家族やまわりの人への指導
家族や先生、職場の方がご本人とコミュニケーションをとったり、援助をしたりする方法についてアドバイスを行うこともあります。
■発声
声を出しにくい場合、息を吐いたりためる練習、長く声を出す訓練など、声を適切な強さで出すための訓練をします。壁や机を押すなど上半身に力を入れながら声を出すプッシング・プリング訓練と呼ばれる方法もあります。声を無理に出している場合は、しばらく声を出さないよう安静にしたり、声の出し方をコントロールする練習をします。
■構音
声帯から唇まで、ことばを話すときに使う器官をうまく動かすためのトレーニングをします。舌を適切に動かす運動をしたり、発音する口の形を練習したり、さまざまな方法でことばを明瞭に発する訓練をします。子どもの構音障害の場合、発声・発語器官へのアプローチだけでなく、自分の声や人の声に耳を傾ける練習や音韻認識の課題なども併せて行います。
■言語
様々な場面で、言葉を理解し使う練習をします。絵の描かれたカードから言語聴覚士が示したことばに合うものを選んだり、状況を説明したりする訓練や、文章を読んだり書きとる訓練などがあります。子どもの場合、意味の理解や語いを広げる、興味の幅を広げるなどの関わりも行われます。これらを遊びの場面で行うこともあります。話しことばの獲得とともに、ことば以外のコミュニケーション手段の獲得を目指すこともあります。
■聴覚障害
補聴器や人工内耳などを使い、調整しながら音を聞き取る訓練をします。手話やサインなどのコミュニケーション手段の獲得を目指すこともあります。
■高次脳機能障害
記憶、注意力を高める、ものごとを遂行する、気持ちをコントロールするなどの練習をします。思い出して話したり、数字を並べたり、方法はさまざまです。
■食べる機能の障害
レントゲンを使った嚥下造影検査(VF)など様々な検査・観察・多角的な評価を行い、問題点を把握します。その上で食事の種類や形状といった内容の検討を行います。口や舌、飲み込む動きのトレーニングや、実際に食べたり飲んだりする練習もします。食事の姿勢や食べ方、いろいろな角度から安全に食べる機能の回復を目指します。ケースによっては医師らとともに胃ろう造設などの検討を行うこともあります。
■生活上の障害
・実用的な方法の提案
上記のような機能獲得の練習と同時に、今すぐ役に立つような代替手段を提案することもあります。うまく話せなくなったり、声が出にくくなった場合、絵や写真、50音表、パソコンやタブレットを使うなど、その人が円滑に意思表示をするための方法を考え練習します。また、記憶に障害がある場合はメモやボイスレコーダーの使用を試してみることがあります。これらは機能改善の練習と一緒に行うことで相乗効果を生むと言われています。
・家族やまわりの人への指導
家族や先生、職場の方がご本人とコミュニケーションをとったり、援助をしたりする方法についてアドバイスを行うこともあります。
子どもの言語聴覚療法について
子どもの場合、年齢や発達に合った方法を取りながら、一人ひとりに合わせた支援を行います。興味のある教材を使い、遊びの中で行うこともあります。場合によっては、個別のほか、グループ療法も行います。学童期の子どもで、すぐ忘れてしまう、文字が読むのが難しいなど、学習面で困難を感じている場合は学習指導をすることもあります。
摂食・嚥下障害の場合、食べる機能の訓練のほか、食べる楽しさや意欲を引き出す食環境指導や、食事の内容や食器の選び方、介助へのアドバイスなど、子どもがうまく食べられるようになるための支援を行います。
摂食・嚥下障害の場合、食べる機能の訓練のほか、食べる楽しさや意欲を引き出す食環境指導や、食事の内容や食器の選び方、介助へのアドバイスなど、子どもがうまく食べられるようになるための支援を行います。
言語聴覚療法の効果・メリット
自分の気持ちを伝えられないもどかしさは、とても苦しいもの。言語障害の場合、努力をしても効果がすぐに出にくいことも多く、つらいこともあるでしょう。周りの人に話し方を否定されたり、強制的に直されたりするうちに、話すこと自体をあきらめ、コミュニケーションを取ろうとしなくなってしまうことさえあるのです。
そこで、コミュニケーションを取りたいと思えるよう、意欲を高めつつ、適切な方法で訓練を進めることがとても大切になってきます。
そんなとき、言語聴覚士はとても頼りになる存在です。専門的な知識や経験から、その人に合わせた適切なリハビリの方法やプログラムを考えてくれます。言語聴覚療法を受けるのは、わずかな時間かもしれませんが、そこで知った正しいトレーニングは、日常生活に生かせます。また、その訓練が効果的かどうか、言語聴覚士は常に評価しながら進め、見直してくれます。
機能回復だけでなく、生活やコミュニケーションがしやすくなる実用的な手段をアドバイスできるのも言語聴覚療法の強みです。心理面でのアプローチや本人をはじめ、家族への指導もしてくれるので、精神面での支えにもなってくれます。
そこで、コミュニケーションを取りたいと思えるよう、意欲を高めつつ、適切な方法で訓練を進めることがとても大切になってきます。
そんなとき、言語聴覚士はとても頼りになる存在です。専門的な知識や経験から、その人に合わせた適切なリハビリの方法やプログラムを考えてくれます。言語聴覚療法を受けるのは、わずかな時間かもしれませんが、そこで知った正しいトレーニングは、日常生活に生かせます。また、その訓練が効果的かどうか、言語聴覚士は常に評価しながら進め、見直してくれます。
機能回復だけでなく、生活やコミュニケーションがしやすくなる実用的な手段をアドバイスできるのも言語聴覚療法の強みです。心理面でのアプローチや本人をはじめ、家族への指導もしてくれるので、精神面での支えにもなってくれます。