児童発達支援事業所

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがいのブログ一覧

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歯磨きの大暴れ…ワガママではなく「お口の過敏さ」

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。 9月25日。すっかり秋の夜長となり、1日の終わりにホッと一息つきたい時間帯ですが……ご家庭の洗面所やリビングで、毎晩こんな「プロレスごっこ」のような大格闘を繰り広げていませんか? 「仕上げ磨きをしようとすると、この世の終わりのように泣き叫んで逃げ回る」 「無理やり膝の上に寝かせても、口を真一文字にギュッと閉じて絶対に開けない」 「歯ブラシを噛んでしまってすぐに毛先が開き、全く磨かせてくれない」 「虫歯になったら困るから!」「少しだけだから口を開けて!」 そう言いながら、大泣きして暴れる我が子を羽交い締めにして歯を磨く毎日。「私、なんだか虐待しているみたい…」と、疲れ果てて毎晩自己嫌悪に陥っているお母さん。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。 でも、日々子どもたちの身体と心に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。 お子さまが歯磨きを激しく嫌がるのは、決して「親のしつけが悪い」からでも、「単なるワガママ」だからでもありません。 ここには、国が定める療育の5領域における「運動・感覚」のメカニズム、特にお口周りの「感覚の過敏さ」と「姿勢への恐怖」という、お子さま自身もどうにもできない明確な理由が隠されているのです。 大人の目には見えない、お口の中で起きている「2つの恐怖」 私たち大人からすると「ただ小さな歯ブラシで優しくこすっているだけ」に思えますが、感覚が過敏なお子さまの脳内では、私たちが想像する以上に強烈な恐怖とエラーが起きています。 歯ブラシが「痛いトゲ」に変わる(お口の触覚防衛反応) お口の中や唇は、全身の中でも特に神経が集中しているとても敏感な場所です。この触覚のセンサーが過敏なお子さまにとって、ナイロンの歯ブラシが歯ぐきや粘膜に触れる感覚は、大人で例えるなら「口の中を硬いワイヤーブラシでゴシゴシこすられている」のと同じレベルの強烈な「痛み」や「恐怖」として脳に伝わっています。決して大げさに泣いているのではなく、本当に痛くて怖くてパニックになっているのです。 「仰向けに寝かされる」ことへの強烈な恐怖(揺れのセンサーの未熟さ) 仕上げ磨きの時、お母さんの膝の上に「仰向け(ゴロン)」に寝かせていませんか? 実は、身体の傾きや重力を感じるセンサー(前庭覚といいます)が未熟なお子さまにとって、頭を後ろに倒して仰向けになる姿勢は、「後ろの崖から真っ逆さまに突き落とされる」ような巨大な恐怖(重力不安)を引き起こします。さらに視界も天井しか見えなくなるため、恐怖が何倍にも膨れ上がってしまうのです。 今日からできる!「歯磨きの恐怖」を優しく和らげる3つのヒント 「泣いても磨くしかない!」と力ずくで押さえつけることは、お口の過敏さをさらに悪化させ、「歯磨き=拷問」というトラウマをより強固にしてしまいます。今日からご家庭でも試せる、身体の根っこから「安心感」を作ってあげるアプローチをご紹介しますね。 1. 歯磨きの前に「ほっぺギュッギュッ」で警戒アラームをオフに いきなり口に歯ブラシを入れるのはお休みして、まずは遊びの中で、お母さんの手のひらでお子さまのほっぺたや顎を「ギュ〜ッ」と少し強めにマッサージしてあげてください。お口周りの筋肉や関節に強い圧(深圧覚)が入ることで、過敏になっていた皮膚の警戒アラームが一時的にフワッと落ち着き、その後の歯ブラシをスッと受け入れやすくなります。 2. 「仰向け」をやめて、座った姿勢で磨いてみる 膝の上に寝転がるのを怖がる子には、無理に仰向けにする必要はありません。椅子に座らせて対面で磨くか、お母さんが後ろから抱っこするように座って(お子さまの背中とお母さんのお腹をくっつけて)磨いてみてください。背中がしっかりと守られ、足が下についていることで姿勢の土台(体幹)が安定し、崖から落ちるような恐怖心が劇的に和らぎます。 3. 「10数えたら絶対におしまい」と目と耳で約束する 「いつまでこの痛みが続くの?」という見えない恐怖が、お子さまのパニックを助長します。「い〜ち、に〜い…」と声に出して数え、10になったら『絶対に』一度ブラシを口から出して休ませてあげてください。これを繰り返すことで、「10まで我慢すれば必ず終わるんだ」という見通し(認知の力)が育ち、少しずつ我慢できる秒数が延びていきます。 ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください 成長とともにお口の過敏さは和らぎ、少しずつ磨かせてくれるようになっていくことは多いです。