くまです!
毎日暑い日々が続いていますね。
さて、今回は課題の設定の仕方です。
BRIDGE3では、50種類以上の豊富な遊具・教具に始まり、教材も50種類以上(学校分野…数・漢字・作文。認知発達分野…大田ステージ、ABA等)を用意しています。スタッフはその中で子どもたちの発達段階に応じたものを毎日、ひとりひとり個別支援計画に基づき、子どもたちの課題にあったものをごほうび課題(自分で既にできる課題)とチャレンジ課題(サポートがあればできる課題)をおりまぜながら支援を行っています。
なぜこのように2種の課題に分けているのには理由があります。
自分でできることというものはできた!という自己肯定感に繋がりますが、できているのでやりつづければ飽きてしまいます。
一方で、頑張ってもできないことを延々とやると苦痛です。
そしてその間にある「誰かがサポートしてもらえるのであればできること」、これはできなかったことができた!というちょっと背伸びしてできたという実感をともないつつ、いまその子にとって成長する最前線の課題になるのです。
これを旧ソ連の教育者であったレフ・ヴィゴツキーは最近接発達領域と名付けました。
ヴィゴツキーは、発達と教育との関連を考察し、教育は子どもの「現下の発達水準」に基礎をおくのではなく、発達しつつある水準、予測的発達水準に基づいて行われるべきである、とし、教育的な働きかけは、子どもの発達の最近接領域に向けられてこそ有効であると主張しました。太田ステージはこのヴィゴツキーの最近接発達領域に着目して開発された経緯もあり、BRIDGEだけでなく、様々な現代の支援や教育の基本になっている考え方の一つです。
BRIDGE3では、このサポートしてできることをサポートなしでできるように支援していくこと、これを「チャレンジ課題」としています。
ただチャレンジ課題だけでは、子どもたちへの負担も大きいので、自分でもできる「ごほうび課題」を織り交ぜて支援を行っていくのです。割合は子どもたち個々で変わるのですが、2時間の療育をおこ合う場合、2時間の中でスケジュール通り実践する集中力を加味して5:5ぐらいで構成してます。その際、必ず終わるときには「ごほうび課題」で終わるようにします。
これは楽しかったという記憶で終わらせるためです。これで次回も楽しんで取り組んでくれるようになってくれます。細かなテクニックですが大事なコツです。
ぜひご褒美課題とチャレンジ課題、ご家庭の実践にもとりいれてみてくださいね。ではまた!
ご褒美課題・チャレンジ課題
教室の毎日
19/05/11 15:36