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「早く歩いてほしい」はちょっと待って。」

〜「早く歩いてほしい」はちょっと待って!
理学療法士が「ハイハイ」を全力でおすすめする理由〜


「うちの子、もうつかまり立ちを始めたんです!」「早く歩かないかな?」と、お子さんの成長を心待ちにする声、よく伺います。
でも、理学療法士(PT)の視点からお伝えしたいのは、「歩き始める前の『ハイハイ』こそ、一生モノの体の土台を作る宝物」だということです。
なぜ、歩くことよりもハイハイが大切なのか?
その秘密をお話しします。

1. 手のひらから伝わる「脳への刺激」
ハイハイは、自分の体重を「手のひら」で支える初めての経験です。手をつくことで、「手のひらの筋肉」が育ち手のアーチが作られます。それが将来お箸や鉛筆を上手に使うための大切な土台作りとなります。
また、地面のデコボコや硬さを感じることで、脳にたくさんの情報が送られ、自分の体のサイズ感を認識する力(ボディイメージ)が養われていき、歩く様になった時のバランス能力の土台となっていきます。


2. 「転んだ時に手が出る」のはハイハイのおかげ
最近、転んだ時に顔を打ってしまう子が増えていると言われています。
ハイハイで「自分の腕で体を支える」経験を積むことで、保護伸展反応(転びそうな時にパッと手が出る反射)がしっかりと育ちます。これは一生のケガ防止につながる大切な機能です。


3. 「股関節」の完成度を高める
赤ちゃんが生まれたとき、股関節の「受け皿」はまだ未完成で浅い状態です。
四つ這いで動き回ることで、太ももの骨が骨盤にグッと押し込まれ、「安定して歩くための強い股関節」が形作られていきます。この過程をスキップして早く歩きすぎると、将来的に足の疲れやすさや姿勢の崩れにつながることもあります。


〜ハイハイは「発達の貯金」です〜
「周りの子が歩き始めたのに、うちはまだハイハイ…」と焦る必要はありません。むしろ、「今は一生懸命、体の土台(貯金)を作っている時期なんだな」と、たっぷりハイハイ(四つ這い姿勢)をさせてあげてください。


当事業所では、遊びの中で自然とハイハイができる様工夫をしていますが、お家でできるハイハイの遊びをご紹介します。

①タオルの魔法の絨毯遊び
バスタオルの上にお子さんを四つ這いで乗せ、大人がゆっくりタオルを引っぱります。
動くタオルの上で姿勢を保とうとするため、
「踏ん張る力」と「バランス感覚」が養われます。「出発進行ー!」とゆっくり動かします。お子さんの様子を見ながら、少しだけスピードに変化をつけると大喜びしますよ。


②トンネル遊び
ダンボール等ををつなげてトンネルを作ります。狭い空間を通ることで、自分の体の幅や高さを認識する「ボディイメージ」が育ちます。
また、頭をぶつけないように姿勢を低く保つコントロール力もつきます。トンネルの出口で「ばぁ!」と顔を出したり、中でライトを光らせて「探検ごっこ」にしたりするのも楽しいですよ。

③ツイスターゲーム
4色程度、100均に売っているビニールテープを床に貼って同じ大きさの正方形をいくつか作ります。「右手は赤」「右足は黄色」「左手は青」「左足は緑」と指示を出し、四つ這い姿勢で遊ぶゲームもオススメです。体幹筋力や様々な感覚刺激入力、体と目の協調性訓練にもなりますよ。

良かったら参考にして遊んでみて下さいね。


療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈
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