しかし、「お口に触れられる恐怖が強すぎて、歯磨きだけでなくスプーンや特定の食感も極端に拒絶し、食事が偏っている」「歯磨きのたびに激しく嘔吐してしまい、物理的に磨くことができない」「毎晩の歯磨きバトルでお母さん自身が心身ともに限界を迎えている」といった場合は、ご家庭だけで抱え込まずに専門家にご相談ください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、5領域の「運動・感覚」の土台からアプローチします。無理にお口を触るのではなく、トランポリンやアスレチックなどの全身運動を通して、様々な感覚をバランスよくたっぷりと満たすことで、結果的にお口周りの過敏さも根っこから和らげていくサポートを行っています。 「また今夜も泣かせるのか…」と、洗面所に向かう足取りが重くなっているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決してワガママなわけではなく、自分のお口の過敏なセンサーと必死に戦いながら頑張っている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。 【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています! ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。 私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。 保育士・幼稚園教諭の方 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方 公認心理師・臨床心理士の方 心理学を学ばれた方(大学・大学院) 「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。 地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。 学生さんのアルバイトやインターンシップからのスタート、見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください! 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがい/歯磨きの大暴れ…ワガママではなく「お口の過敏さ」
お役立ち情報局
26/09/25 08:00 公開
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掃除機やトイレの乾燥機でパニック…怖がりではなく聴覚のSOS

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。 9月24日。秋の涼しさが心地よく、週末にショッピングモールなどへお出かけする機会も多い時期ですね。そんな楽しいはずのお出かけ先や日常のひとときで、お子さまのこんな「耳を塞ぐパニック」に困り果てていませんか? 「ショッピングモールのトイレで、誰かがハンドドライヤーを使った瞬間に泣き叫び、トイレに入れなくなる」 「家で掃除機やドライヤーのスイッチを入れると、この世の終わりのように耳を塞いで逃げ回る」 「赤ちゃんが泣いている声や、運動会のピストルの音を聞くと、激しく取り乱してしまう」 「他の子は平気なのに、どうしてうちの子だけこんなに怖がりなの?」「ちょっと音が大きいだけなのに大げさな…」と、周囲の冷ややかな目を気にしながら我が子をなだめ続けるお母さん。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。 しかし、日々子どもたちの身体と心に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。 お子さまが特定の音を嫌がってパニックになるのは、決して「性格が臆病」だからでも「大げさにふざけている」からでもありません。 ここには、国が定める療育の5領域における「運動・感覚」のメカニズム、特に脳の「聴覚過敏(ちょうかくかびん)」という、お子さま自身もどうにもできない明確な理由が隠されているのです。 大人の目には見えない、お子さまの脳で起きている「音の暴力」 私たち大人からすると「ちょっとうるさい日常の音」にしか聞こえませんが、感覚が過敏なお子さまの脳内では、私たちが想像する以上に過酷なエラーと恐怖が起きています。 脳の「音のフィルター」が壊れていて、音が「激痛」に変わる 私たち大人の脳には、自分にとって不要な雑音(エアコンの音や遠くの車の音など)を無意識のうちにシャットアウトするフィルター機能が備わっています。しかし、この機能が未熟なお子さまは、全ての音が耳にダイレクトに突き刺さってきます。 特定の周波数の音(モーター音や高い音)は、大人に例えるなら「耳元で黒板を爪で思い切り引っ掻かれている」「真横で工事現場のドリルが鳴り響いている」のと同じレベルの強烈な「不快感」や「痛み」として脳に伝わっているのです。 「いつ終わるか分からない」という恐怖(認知のつまずき) いつ音が鳴り始めるのか、そして「いつ終わるのか」という予測(見通し)を立てる力が未熟な幼児にとって、突然鳴り響く爆音は恐怖でしかありません。