こんにちは🌞公認心理師の白石です。
今回は「先行子操作①」について書いていきたいと思います。
行動のきっかけとなるものが先行子です。
例えばお母さんが見ているのに気づくと急に頑張り始めるといった良い方向に向かう行動もありますが、問題が難しいと感じるとモノを投げて離席してしまうといった問題行動になる場合もあります。
ABAでは結果にアプローチして対処する方法と行動の前のきっかけである先行子にアプローチする方法があります。
先行子を操作することで望ましい行動が増えたり、望ましくない行動が減ったりするように行なって行きます。
そのためにはまず「何がきっかけでその行動が起きているのか?」が非常に重要になります。
ここがわからなければ何にアプローチを加えれば良いかも決まりません。
例えば、お家で遊びからお風呂に入ることへ切り替えられないで遊んでしまうという事例があるとしましょう。
その切り替えがうまくいかない理由を分析します。
•予告がうまく伝わっていない
•遊びに夢中で止めることと切り替えることが同時に行うと難しい
•普段から遊びの欲求不満が慢性的
•お母さんのいつもの口調に反応してしまう
•うまくグズれば少しでも多く遊べるのを知っている
•伝わり方の問題
•動機の問題
などそれぞれのお子様で異なるでしょう。
この中で見つかった要因の特にきっかけにアプローチするのが先行子操作です。
お母さんの既存の言葉がけでは魅力のあるきっかけとなっていない場合は、好きな入浴剤を見せたら、匂いを嗅がせたり、お風呂で好きなおもちゃで遊べることを言葉がけにする、といったようにアプローチします。
もし止めることとお風呂に行くことを同時にすることが難しい場合は、遊びの時に水分補給などを行い、行動を一つ挟むことも有効です。
予告が有効なお子様では口頭で10分前、5分前、3分前、1分前、10秒カウントなどわかりやすくしてあげることもいいですね。お家でもスケジュールカードを作成すれば見通しが立ちやすくなりますよ。
お読みいただきありがとうございます。
療育の話14回「きっかけにアプローチする①」
教室の毎日
24/11/28 12:46