11月22日(月)と29日(月)
「ひらがなさがし」という新しい活動を試してみました。
ひらがながランダムに並んだ表を子どもたちに配り、
絵や言語から、その言葉を探すゲームです。
写真では、「ろうそく」や「はな」などを絵から探しました。
この活動も、探すべき言葉を一時的に記憶しながら、表を見て探していくので
ワーキングメモリー(作業記憶)の訓練になります。
「ワーキングメモリー」については、以前にも触れましたが、
何かを脳で処理する際に、関連する別の処理のために、
一時的に記憶する機能のことです。
計算における、繰り上がりや繰り下がりが、わかりやすい例です。
その位の計算には直接関連ないものの、
次の位の計算のために一時的に記憶しておくわけです。
これは、何をするにも必要な能力です。
例えば料理では、
材料、分量、時間等を、一時的に記憶しながら作業します。
掃除でも、すでに終わったところを覚えておかないと、
永遠に終わりません。
スポーツやゲームを楽しむことも難しいでしょう。
発達に課題を抱える方たちには、
このワーキングメモリーに弱さを持つ方が少なくありません。
そこで、私たちは、
「コグトレ」(コグニティブ トレーニング=認知機能訓練)などで
このワーキングメモ―リーの訓練にも力を入れております。
全体プログラムは、「楽しむ」ことが中心で、
「遊んで楽しむ」ことが中心のメニューもありますが、
今回のように、楽しみながら訓練にもなるようなプログラムも
取り入れています。
ご興味のある方は、是非、以前のブログもご覧ください。
さて、今回の「ひらがなさがし」ですが、
実は、もう一つの特徴があります。
それは、3つの認知機能に関わる訓練ということです。
即ち、「図形(絵)」「視覚言語」「音声言語」の3つです。
絵を見て探したり、字を見て探したり、声を聞いて探したり。
認知機能も、ひとりひとり特徴があり、得意・不得意があります。
可能ならば、ひとりひとりに合わせた方法で、
得意を伸ばしたり、苦手を克服したりという、
そういうプログラムにしていきたいのですが、
私たちにとっては初めての取り組みなので、
今後、さらに研究を深め、
より効果的なプログラムにしたいと考えております。
新しい取り組み「ひらがなさがし」
教室の毎日
21/12/03 11:59