「すぐ気が散ってしまう」「周りの子が準備を終えて焦ってしまう」──。
子どものそんな様子に、戸惑いを感じることはありませんか?
実はこのような行動には、「注意のコントロール力」や「見通しをもつ力」の未発達が関係しています。
今回は、自宅で無理なく取り組める5つの支援方法を紹介します。
焦らせるのではなく、少しずつ“できる”を積み重ねていくことが大切です。
よくあるお悩み
気になることにすぐ反応してしまい集中が続かない
周囲の子が先に終わって焦り、パニックになる
自分だけできないと感じて自信を失っている
毎朝の支度がうまくいかず、親子でイライラ…
これらは、発達の凸凹がある子だけでなく、どの子にも起こりうる問題です。
日々の関わりや環境で、少しずつ改善が期待できます。
自宅でできる5つの支援方法
① やることリストで「見通し」を持たせる
子どもは「次に何をするか」が見えないと不安になったり、途中で他のことに気を取られがち。
やることを視覚的にリスト化することで、安心して行動に移せます。
✅やり方
絵カードやシール表を使って「①顔を洗う→②着替える→③歯を磨く」など順番を見せる
1つ終わったらチェックを入れる
「あと〇個でおしまい!」とゴールを意識させると効果的
② タイマーを使って「集中する時間」を区切る
集中力は一度に長く続かないもの。
タイマーを活用して、短時間の集中→休憩のリズムをつくるのがおすすめです。
✅やり方
3分集中→1分休憩からスタート(年齢に応じて調整)
終わったら「よく頑張ったね!」と必ず声かけ
デジタルより砂時計など視覚的に見えるものも効果的
「頑張る時間」と「休む時間」が明確になると、集中力のコントロールが身につきます。
③ 遊びを取り入れて“準備”を楽しくする
準備や支度が苦手な子には、“楽しい遊び”として取り組むとスムーズになります。
遊びの中でルールや順番を自然に学ぶことができます。
✅おすすめアイデア
「お支度ビンゴ」:支度の項目が揃ったらゴール!
「ママと着替えレース」:遊び感覚でスピードアップ
「スタンプカード」:達成感が次の意欲に
大事なのは「楽しい!」という経験。興味を持てば行動につながります。
④ 環境を整えて「気が散る原因」を減らす
子どもの集中力は、周囲の刺激に大きく左右されます。
まずは物理的な環境を整えることが大切です。
✅ポイント
机の上は必要最低限のものだけに
テレビや音の出るおもちゃは一時的にOFF
「○○が終わったら好きなことをしようね」と見通しをつける
環境を変えるだけで、集中しやすくなる子は多くいます。
⑤ 焦ってしまう気持ちに「共感」し、安心感を与える
焦ってしまうのは「みんなが先に終わってる」「早くしなきゃ」という不安から。
そんな時は、行動ではなく“気持ち”に寄り添う声かけがカギになります。
✅声かけ例
「焦ってるね、ゆっくりで大丈夫だよ」
「いま何が困ってるの?」と聞いてみる
「全部できたら一緒に〇〇しようね」と楽しみを用意
「受け止めてもらえた」という経験が、心の安心につながります。
焦らず、少しずつ“できた”を積み重ねよう
集中が続かない・焦ってしまうという行動は、まだ育っている途中の力によるものです。
無理に急がせたり叱ったりするよりも、環境や関わり方を工夫することで、その子の「できる!」を引き出せます。
そしてなにより大切なのは、「その子のペースで大丈夫」と伝えること。
今日よりも明日、ほんの少し前に進んでいればOKです😊
おわりに
今回ご紹介した工夫は、すべて“おうちで今日からできる”内容ばかりです。
発達がゆっくりな子も、毎日のちょっとした工夫と関わりで「自分でできた!」という体験を重ねていくことができます。
焦らず、怒らず、楽しんで。「その子のペース」を大切にしながら、できることを一つひとつ増やしていきましょう🌱
【集中できない・焦ってしまう子どもに】5つの支援方法とは?
教室の毎日
25/07/11 22:51
