いきるちから1で最高齢のYELLOWですが、なんと明日、またひとつ年を取ってしまいます...。
お友だちから、たくさんの若い生気をもらっているので、気力だけは若いつもりではいるのですが、身体はきちんと年を重ねているので、時々「あ゛っ!」となるときがあります。
詳しくはお伝えしませんが…。σ( ̄∇ ̄; )
さて、今日は、今月ご紹介している『発達障がいとトラウマ』という本の記事、最終回です。
今日は、お子さんを育ててくださっている「養育者」について書かれている個所をご紹介しましょう。
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養育者は職業的に子どもと関わる支援者とは異なり、長時間子どもと生活を共有し、子どもの心身の状態から非常に影響されやすい立場にあります。
そのため、たとえ正しい子育ての方法を、知識としては知っていても、それを実践し続けることは簡単ではありません。
また、養育者自身が「こころの問題」を抱えているときには、子育てによって、それが炙り出されてしまうことがあります。
だから、養育者が子どものよい支援者であるためには、ときには、養育者自身が当事者として支援を受けることも必要なのです。
虐待や体罰などの被害を受けて、トラウマを抱えて育った養育者たちにとって、子育てとは、フラッシュバックの地雷を溜め込んだ、弾薬庫のようなものだと言えるかもしれません。
なぜなら、子どもと向き合っていると、その子どもと同じぐらいの年齢だったときの自分自身の記憶が、蘇ってくることがあるからです。
たとえば、子どもはときどき「わがまま」な行動をしたり、癇癪を起こしたりします。そんなとき、もしも自分が子ども時代に、同じことをしたらどうなっただろうかと、想像してしまうのです。
そして、それを受け止めてもらえる我が子に嫉妬してしまったり、無意識のうちに、自分がされたのと同じことを、それがよいことだとは少しも思っていないのに、再現しようとしてしまったりするのです。
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実はこれ、子育てに限った話ではないのです。
お子さんとよく似た特性を、パートナーが持っていることも少なくないことは、ご存じのとおりです。
その場合も、心が疲弊し、孤立し、子育てにも夫婦生活にも疲れ果ててしまうことがあります。
夫婦の場合は「カサンドラ症候群」と言われる状態ですが、障害児を育てる母親が抑うつ状態になることも同様で、より良い関係性を築くための方法を頭では理解していても、ご自身が何らかのトラウマを抱えていた場合、上手く実践できない状況に陥ってしまうことも多いのです。
(もちろん、全ての原因がご自身のトラウマに起因しているわけではありませんので、誤解なさいませんよう…)
お子さんがトラウマを抱えないことも大切なのですが、養育者自身が、自分のトラウマと向き合うこともとても大切です。
お子さんのためにも、ご自身のためにも、家族のためにも。
もし、「ひょっとして、私…」と気になった方は、「アダルトチルドレン」「愛着障害」「機能不全家族」などのキーワードで検索してみて下さい。
養育者自身が抱えているトラウマを乗りこえることによって、家族の状況が変わることがあります。
家族に障がい特性がある場合、「自分が理想としてきた家庭像」に近づけることは、正直難しい面があると思いますが、「自分達らしい家庭」が自然と作り上げられていく、そして、その過程を楽しむことができるようになる…というのが、目下の目標といえるでしょうか。
もし、ご自身が何か問題を抱えていることに気づかれたのなら、著者も書いていたように、「養育者自身が当事者として支援を受ける」ことも是非考えてみて下さい。
ひとりで頑張りすぎず、公的機関も含めて、ご自身をサポートしてくれるところがないか、探してみましょう。
心療内科や精神科のようなところではなく、カウンセリングや子育て相談、以前もお伝えしたように、障害児を育てる親の会などがオススメです。
お子さんとご家族が幸せな人生を歩まれることを、心から祈っています。
(*˘︶˘人)
養育者が抱えているトラウマ
コラム
23/09/27 18:54