今日は、「宝さがしゲーム」をしました。様々なキャラクターのステッカーを「宝物」にし、探し当てるゲームです。以前に行ったときには、職員が事前に隠していたのですが、“隠すのも子どもたちがやったら面白いのではないか”ということから、今回は、子どもたちにステッカーを3枚ずつ渡し、好きな所に隠してもらった上で、皆で探すという形にしました。
「宝さがし」は、わりと、保育や療育などで行われているようです。なぜでしょう。
ひとつには、自分たちが生活する場にどんなものが、どこにどんな状態であるのか、ある程度以上は理解しているかが少しわかること。全くわかっていない子は、どこを探してよいかわからず、固まってしまいます。逆に、よくわかっている子は、隠しやすいところの予想が付きやすいので、あちこちを探し回ります。
2つ目は、想像力、推理力、行動力です。どんな所に隠すと見つけにくいか、或いは、面白いか、この人はどんな所に隠しそうか、そして、実際にそれをすぐに行動に移し、探し回る力です。
最後に、実はこの欄で何度か取り上げている「ワーキングメモリー」にも関連します。ワーキングメモリーは、何かの精神作業をしている間に、一時的に直接関連のないことを記憶することで、例えば、計算時(精神作業)の繰り上げ・繰り下げ(直接関連のない一時記憶)が例として挙げられます。宝さがしは、隠しやすい場所を想定(精神作業)しながら、その場所の特徴(ふたがある・底がある・ポケットがある等=一時的な記憶の想起)という、ワーキングメモリーに近い作業をしています。そういったことから、「宝さがし」は、知育や療育に適しているのではないでしょうか。
さらに、もう一つ、今回の取り組みで良かったなと思うことは、隠すのも子どもたちに任せたことです。先程述べた3つの要素が全て入っており、したがって、それらがより強化されたこと、しかも、どれをとっても、“探す”以上に“隠す”作業に求められることであり、だからと言って、すぐに何らかの効果が出るわけではありませんが、彼らの成長に良い効果があったであろうことは確信しています。
これからも、このような好ましい成長を期する活動を、探し、考え、工夫していこうと考えています。
写真は、探すところを探したり、隠されたものを探したりしている子どもの様子です。
宝さがしゲーム
教室の毎日
21/09/27 11:28