〜なぜ「着替え」が嫌いなの?〜
お子さんが着替えを嫌がる時、「わがまま」や「怠け」だと思ってしまうかもしれません。
実は、DCD(発達性協調運動障害)や動作の不器用さがある子にとって、着替えは超難関ミッションなんです。
理学療法士の視点で、その理由をお話ししますね。
1. 複数の動きをまとめるのが苦手(協調運動の難しさ)
着替えは、「袖を通す」「ボタンを留める」「ズボンを引き上げる」など、複雑な動きの組み合わせです。DCDの子は、これらの動きを滑らかにつなげることが苦手です。
例えば、シャツを着る動作
シャツを広げる→首を通す→片方の袖に腕を通す→もう片方の袖に腕を通す→裾を引っ張る
これらの一つひとつの動作において脳からの命令がうまく体に伝わらず、動作がギクシャクしてしまうのです。
2. 体の感覚が掴みにくい(固有受容感覚・前庭感覚の未熟さ)
自分の体が今どんな体勢で、どこにあるのかを感じる感覚が弱いと、着替えが怖かったり、難しかったりします。
立ってズボンを履く時など、バランスを取るのが難しく、腕を後ろに回して袖を探すような動作が感覚的に分かりにくいのです。
3. 感覚が過敏
衣服の素材や、タグ、縫い目が皮膚に触れるのが、ものすごく不快に感じる子がいます。
私たちが気にならない程度のことでも、本人にとっては大問題なのです。
4. 手順が覚えられない
どの順番で、どうやって着ればいいのかが、頭の中で整理できないことがあります。
どこに何を通して着るのか、その後はどこに何を通したら良いのか、服を正しく認識して着るのが難しいのです。
お家での着替えが、少しでも楽になるような工夫をご紹介します。
1. 「できた!」のハードルを地面まで下げる
まずは、お母さんの「自分で全部やってほしい」という気持ちを一旦横に置きましょう。
• 「袖を通せただけで100点!」
• 「ボタンを1個留めただけで100点!」
小さな達成感を積み重ねることが、自信につながり、その自信がより成長を促してくれますよ。
2. 環境を整える(道具の工夫)
着替えの難易度を下げてあげましょう。
• 「ボタン」ではなく「マジックテープ」: ボタンの練習は、もっと手先が器用になってからでも大丈夫です。まずは、自分で脱ぎ履きできるマジックテープの服がおすすめです。
• 「前後」「裏表」が分かりやすい服: 大きなプリントがある服や、お子さんにとって目印となりやすい服を選びましょう。
• 感覚に配慮した服: タグを切る、裏返しに着る、柔らかい素材を選ぶなど、お子さんが不快に感じない服を選んであげてくださいね。
3. 遊びに取り入れる(動作の練習・感覚刺激)
前回の記事でご紹介した「おうち遊び」に加えて、着替えに特化した遊びを取り入れてみましょう。おすすめは、 「着せ替え人形」遊び です。
服を着たままの練習は、手元が見えにくく難易度が高いので、人形やぬいぐるみを使うと良いですよ。
着せ替えごっこの遊びの中で、自然と「袖を通す」動作のイメージが湧き、練習になります。
特に女の子は可愛い服やドレスだと興味をもちますよね。
「お母さんのボタン外して」遊び
お母さんやお父さんの大きめのボタンを外してもらいます。小さいボタンよりもまずは大きなボタンの方が、またボタンは留めるよりも外す方がやり易いのでまずは外すことから取り組んでみましょう。お子様のボタンではなく「ママのボタン外してくれる?」と言うと、意外とやろうとしてくれます。
なぜかうちの子はお父さんが着替える時、ベルトを外したがり外してくれます(笑)
一度試してみて下さいね。
また、洗濯バサミで遊ぶ、シールを剥がして貼る、紙を小さくちぎる、といった遊びも、ボタン留めに必要な「指先でつまむ力」を育てるのにとても効果的です。
療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈
