こんなお悩みありませんか?
「うちの子、お友達のことが大好きで追いかけ回しちゃうんです…」
「遊びたい気持ちが強くて、相手が嫌がっても気づけないんです」
4歳児によく見られるこのような行動は、「発達の偏り」や「ソーシャルスキルの未発達」が関係している場合があります。
今回は、お友達との距離感がうまく取れない子どもへの療育的な支援方法を詳しくご紹介します。
4歳児が「距離感」をつかむのが難しい理由とは?
4歳前後の子どもは、まだ次のような課題を抱えています。
① 感情をコントロールする力が未熟
→ 好きな気持ちがあふれて、行動にブレーキがかけにくい。
② 相手の気持ちに気づくのが難しい
→ 自分の気持ちと相手の気持ちを同じだと思いがち。
③ “ちょうどいい関わり方”の経験が少ない
→ 関係づくりのルールを知らない状態。
このような背景を理解した上で、「関わり方の練習」をすることが療育のポイントになります。
療育でできる!距離感の課題に対する支援方法5選
① OK・NG行動を絵カードで見える化
子どもにとって「どこまでがOKで、どこからがNGか」は目に見えにくいもの。
絵カードを使って「やさしく声をかける(OK)」と「急に引っ張る(NG)」などを視覚的に伝えると理解しやすくなります。
② ごっこ遊びやロールプレイで練習
ぬいぐるみや人形を使って、
「お友達を誘う」
「断られる」
「どう対応するか」
といった一連のやりとりを楽しく練習しましょう。
ロールプレイは、**相手の気持ちを想像する力(心の理論)**を育てる効果があります。
③ 距離ゾーン(赤・黄・緑)で身体的距離を体感
床にカラーテープを貼って、「赤=近すぎ」「黄=まあまあ」「緑=ちょうどいい」などゾーンを分けて遊びの中で練習。
「お友達との距離感」を体で覚えることができます。
④ 気持ちカードで感情のラベリング練習
気持ちの表情カードや絵本を使って、
「うれしい」
「いやだった」
などの感情を言葉で表現する練習を。
自分の気持ちに気づけるようになると、相手の気持ちにも意識が向きやすくなります。
⑤ クールダウンカードで感情のコントロール
「うれしすぎて興奮しすぎたとき」「断られてイライラしたとき」などは、クールダウンの時間を。
カードや絵で「深呼吸する」「ひとりで本を見る」「水を飲む」などの行動を提示し、自己調整のスキルを育てます。
ご家庭でできる関わり方の工夫
家庭でも実践できるサポートをご紹介します。
「近すぎかな?」と気づかせる声かけ
距離感をイメージできる絵やマットを使う
行動が落ち着いたときにすぐに褒める
成功体験を積んで、自信につなげる
無理に止めさせるよりも、「どう関わればいいのか」を一緒に考えていく姿勢が大切です。
まとめ|関わり方は練習で育つ!
4歳児の「大好きすぎて距離が近くなってしまう」行動は、成長の一過程とも言えます。
大切なのは、「やめさせる」ではなく、「どう関わると楽しく遊べるか」を一緒に学ぶこと。
✅ 距離感は教えることができる
✅ 気持ちの整理は支援で身につく
✅ 繰り返し練習すれば、自信になる
園や家庭で少しずつ取り組むことで、お友達との関係もより豊かに育っていきます🌱
お友達との距離感がつかめない子への療育アプローチ5選
教室の毎日
25/07/09 22:59
