「新聞キャッチ」は新聞紙で作った棒を投げ合います。
相手との距離感を測りながら投げ、動体視力で捉えてキャッチします。
これだけでも、このような経験の少ない子には、相当難しいはずです。
さらに、二人組で、2本同時に投げてキャッチします。
投げる相手の動作を見ながら、相手との距離感を測って投げます。
同時に2つの複雑な認知・行動決定・動作を行います。
健康な大人でも結構難しいです。
二人組で上手にできるようになったら複数人で行います。
輪に並び、一人1本ずつ持って、隣の人に投げます。
人間の両眼視野は、約200°程度と言われますが、
はっきり見えるのは60°程度、ぼんやり見えるのを含めても120°程度と言われますから、受け取る棒と投げる相手を同時に見ることは、ほぼ不可能です。
したがって、投げる前に、予め距離感を測っておいて、
受け取るタイミングを予想しながら、
投げる相手が取りやすい所に投げる必要があります。
ここには、正確な空間認知と、
空間的な短期記憶の能力が必要になってきます。
輪になった全員が成功することはなかなか難しいのですが、
何回に1回は成功するというのは、
隣の人がどの辺に投げてくるのか、
逆隣の人がどの辺なら取りやすいかということを、
やっているうちに掴んでくるからではないかと考えています。
ここには、仲間意識や信頼感などがあるのだと、私たちは信じています。
新聞キャッチはコグトレ(認知機能トレーニング)の一つとして、
人間関係の物理的距離感をつかむために有効なトレーニングです。
シェルフかごはら第2教室では定期的に取り組んでいます。
認知機能トレーニング「新聞キャッチ」
教室の毎日
21/09/08 13:06