「子育ての悩み」と「子どもの悩み」、つい混同していませんか?

ライター:ヨーコ
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親の会や相談機関に相談するとき、つい親としての子育ての悩みと、子ども自身の悩みをごっちゃにしてしまっていませんか?子どもが自分の気持ちを言葉で表現できないころはともかく、自分の意思を持ち始めてからそれをしてしまうと、思わぬ親子トラブルに発展することもあるのです。

娘の気持ちを理解していたつもりが…

娘は不登校になったころから、「勝手に私のことをお医者さんやカウンセラーにいわないで」と言われるようになりました。

そのことを痛感させられる出来事がありました。

娘と一緒に相談機関にいったときのことです。

「こういうことがあって、そのとき娘はこういう風に感じたようです」といった瞬間、
娘から「それは違う!」といわれたのです。

「ママは私の気持ちを勝手に思い込んでしまっていることがよくあるよ」

こうだと思ったら別の見方をするのが苦手で、思い込んでしまう特性のあるアスペルガーの私。

娘に対してもそうだったのかとショックでした。
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帰ってから、娘に聞いてみました。

わたし:「私、あなたの気持ち全然わかってなかったのかな?」

娘:「人の気持ちがぜんぶわかることなんてないでしょう?」

と言われてしまいました。

そのとき、やっと気付いたことがあります。

・自分の娘とはいえ、自分とは違う人格を持った一人の人間だということ。

・娘の気持ちを勝手に推し量って、他人に軽々しく話すというのは本人にとって苦痛だということ

・娘のことを「いつまでも自分の気持ちを話せない小さい子ども」だと思って扱っていたこと

子どもの気持ちは子どものものなんですよね。
そんな当たり前のことにやっと気づいたのです。

これはアスペルガーなど障害に関係なく、すべての親が忘れてしまいがちなことだと思います。
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思春期の子どもは何を考えているの?反発しない子なんていない

子どものことを相談する時に心掛けていること

ほかの保護者に相談する時

もし、あなたが信頼できる人に相談を持ち掛けていて、それを勝手に仲間に口外されたらどう思いますか?

怒りますか?怒らなくても、いやな気持ちになるかもしれませんね。

私の所属している親の会でも、親子の間でそうしたトラブルがよくあります。

子ども自身の悩みを親同士で話題にし、それが回りまわって本人の耳に入り、
「どうしてそんなこと勝手にしゃべったの!」と親子の信頼関係が崩れてしまうのです。

親同士は仲間であっても、子どもにとって親の会の大人たちは仲間とは限りません。

ついそこの区別がつかなくなってしまうのはよくあること。

相談機関に相談する時

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親が頼っている機関は親を支えるための機関だと私は思っています。

「子どものことで悩んでるんだから、子どものことを話さないとどうしようもないじゃない」と思いましたか?

確かに子どものことに触れなければ、何も相談できませんよね。

話していいのは、「親の私は子育てのこんなことが大変で困っている」だと私は考えています。


私の例でお話しすると、娘が不登校になった当初、家にいる時間が増え、
仕事を辞めざるを得なかった事があります。

当時、一人親でもあったため正社員の仕事は私にとって願ってもない条件でした。
仕事と家庭と、どちらを優先すべきか大変悩みました。

私の悩みは「仕事と家庭の両立」で、

娘の悩みは「学校に行けなくて困っている」ことでした。

親が子育てで悩んでいることが親の悩みです。

子どもが生きていく上で悩んでいることそれが子どもの悩みです。

親と子の悩みを切り離して相談するようにしました。

親子の信頼関係のために

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相談機関で「それは違う!」と言った後も、娘は「パソコンの画面は絶対にみないで」「私の書いた絵を見ないで」と、
自分の内面に関心が向けられるのを極端に嫌がるようになりました。

といって何も話さないわけではなく、
気が向いたら自分の考えていることを話してくれたり、お気に入りの動画を見せてくれたりしました。

訪ねてくる学校の先生には、もっといろいろ見せていたので
「親だから見られたくない」という気持ちもあったのでしょう。

自分が子どもだった頃を振り返って想像してみると、
私だって親に自分の心の中を見られたらいやな気持ちになります。

そうした気付きから私は、勝手に娘のパソコン画面を見たり、彼女のSNSアカウントを見たりすることはしないようにしています。

それは絶対破ってはいけない信頼関係だと思っています。


子どもが打ち明けてきた時に「それは先生に話していい?」など許可をとって話すのはいいですが、勝手に話すのは子どもの気持ちを傷つけかねません。

小さなように思えても、子どもは1人の人格を持った親とは別の人間です。

それを忘れないようにしたいものですね。
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