見えない恐怖に脳がフリーズし、パニックとなって泣き叫んでいる状態なのです。 今日からできる!「音の恐怖」から脳と身体を優しく守る3つのヒント 「そのうち慣れるから!」と無理やり音を聞かせることは、脳への拷問と同じであり、その場所自体(トイレやスーパーなど)がトラウマになってしまう逆効果になります。今日からご家庭でも試せる、脳を物理的・心理的に守ってあげるアプローチをご紹介しますね。 1. 「イヤーマフ」で物理的に耳の平和を守る 目が悪い人がメガネをかけるように、耳の感覚が過敏な子にはイヤーマフ(防音耳当て)やノイズキャンセリング機能のあるイヤホンといった道具のサポートが必要です。「逃げるのは良くない」と思う必要はありません。パニックになる前に物理的に音を遮断し、「これをつければ安心だ」という安全基地を作ってあげることが何よりも最優先です。 2. 音の「始まり」と「終わり」を目で見えるようにする 掃除機をかける前には、「これから掃除機をかけるよ」と必ず予告をしてあげてください。そして「タイマーがピピッと鳴ったらおしまいね」と、音が終わる時間を『目で見える形(視覚情報)』で約束してあげます。いつ終わるかが分かるだけで、脳のパニックは劇的に和らぎます。 3.音のパニックには「背中からのギュッギュッ・ハグ」で対抗する 予期せぬ音でパニックになってしまった時は、言葉でなだめるよりも、お子さまを背中側から「ギュ〜ッ」と強くハグ(圧迫)してあげてください。筋肉や関節への強い刺激(固有受容覚へのアプローチ)が身体に入ると、暴走していた聴覚のパニックが上書きされ、強制的に落ち着きを取り戻しやすくなります。 ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください 成長とともに脳のフィルター機能が育ち、少しずつ音への耐性がついてくることは多いです。しかし、「特定の音を聞くとパニックになり、道路に飛び出したり自分の頭を激しく叩いたりする」「日常のささいな音にも一日中怯えており、外出が一切できない」「園での活動(お遊戯の音楽や歓声)の空間に全くいられず、常に別室へ逃げ込んでしまう」といった場合は、集団生活に大きな支障が出てしまうため、どうかご家庭だけで抱え込まず専門家にご相談ください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、5領域の「運動・感覚」の土台からアプローチします。トランポリンなどの粗大運動を通して全身の関節(固有受容覚)や揺れのセンサー(前庭覚)をバランスよく満たすことで、結果として聴覚の過敏さが和らぎ、様々な環境に適応できる脳と身体を根っこから育てるサポートを行っています。 「また耳を塞いでる…」と、周囲の目を気にしながら気を張って外出しているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決して大げさなわけではなく、自分の過敏な耳と必死に戦いながら、音の溢れる世界を生き抜こうと頑張っている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。 【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています! ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。 私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。 保育士・幼稚園教諭の方 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方 公認心理師・臨床心理士の方 心理学を学ばれた方(大学・大学院) 「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。 地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。 学生さんのアルバイトやインターンシップからのスタート、見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください! (直通 080-7771-5414) 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがい/掃除機やトイレの乾燥機でパニック…怖がりではなく聴覚のSOS
お役立ち情報局
26/09/24 08:05 公開
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手が汚れるとパニック…「神経質」ではなく触覚のSOS

