大切だけど教えるのは難しい!子どもが「自分で遊びを決める力」
ライター:GreenDays
息子が自閉症専門の療育施設に通い始めた頃、スタッフの方に「余暇の過ごし方、とても大切です」と言われていたのですが、あまり実感がありませんでした。
あれから一年、「余暇の過ごし方の重要性」をしみじみと感じるようになりました。
「余暇の過ごし方」がわからない!?
療育施設に通い始めた頃、
「発達障害を持つ方の中には、余暇を上手く過ごすことができない方も多く、それが大きな課題になる」
というお話を聞きました。
その頃はまだ、毎日の生活を送るので精一杯。
余暇の過ごし方にまでは考えが及びませんでした。
先日、ようやく6歳の誕生日を迎えた息子。
遊びに使える時間が少しずつ増えてくると「余暇の過ごし方」が大きなテーマとなってきました。
自閉症のある息子は基本的に受け身で、進んで何かをするということがありません。
放っておくと、床に転がり指をくわえてゴロゴロとしています。
それに飽きると、私や娘にまとわりつき、1人になりたい娘をイラつかせ、いちいち家事の手を止めなければならない私に怒られて、何ひとつ良いことがありません。
誰かと遊んでいる時は、相手の真似をして楽しそうに過ごしているのですが、1人の時間も何かを見つけて好きなように過ごしてくれたらいいのにな、とため息をつくこともしばしばでした。
余暇の過ごし方。
なるほど、大きな課題です。
「発達障害を持つ方の中には、余暇を上手く過ごすことができない方も多く、それが大きな課題になる」
というお話を聞きました。
その頃はまだ、毎日の生活を送るので精一杯。
余暇の過ごし方にまでは考えが及びませんでした。
先日、ようやく6歳の誕生日を迎えた息子。
遊びに使える時間が少しずつ増えてくると「余暇の過ごし方」が大きなテーマとなってきました。
自閉症のある息子は基本的に受け身で、進んで何かをするということがありません。
放っておくと、床に転がり指をくわえてゴロゴロとしています。
それに飽きると、私や娘にまとわりつき、1人になりたい娘をイラつかせ、いちいち家事の手を止めなければならない私に怒られて、何ひとつ良いことがありません。
誰かと遊んでいる時は、相手の真似をして楽しそうに過ごしているのですが、1人の時間も何かを見つけて好きなように過ごしてくれたらいいのにな、とため息をつくこともしばしばでした。
余暇の過ごし方。
なるほど、大きな課題です。
なぜ兄弟仲良くできないの?弟を無視する娘の本音は、◯◯でした
遊びを選べるように試行錯誤
遊び方リスト
娘が勉強中で、私が家事をしている時、息子にとっては1人になる時間です。
「オモチャも本もたくさんあるから、好きなことをして過ごしてごらん?」とオモチャの棚や本棚の前に連れていっても、一向に私から離れません。
療育施設では、遊びのスペースとお勉強のスペースが区切られており、遊びのスペースに入った時には自らオモチャを手に取って遊んでいる息子。
わが家も「遊ぶ場所」「本を読む場所」は一応区切っているのにどうしてかな?どこに何があるのか、わからないのかな?
どんな遊びができるのか?どんなおもちゃがあるのかが目で見てわかり、選べるようにしようと考えた私。
そこで、まず「遊びのメニュー」というものを作ってみました。
家にあるオモチャをリスト化し、息子に提示します。
「オモチャも本もたくさんあるから、好きなことをして過ごしてごらん?」とオモチャの棚や本棚の前に連れていっても、一向に私から離れません。
療育施設では、遊びのスペースとお勉強のスペースが区切られており、遊びのスペースに入った時には自らオモチャを手に取って遊んでいる息子。
わが家も「遊ぶ場所」「本を読む場所」は一応区切っているのにどうしてかな?どこに何があるのか、わからないのかな?