お子さんが着替えを嫌がる時、「わがまま」や「怠け」だと思ってしまうかもしれません。
実は、DCD(発達性協調運動障害)や動作の不器用さがある子にとって、着替えは超難関ミッションなんです。
理学療法士の視点で、その理由をお話ししますね。
1. 複数の動きをまとめるのが苦手(協調運動の難しさ)
着替えは、「袖を通す」「ボタンを留める」「ズボンを引き上げる」など、複雑な動きの組み合わせです。DCDの子は、これらの動きを滑らかにつなげることが苦手です。
例えば、シャツを着る動作
シャツを広げる→首を通す→片方の袖に腕を通す→もう片方の袖に腕を通す→裾を引っ張る
これらの一つひとつの動作において脳からの命令がうまく体に伝わらず、動作がギクシャクしてしまうのです。
2. 体の感覚が掴みにくい(固有受容感覚・前庭感覚の未熟さ)
自分の体が今どんな体勢で、どこにあるのかを感じる感覚が弱いと、着替えが怖かったり、難しかったりします。
立ってズボンを履く時など、バランスを取るのが難しく、腕を後ろに回して袖を探すような動作が感覚的に分かりにくいのです。
3. 感覚が過敏
衣服の素材や、タグ、縫い目が皮膚に触れるのが、ものすごく不快に感じる子がいます。
私たちが気にならない程度のことでも、本人にとっては大問題なのです。
4. 手順が覚えられない
どの順番で、どうやって着ればいいのかが、頭の中で整理できないことがあります。
どこに何を通して着るのか、その後はどこに何を通したら良いのか、服を正しく認識して着るのが難しいのです。
お家での着替えが、少しでも楽になるような工夫をご紹介します。
1. 「できた!」のハードルを地面まで下げる
まずは、お母さんの「自分で全部やってほしい」という気持ちを一旦横に置きましょう。
• 「袖を通せただけで100点!」
• 「ボタンを1個留めただけで100点!」
小さな達成感を積み重ねることが、自信につながり、その自信がより成長を促してくれますよ。
2. 環境を整える(道具の工夫)
着替えの難易度を下げてあげましょう。
• 「ボタン」ではなく「マジックテープ」: ボタンの練習は、もっと手先が器用になってからでも大丈夫です。まずは、自分で脱ぎ履きできるマジックテープの服がおすすめです。
• 「前後」「裏表」が分かりやすい服: 大きなプリントがある服や、お子さんにとって目印となりやすい服を選びましょう。
• 感覚に配慮した服: タグを切る、裏返しに着る、柔らかい素材を選ぶなど、お子さんが不快に感じない服を選んであげてくださいね。
3. 遊びに取り入れる(動作の練習・感覚刺激)
前回の記事でご紹介した「おうち遊び」に加えて、着替えに特化した遊びを取り入れてみましょう。おすすめは、 「着せ替え人形」遊び です。
服を着たままの練習は、手元が見えにくく難易度が高いので、人形やぬいぐるみを使うと良いですよ。
着せ替えごっこの遊びの中で、自然と「袖を通す」動作のイメージが湧き、練習になります。
特に女の子は可愛い服やドレスだと興味をもちますよね。
「お母さんのボタン外して」遊び
お母さんやお父さんの大きめのボタンを外してもらいます。小さいボタンよりもまずは大きなボタンの方が、またボタンは留めるよりも外す方がやり易いのでまずは外すことから取り組んでみましょう。お子様のボタンではなく「ママのボタン外してくれる?」と言うと、意外とやろうとしてくれます。
なぜかうちの子はお父さんが着替える時、ベルトを外したがり外してくれます(笑)
一度試してみて下さいね。
また、洗濯バサミで遊ぶ、シールを剥がして貼る、紙を小さくちぎる、といった遊びも、ボタン留めに必要な「指先でつまむ力」を育てるのにとても効果的です。
療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