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。 9月22日。すっかり秋めいてきて、公園でのどんぐり拾いや、砂場遊びが楽しい季節になりましたね。幼稚園や保育園でも、秋の工作で絵の具やのりを使う機会が増えてくる頃です。 そんな中、お子さまのこんな「極端な綺麗好き」な姿に戸惑っていませんか? 「公園に行っても砂場には絶対に入らず、遠くから見ているだけ」 「手に少しでも泥やのり、ご飯粒がつくと、この世の終わりのように泣き叫んで『洗って!』とパニックになる」 「手づかみ食べを全くせず、手が汚れるのを極端に嫌がる」 「子どもは泥んこになって遊ぶものなのに…」「こんなに神経質で潔癖症だと、将来お友達と遊べなくて苦労するのでは?」と、遊びの幅が狭まってしまうことに焦りを感じているお母さん。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。 しかし、日々子どもたちの身体と心に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。 お子さまが泥やのりを極端に嫌がるのは、決して「親が綺麗にしすぎた」からでも「神経質でワガママな性格」だからでもありません。 ここには、国が定める療育の5領域における「運動・感覚」のメカニズム、特に脳の「触覚防衛反応(しょっかくぼうえいはんのう)」という、お子さま自身もコントロールできない明確な理由が隠されているのです。 大人の目には見えない、お子さまの脳で起きている「命の危機」 私たち大人からすると「ただ砂やのりがちょっと手についただけじゃない」と思えますが、感覚が過敏なお子さまの脳内では、私たちが想像する以上に強烈な恐怖とエラーが起きています。 脳が「未知の感触=危険な敵」と誤作動を起こしている(触覚防衛反応) 私たちの皮膚には、触れたものを感じる「触覚」のセンサーがあります。このセンサーが極端に過敏なお子さまにとって、泥のドロドロ、のりのネバネバといった不規則な感触は、「汚い」というレベルではなく「得体の知れない危険なものが皮膚にくっついた!」という強烈な生存の危機(痛みや恐怖)として脳に伝わっています。決して大げさに嫌がっているのではなく、脳の警戒アラームがけたたましく鳴り響いてパニックになっている状態なのです。 「触覚の過敏さ」が「不器用さ」に繋がってしまう(運動・感覚の連動) 手のひらが過敏だと、ハサミやスプーンなどの道具を持つこと自体を無意識に避けるようになります。手が汚れるのを避けて手先の経験値(運動)が不足すると、結果として「お箸がうまく持てない」「工作が苦手」といった、巧緻性(手先の器用さ)の遅れに直結してしまうという悪循環が起きてしまうのです。 今日からできる!「手が汚れる恐怖」を優しく和らげる3つのヒント 「少しぐらい平気でしょ!」「慣れさせなきゃ!」と無理やり砂場に手をつかせたり、泥を塗ったりするのは絶対にやめてください。脳の警戒アラームがさらに強固になり、公園そのものがトラウマになってしまいます。 今日からご家庭でも試せる、安全な土台から感覚を育てていくアプローチをご紹介しますね。 1. 「道具」を挟んで安全を確保する 砂や泥に直接触れるのが怖いなら、まずは「スコップ」や「木の枝」を持たせてあげてください。手袋や軍手を着けるのもとても効果的です。「直接触れなくても、道具を使えば安全に遊べるんだ」という安心感を担保してあげることが、新しい遊びに参加するための大きな第一歩になります。 2. 遊ぶ前に「ギュッギュッ・マッサージ」でアラームをオフに 工作や砂場遊びの前に、お子さまの手のひらから腕にかけて、お母さんの手で「ギュ〜ッ」と少し強めに圧迫(マッサージ)してあげてください。関節や筋肉に強い圧(深圧覚)が入ると、過敏になっていた皮膚の警戒アラームが一時的にフワッと落ち着き、新しい感触をスッと受け入れやすくなります。 3. 「乾いたもの」から少しずつ触覚を育てる いきなりドロドロの泥や絵の具に挑戦するのではなく、まずは乾いたマカロニ、ツルツルしたどんぐり、サラサラに乾いた砂など「予測しやすい乾いた感触」から遊びに取り入れてみてください。自分で触る量をコントロールできる安全な環境から、少しずつ脳のセンサーを慣らしていきましょう。 ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください 成長とともに触覚の過敏さが和らぎ、少しずつ遊びの幅が広がっていくことは多いです。しかし、「手のひらだけでなく足の裏も過敏で、芝生や砂浜を絶対に歩こうとしない」「手が汚れることを恐れるあまり、手づかみ食べやスプーンの練習を一切拒絶し、食事の発達が遅れている」「手に少しでも水滴や汚れがつくと、洗っても洗っても『まだ汚い!』とパニックになる」といった場合は、日常生活に大きな支障が出てしまうため、ご家庭だけで抱え込まず専門家にご相談ください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、5領域の「運動・感覚」の土台からアプローチします。無理に苦手なものに触らせるのではなく、トランポリンやアスレチックなどで全身の関節に感覚をたっぷり満たし、脳をリラックスさせることで、自然と「ちょっと触ってみようかな」という意欲を根っこから育てるサポートを行っています。 「また手を洗うの…」と、何度も洗面所に付き合いながらため息をついているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決してワガママなわけではなく、自分の過敏な皮膚のセンサーと一生懸命に戦いながら、世界に触れようと頑張っている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。 