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お子さんが言葉を覚えるためには、シャワーを浴びるようにたくさんの言葉に接する。たくさん、話しかけるとよい。というような事を聞いた方はいらっしゃるでしょうか?
この時代にはもういない・・・と思いたいですが。
言葉が出てこない、言葉がなかなか増えていかないというお子さんについては、すくなくともシャワーのように言葉を浴びせる事は避けましょう。
これを読んでいる方が、ロシア語が全くわからないと仮定して。ずっとロシア語で、話しかけ続けられたらどうでしょう。
鬱陶しい・・・。
でも、例えばジョギングから帰ってきて、ロシア人がお茶の入ったコップを指差しながら「チャイ(お茶の意)」とあなたを見て言ったらどうでしょう?
そうか!お茶は「チャイ」って言うのか!と思いませんか?
言葉を覚える過程ではこんなことが必要です。
①目に見える物を大人と一緒に注目できる
②大人が発声する物の名称に注意が向けられる
③大人の発声を真似して復唱できる
④復唱した発声と、物の名称を関連付けて記憶する
⑤自発的に記憶のなかから物の名称を言う
高度ですね~。
お子さんが物に注目していないのにどんどん言葉のシャワーを浴びせても、言葉は覚えられないのです。
むしろ見える情報と音声はどんどん無関係なものになり、うるさい雑音となっていきます。
言葉が出にくいお子さんの中には、まず①の大人と一緒に物に注目する事が難しいお子さんがたくさんいます。
でも、どんなお子さんも、何か欲しいと手を出してくることはありますよね。
例えば大人が持っているボールが欲しいと手を出してきた時。チャンス!! 確実にボールに注目しているのですから、その時こそ大人がボールと言って渡します。
でも、物の名称単語があまり出ないお子さんに向かって・・・・
「Aちゃん。そう~。これ欲しいの。ボールあげるね。赤いボールだね。どうぞ・・・・」
これだと、ボールと言う名称がはっきり聞き取れる可能性は下がります。「ボール」とだけはっきり言って渡す方がよいでしょう。
復唱が可能になっているお子さんであれば、こんなやりとりをします。
☆大人「何欲しい?ボール」(ボールを手に持って見せながら)
★大人「何欲しい?ボ」
子ども「ボール」
大人;(ボールをすぐに渡す)
つまり、1回目の☆のところは、言葉を教えているのです。まずは自発的にはでないだろう。間違えるかもしれない。そうした単語は先に大人がいいます。
次に2回目の★のところは、ヒントを出しています。
お子さんが「ボール」と言えたら、ただちにボールを渡してください。
お子さんが、物の名称を50個くらい言うようになるまでは、属性を示す形容詞(赤い、大きい、長いなど)は混乱しやすいので積極的に教えなくてよいです。
「◯◯ちょうだい」などの2語文にもしなくて良いです。
まずは要求したい物を、単語で沢山言えることを目指します。
見えるけど届かないというような環境をたくさん作る事で、そういう機会が日常に増えます。
お気に入りのおもちゃを少し高い棚にのせておく。
好きな果物をカットしたら、テーブルの中央に置いて届かない状態にする。
砂場遊びの時ネットにおもちゃを入れて、大人が背負っている。
プリンを出した時に、スプーンは出さない。
先程のボールの例なら、ボールを次々に落としたりするおもちゃで、大人がボールを常に持つようにすれば何度も「ボール」と要求できますよね。
などなど・・・要求したい機会を増やし、要求してもらいます。
言葉のシャワーよりも、確実に物に注目している時に、シンプルに物の名称を聞く機会が繰り返しある方がよいですね。
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【児童発達支援TODAY東和田】言葉のシャワー・・・??
教室の毎日
23/03/02 13:06