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横浜市認証指定事業所 FORTUNA(ふぉるとぅな)中川教室のブログ一覧

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都筑区放デイFORTUNA 認知行動療法 最終回

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こんにちは。都筑区の放課後等デイサービスFORTUNAです。


今回は認知行動療法の六回目。最終回です。


カウンセリングモデル(来談者中心療法)がクライアントの問題を受容し、「クライアントと一緒に向き合う」「クライアントの問題を抱え込む」のに対して、

認知行動療法(CBT)においては、クライアントとの関係性は、問題を外在化した上で「並んで眺める関係性=協働の関係性」であるということは前回述べました。

そこが大きな違いなのです。

当然のことながら、クライアントに共感するということについてはどちらにも必須です。

しかし、認知行動療法(CBT)における共感は、「情緒的な共感」ではなく、具体的な問題理解に基づく「正確な共感」を目的としており、共感は、クライアントの受容のためではなく、アセスメント(情報収集)の土台となる協働関係を形成するために行っている点が違うのです。


現在、日本ではカウンセリングモデル(来談者中心療法)が広く実施されております。友人の精神科医に聞いてみても、学会の中でこの手法を支持している先生は約50:50の比率に分かれているそうです。しかし、このカウンセリングの手法は非常に奥が深く、ただクライアントの話を聞いているだけ、共感しているだけでは上手くいかず、無責任な結果を招くこともあるため誰でもできるようなものではないそうです。

このカウンセリング手法を有効なものとするためには、実績があり、クライアントに心から共感し受け入れてくれるカウンセラーのもと、非指示的カウンセリングに則って、 説得や助言、指導を行わず、積極的にクライエントの話に耳を傾け、共感、繰り返し、明確化などのカウンセリングができ、そのことによって自己回復力や自己成長力を育むことが出来る先生に出会う必要があると思います。それをやってもらえ理想とする自分に近づくことができるならば、非常に良い方法だと思います。


ただ私は、クライアントがまだ小学生などの子どもである場合、このカウンセリングモデルで重要とされる「受容するという態度」が本当に良いのかどうかという点に疑問をもっています。


いろいろな書籍を読んで調べてみても、大抵、対象(クライアント)が大人の場合が多く、子どもについてのものは余り多くはありませんでした。

子どもたちを取り巻く環境は、過去最高数の不登校児や学校内での問題行動、教職員の心の病など、段々と悪くなってきています。

小学生が「学校に行きたくない」→「行きたくないんですね」とカウンセラーが受容し、子どもが自ら成長し学校に行きたいというのを実際に待っていたとした場合、間に合うのでしょうか。また小学生の「家で一人ゲームをしているときが一番落ち着く」という話を傾聴し、カウンセラーが受け入れて「家で一人でゲームをしていると落ち着くんですね」となって、親がそれを許可してしまった場合、子どもは自分がやりたいことが出来るために落ち着くかもしれませんが、毎日何時間もゲームに興じてしまい学校に行ける機会を失うかもしれません。それは良いことなのでしょうか?

子どもの保護者がこのカウンセリングモデル(来談者中心療法)について勉強されており、子どもから大人への成長過程においても、ずっと寄り添っていける環境があるのならば問題ないでしょう。しかしカウンセリングモデルを行ってくれたカウンセラーに任せていた場合、診療面以外で一生その子のために受け止め続けてくれるとは限りません。

また、カウンセリングモデルは、クライアントに指示を与えない「非指示的療法」を提唱しており、自己の回復力や自己の成長力に期待するというものなので、個々人の成長状況によって大きく作用されてしまうでしょう。そんなとき、困り事を受容されてばかりで指示もない状態で、果たして自己回復力や自己成長力に任せているだけで問題が解決するのかどうかはわかりません。

子どもはあっという間に成長し、大人へと成長していきます。その成長と一緒に自己回復力や自己成長力が育まれていけばよいのでしょうが、もし育まれてこなかったり、遅くなったりした場合はどうしたらよいのでしょう。失った時間は取り戻せないのです。

FORTUNAとしては、困り事を抱えている子どもたちに寄り添うことの必要性は十分に理解をしています。だからといって職員一人一人が子どもの個別の問題を受容しながら、対応もするとした場合、精神科の医師でも難しい手法を私たちが出来るとは思えません。

もし出来たとしても「預かり」や「放置」にしかならないでしょう。




その子どもたちもいずれは成長していき、将来的にそのほとんどの子どもが社会に出て行かなければなりません。そのことをFORTUNAは一番に考えています。

その子どもたちが社会に出ていくことになった場合、自分の思い通り、好きなように生きていくことは難しく、辛いこと、苦しいこと、悲しいこと、しんどいことなどいろいろな苦難が待ち受けていることを前提とし、そのための療育を行うために、専門的な支援として認知行動療法を取り入れています。

FORTUNAでは、問題を外在化して、同じような問題を抱えている子どもたちと協働関係を築きながら社会性を学んで頂いているのです。

そのためFORTUNAでは、そもそも発達に障害があるのか、認知機能に問題がある困り事なのかどうかをまず調べ、それに対応する方が大切ではないかと考え、専門的な支援において認知行動療法(CBT)の中でのコグニティブトレーニングを積極的に取り入れて、問題の解決をはかる療育を行っているのです。

子どもの時間が限られているなか、FORTUNAの専門的な支援や療育が「預かり型」「見守り型」「子どものやりたいようにさせる型」ではない理由がここにあることをご理解頂けたでしょうか?

FORTUNAは、これからもいろいろな活動について挑戦し続け、前に進んでいきたいと考えています。




放課後等デイサービス FORTUNA

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