今回は、見立て遊びについてご紹介します。
てらぽけのセラピーでは、プログラムの合間に「強化子タイム」という休憩を入れてお子様たちの意欲を維持しています。
その強化子タイムで使うおもちゃをいくつかお部屋に持っていくのですが、この日のこの子はおもちゃよりもこのスポンジの棒がお気に入り!
像に見立てて、大爆笑で遊んでいました♪
見立て遊びとは、実際に目の前には存在しないものを、頭の中で別の物に見立てて想像しながら行う遊びのことです。
例えば・・・
ぬいぐるみを身近な人物に見立てて会話をしたり、ブロックや積み木を食べ物に見立てておままごとをしたり。手元にあるおもちゃなどを使って、遊びにひと工夫を加えます。
見立て遊びができるのは、想像力が広がり成長している証拠です。
ごっこ遊びや模倣遊びと似ていますが、少し違いがあります。
ごっこ遊びとは
身近な人や物になりきってする遊びのこと。ごっこ遊びでは、子どもの創造次第でどんなものにでもなれます。
何かや誰かになりきって、独自のテーマをもとに遊んだり、テーマがなくても何かになりきって会話したりします。
おままごとが代表的なごっこ遊びですね。
模倣遊びとは、家族やアニメの登場人物のマネをする遊びのこと。言葉遣いや動きをマネしながら遊ぶのが特徴です。
ごっこ遊びとの違いは、見たままマネして遊ぶことが多いです。
ごっこ遊びと模倣遊びの具体的な違いを、先生ごっこを例に挙げてみると・・・
ごっこ遊びの場合は、子どもが自分なりの先生を想像し、そのイメージ通り立ち振る舞います。
模倣遊びは、模倣というだけあって具体的に〇〇先生のしゃべり方や仕草をマネして遊びます。細かな仕草までマネすることもあるので、「こんなに大人の姿をよく見ているんだ」と驚かされます。
見立て遊びのねらい・知育効果は?
・想像力が鍛えられる
いろいろな視点から考えたり、他者がどんなことを考えているかを知るには想像力が必要です。見立て遊びをすると「どんな動きをしよう」「どんな言葉を使おう」など、自然と考えることが増えるので想像力が鍛えられます。
また「この積み木はどんな形に見えるか」「何に見立てよう」などとイメージすることも多いので、積極的に脳を使うことから知育にも良いとされています。
・コミュニケーション力が育つ
見立て遊びは一人でもできますが、友達と複数で遊ぶこともあります。友達と一緒に見立て遊びをするときには、相手の言葉に耳を傾けながら次の言葉を考えなければなりません。「どのように伝えれば、相手に自分の気持ちが伝わるだろう」「相手は何をしたいのだろう」などと遊びを繰り返すうちにスムーズにコミュニケーションを図る術を身につけていくことができます。
・言語の発達につながる
見立て遊びをするには、言語のコミュニケーションが必要です、何かの役になりきっている場合は、どのような言葉を選ぶかなども考えます。役によっては、普段は使わないような言葉を選んで発することもあるでしょう。また、相手の発した言葉の意味を理解しようとしたり、マネをしたりしようとすることで語彙が増えていきます。
自分の気持ちや考えを言葉で伝えることは、大人になってからも大切なことです。小さいころから言葉によるコミュニケーションをとることで、言語能力が一層発達していくと考えられています。
見立て遊び
教室の毎日
24/01/15 12:16