どんな遊びができるのか?どんなおもちゃがあるのかが目で見てわかり、選べるようにしようと考えた私。
そこで、まず「遊びのメニュー」というものを作ってみました。
家にあるオモチャをリスト化し、息子に提示します。
iPadを使ってみる
文字にすると指示が通りやすい特性を活かして、シンプルなリストにしてみました。
息子は「わかりやすい!」と遊びのリストを眺めて、眺めて、眺めたら、
「このリストには〇〇が書いてない!」
「ここの順番がおかしい!」
「手書きで追加するんじゃなくて、ちゃんとパソコンで印刷して!」
と、リストに気を取られ、遊びにたどり着くまでにものすごく時間がかかってしまいました。
そこで、今度はiPadのToDoリストに、この遊びのリストを入力してみました。
遊んだオモチャは消えていくので、最近遊んでいないオモチャを選びやすくなります。
しかし、これもあえなく撃沈。
私が一緒にいる時はきちんと遊びを選択できるのですが、目を離すとすぐにiPadで遊び始めます。
我が家ではiPadは1日30分と決めています。
それを指摘すると「ちがう!遊びを選んでただけ!手がすべって勝手にこのアプリが開いただけ!」と泣いて喚いて、余暇を楽しく過ごすどころの騒ぎではありませんでした。
息子は「わかりやすい!」と遊びのリストを眺めて、眺めて、眺めたら、
「このリストには〇〇が書いてない!」
「ここの順番がおかしい!」
「手書きで追加するんじゃなくて、ちゃんとパソコンで印刷して!」
と、リストに気を取られ、遊びにたどり着くまでにものすごく時間がかかってしまいました。
そこで、今度はiPadのToDoリストに、この遊びのリストを入力してみました。
遊んだオモチャは消えていくので、最近遊んでいないオモチャを選びやすくなります。
しかし、これもあえなく撃沈。
私が一緒にいる時はきちんと遊びを選択できるのですが、目を離すとすぐにiPadで遊び始めます。
我が家ではiPadは1日30分と決めています。
それを指摘すると「ちがう!遊びを選んでただけ!手がすべって勝手にこのアプリが開いただけ!」と泣いて喚いて、余暇を楽しく過ごすどころの騒ぎではありませんでした。
くじ引き
最後にたどり着いた方法が、くじ引きです。
名刺サイズのカードの片面に、遊びの名称を印刷します。
紙はすぐにぐちゃぐちゃと折ってしまうので、息子に手伝ってもらってラミネートしました。
一緒に作業することで、出来上がったカードを大切にしようという気持も芽生えたようです。
名刺サイズのカードの片面に、遊びの名称を印刷します。
紙はすぐにぐちゃぐちゃと折ってしまうので、息子に手伝ってもらってラミネートしました。
一緒に作業することで、出来上がったカードを大切にしようという気持も芽生えたようです。
これを普段は百均で買ったクマさんのケースに入れておきます。
1人の自由時間になると、裏になったすべてのカードから1枚選び、カードに書いてあった遊びをします。
これなら、他のカードの文字情報に気を取られることなく、シンプルに息子に届きます。
「レゴ」なら「レゴ」、「おままごと」なら「おままごと」という情報しか息子には見えないので、すんなりとそのオモチャに向かうことができるのです。
1人の自由時間になると、裏になったすべてのカードから1枚選び、カードに書いてあった遊びをします。
これなら、他のカードの文字情報に気を取られることなく、シンプルに息子に届きます。
「レゴ」なら「レゴ」、「おままごと」なら「おままごと」という情報しか息子には見えないので、すんなりとそのオモチャに向かうことができるのです。
やっと見つけた「息子に合った方法」!
このくじ引きを採用してから10日程たちました。
結論からいうと、このくじ引き方式は息子にぴったりと合っていたようで、大成功!
今では自由時間が来ると、「クマさんのくじ引きをするね~!」と自分でカードを取り出して、私のところに持ってくるようになりました。
選んだカードは大切に机の上に置き、楽しそうに遊んでいます。
おかげで私もほんの少しだけ、一人になる時間が作れるようになりました。
おまけに嬉しい効果もありました。
トランプなどで、たくさんの中からカードを選ぶとき、今までは必ず右端のカードを取っていましたが、いろんな場所からカードを選べるようになったのです。
小さなことですが、息子のこだわりが自然に1つ崩れていったのは、とても喜ばしいことでした。
結論からいうと、このくじ引き方式は息子にぴったりと合っていたようで、大成功!
今では自由時間が来ると、「クマさんのくじ引きをするね~!」と自分でカードを取り出して、私のところに持ってくるようになりました。
選んだカードは大切に机の上に置き、楽しそうに遊んでいます。
おかげで私もほんの少しだけ、一人になる時間が作れるようになりました。
おまけに嬉しい効果もありました。
トランプなどで、たくさんの中からカードを選ぶとき、今までは必ず右端のカードを取っていましたが、いろんな場所からカードを選べるようになったのです。
小さなことですが、息子のこだわりが自然に1つ崩れていったのは、とても喜ばしいことでした。