【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています! ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。 私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。 保育士・幼稚園教諭の方 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方 公認心理師・臨床心理士の方 心理学を学ばれた方(大学・大学院) 「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。 地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。 学生さんのアルバイトやインターンシップからのスタート、見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、直接のご連絡としてお気軽にご連絡ください!(直通08077715414) 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがい/手が汚れるとパニック…「神経質」ではなく触覚のSOS
お役立ち情報局
26/09/22 06:45 公開

遊具を極端に怖がるのは臆病ではなく「重力不安」

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。 9月も後半に入り、心地よい秋風が吹くようになりましたね。公園遊びが楽しいこの季節、お友達と一緒に元気よく遊具で遊んでほしいのに、こんなお子さまの姿にもどかしさを感じていませんか? 「公園に行ってもずっと砂場に座り込んでいて、大きな遊具には絶対に近づかない」 「『楽しいよ!』とブランコに乗せようとした瞬間、この世の終わりのように泣き叫んでしがみついてくる」 「ちょっとした段差やすべり台でも、足がすくんでしまい一歩も動けなくなる」 周りの同年代の子たちがキャーキャーと楽しそうに走り回ったり、高いところへ登ったりしているのを見ると、「どうしてうちの子はこんなに臆病で怖がりなの?」「運動神経が悪いのかな」と、つい他の子と比べてため息をついてしまうお母さん。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。 しかし、日々子どもたちの身体と脳に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。 遊具を極端に怖がるのは、決して「性格が臆病」だからでも「運動神経が悪い」からでもありません。 ここには、国が定める療育の5領域における「運動・感覚」のメカニズム、特に脳のセンサーが引き起こす「重力不安(じゅうりょくふあん)」という、お子さま自身もコントロールできない明確な理由が隠されているのです。 大人の目には見えない、お子さまの脳で起きている「命の危機」 私たち大人からすると「ただの小さなブランコやすべり台」に見えますが、感覚が過敏なお子さまの脳内では、私たちが想像する以上に強烈な恐怖とエラーが起きています。 脳が「崖から落ちる!」と錯覚している(前庭覚の過敏) 耳の奥には、身体の傾きやスピード、重力を感じる「前庭覚(ぜんていかく)」というセンサーがあります。このセンサーが極端に過敏なお子さまにとって、ブランコの揺れやすべり台のスピードは、大人で例えるなら「パラシュートなしで突然スカイダイビングをさせられている」のと同じレベルの強烈な恐怖を引き起こします。決して大げさに泣いているのではなく、本当に命の危機を感じてパニックになっているのです。 「自分の身体を支えられる」という自信がない(固有受容覚の未熟さ) 足が地面から離れた時、「しっかりと手でロープを握れるか」「自分の姿勢を真っ直ぐ保てるか」という身体のコントロール(体幹や固有受容覚)が未熟な場合、脳は「足が離れたら絶対に落ちる!」と強烈な危険信号を出します。唯一の安全地帯である「地面」から足が離れることを、本能レベルで必死に拒絶している状態です。 今日からできる!「揺れ」や「高さ」への恐怖を優しく和らげる3つのヒント 「怖くないよ!一回だけやってみなさい!」と無理やりブランコに乗せることは、その恐怖をトラウマに変え、公園そのものを嫌いにさせてしまう逆効果になります。今日からご家庭でも試せる、安全な土台から感覚を育てていくアプローチをご紹介しますね。 1. まずは「足の裏が地面に着いた状態」で揺れを経験する 足が浮くのが怖いなら、足が着いた状態で揺れのセンサー(前庭覚)を育てます。おうちでバランスボールに座らせて、足の裏を床にピタッと着けたまま、お母さんが優しくボールを上下左右に揺らしてあげてください。「足が着いているから安全だ」という環境で揺れを経験することで、少しずつ脳の警戒アラームが下がっていきます。 2. 