発達性協調運動障害(DCD)は,有病率が5~11歳で5~6%発症し,女児より男児の方が発症率が高いことがわかっています.発症は乳幼児期ですが,児童期,青年期,成人期まで継続します.DCDは,運動そのものだけでなく,他の問題を抱える場合もあります.例えば,集団での遊びやスポーツへの参加が少なくなることにより体力の低下や肥満といった身体的問題が現れてきます.また,集団活動に参加することが消極的になり,他者との関係性構築に問題をきたしたり,自尊心や自己肯定感が低下しやすいことも指摘されています.
このような子どもは,運動の不器用さから運動中に怪我をする頻度も増えます.周囲からは「練習が足りない」「怠けている」「繰り返し練習すればうまくなる」といった言葉を浴びせられ,本来ならば丁寧な指導と適切な支援や合理的配慮が行われるべきであるのに,そのような対応がなされなかった場合,感覚や運動レベルの障害にとどまらず,二次的な精神的障害まで負うことになりかねません.
DCDのある子どもは,一つひとつの行動の統合が苦手であることが分かっているので,理学療法士が行う運動療法が日常生活で必要な運動や行動の改善に効果が認められています.
こども発達LABO.Proリハには,病院や福祉施設で臨床経験が豊富な理学療法士が在籍している唯一の施設です。
発達性協調運動障害(DCD)に対する理学療法士の役割
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20/05/05 14:34