公園では「重労働」で安心感をチャージする 遊具を嫌がる時は無理に誘わず、砂場で「大きな穴を掘る」、公園の中で「重い荷物(ワゴンなど)を一緒に押す・引っ張る」といった重労働をさせてあげてください。関節や筋肉にズシッと強い圧(固有受容覚への刺激)がかかることで、フワフワとした恐怖感が落ち着き、「自分の身体はちゃんとここにある」という自信が育っていきます。 3. お母さんの「ギュッギュッ・ハグ」で境界線を作る すべり台などの前に立って足がすくんでいる時は、背中側からお子さまを「ギュ〜ッ」と強くハグしてあげてください。身体の輪郭に強い圧をかけることで重力に対する不安が和らぎ、「お母さんがしっかり支えてくれている」という安心感から、スッと一歩を踏み出せる子がたくさんいます。 ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください 成長とともに身体の使い方が上手になり、少しずつ遊具を楽しめるようになっていくことは多いです。しかし、「重力への恐怖が強すぎて、日常の小さな段差や階段でも手すりにしがみつかないと降りられない」「自転車や三輪車にまたがることすら激しく拒絶する」「抱っこされる時も身体を硬直させてしがみつき、絶対に下を見ようとしない」といった場合は、日常生活の安全な移動にも支障が出てしまうため、ご家庭だけで抱え込まず専門家にご相談ください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、5領域の「運動・感覚」の土台からアプローチします。大きなトランポリンやハンモックなど、安全が確保された療育の環境で、お子さまが「揺れても大丈夫!」「自分でコントロールできた!」という小さな成功体験を積み重ね、重力不安を根っこから和らげるサポートを行っています。 周りの子と比べて焦ってしまいそうになる日もあると思いますが、お子さまは決して臆病なわけではなく、自分の未熟な感覚センサーと一生懸命に戦いながら、少しずつ世界を広げようとしている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。 【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています! ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。 私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。 保育士・幼稚園教諭の方 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方 公認心理師・臨床心理士の方 心理学を学ばれた方(大学・大学院) 「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。 地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。 学生さんのアルバイトやインターンシップからのスタート、見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください! 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがい/遊具を極端に怖がるのは臆病ではなく「重力不安」
お役立ち情報局
26/09/18 07:57 公開

すぐ「抱っこ!」甘えではなく隠れた疲れの正体

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。 9月も後半に入り、日中は少しずつ涼しい風が吹くようになってきましたね。秋の行楽シーズンやお散歩にぴったりの季節ですが、お出かけのたびにこんな「終わりの見えない体力勝負」に疲弊していませんか? 「公園に向かって歩き出して5分も経たないうちに、『もう歩けない、抱っこ!』と座り込んでしまう」 「周りの同年代の子は元気に走り回っているのに、うちの子はすぐにベビーカーに乗りたがる」 「もうお兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから歩きなさい!」と叱っても、テコでも動かない我が子。お買い物やお出かけのたびに、重い荷物とお子さまを両方抱えてヘトヘトになっているお母さん。「うちの子、体力がないのかな」「私が甘やかしすぎたせい?」と悩んでしまうお気持ち、痛いほどよく分かります。 しかし、日々子どもたちの身体と脳に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。 お子さまがすぐに歩くのを嫌がるのは、決して「親への甘え」でも「なまけグセ」だからでもありません。 ここには、国が定める療育の5領域における「運動・感覚」(身体の土台づくり)のメカニズムから紐解く、明確な理由が隠されているのです。  大人の目には見えない、小さな身体で起きている「2つの限界」 大人の目には「ただ歩くのが面倒くさくて甘えている」ように見えますが、お子さまの心と身体では、私たちが想像する以上に過酷な疲労が起きています。 「姿勢を保つ筋肉」が弱く、重力に負けている(体幹の未熟さ) 歩くという動作は、足の力だけでなく、重い頭を支えて身体を真っ直ぐに保つ「体幹(抗重力筋)」の力が必要です。生まれつきこの筋肉の張りが弱い(低緊張といいます)お子さまにとって、ただ歩くだけでも、大人に例えれば「足場の悪い泥沼の中を、重いリュックを背負って歩いている」のと同じくらい過酷な全身運動なのです。甘えているのではなく、本当に、すぐに筋肉が限界を迎えて「疲れて」しまっています。 足の裏のクッションが未発達(扁平足と感覚の鈍さ) 幼児期はまだ足の裏の「土踏まず(アーチ)」が未完成な子が多くいます。土踏まずは、歩く時の衝撃を吸収するバネの役割を果たします。これが未発達だと、地面からの衝撃がダイレクトに足や膝に伝わり、歩くたびに痛みや強い疲労を感じやすくなります。また、足裏の感覚(固有受容覚)が鈍いと「地面をしっかり蹴る」ことができず、ペタペタとした燃費の悪い歩き方になってしまい、結果としてとても疲れやすいのです。 今日からできる!「歩く力」を優しく育てる3つのヒント 「甘えないで歩きなさい!」と無理に引っ張ることは、歩くこと自体を「苦痛な罰」にしてしまいます。今日からご家庭でも試せる、身体の根っこから「歩きやすい身体」を育てていくアプローチをご紹介しますね。 1. 歩く前に「足裏の準備体操」でスイッチを入れる 靴を履く前に、お子さまの足の裏全体をお母さんの手のひらで「ギュッ、ギュッ」と少し強めにマッサージしてあげてください。足の裏のセンサー(触覚や固有受容覚)が目覚めることで、地面をしっかりと捉えられるようになり、不思議と歩行が安定しやすくなります。 2. 「目で見えるゴール」を設定して脳を助ける 「公園まで頑張ろう」という遠いゴールは、見通しを持つのが苦手なお子さまには響きません。「あそこにある赤い車まで歩こう!」「次の電信柱まで競争ね!」と、目の前の短いゴール(視覚情報)を小出しに設定してあげてください。脳のモチベーションを保ちやすくなり、結果的に長く歩けるようになります。 3. 「押す」お手伝いで体幹にスイッチを入れる 歩くのを嫌がったら、ベビーカーに乗せるのではなく「お母さんの代わりにベビーカーを押してくれる?」と頼んでみてください(安全な場所で行ってくださいね)。重いものを「押す」動作は、足腰や体幹の筋肉に強い圧が入り、自然と姿勢の土台が安定する最高のトレーニングになります。 ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください 成長とともに体幹がしっかりし、土踏まずが形成されてくれば、少しずつ歩ける距離は伸びていきます。しかし、「何もない平らな道で頻繁につまずき、顔や頭から転んで怪我をしてしまう」「足が痛いと頻繁に訴え、少しの距離でも全く歩こうとしない」「歩き方が極端に内股・ガニ股で、足を引きずるような不自然さがある」といった場合は、骨格や関節の専門的なサポートが必要なケースがあるため、ご家庭だけで抱え込まずにご相談ください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、ただ「歩く練習」をするのではなく、トランポリンやアスレチックなどのダイナミックな粗大運動を通して、遊びながら自然と「重力に負けない体幹」や「足の裏の感覚」を育てるサポートを行っています。 「また今日も抱っこか…」と、重い荷物と我が子を抱えて肩で息をしているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決して怠けているわけではなく、自分の弱い筋肉と必死に戦いながら、一生懸命に歩こうと頑張っている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。 【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています! ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。 私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。 保育士・幼稚園教諭の方 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方 公認心理師・臨床心理士の方 心理学を学ばれた方(大学・大学院) 「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。 地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください! 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがい/すぐ「抱っこ!」甘えではなく隠れた疲れの正体
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26/09/17 08:11 公開
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