児童発達支援事業所

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがいのブログ一覧

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脳の「左右の連携」のつまずきかも?

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、理学療法士をしています、内山隆範です。 7月に入り、夏本番の暑さがやってきましたね。夕方の少し涼しくなった時間に公園へ行ったり、水遊びを楽しんだりする機会も増えているのではないでしょうか。 そんな日常の中で、お子さまが元気いっぱいに遊ぶ姿を見て、ふとこんな「気がかり」を抱いたことはありませんか? 「走るとき、腕を振らずにペタペタとロボットみたいに走っていて、なんだかぎこちない」 「ちょっとした段差から『ジャンプ!』と言っても、片足ずつしか降りられず、両足ジャンプができない」 「三輪車のペダルがいつまで経っても漕げず、足で地面を蹴って進んでいる」 日々の療育の現場でも、そして我が家の子育ての中でも、この「運動のぎこちなさ(不器用さ)」についてのご相談は非常に多く寄せられます。 秋の運動会が近づいてきたり、周りのお友達が軽やかに走り回っていたりする姿を見ると、「うちの子、もしかして運動神経が悪いのかな?」「私の公園遊びの連れ出し方が足りなかったのかな…」と、お母さんやお父さんが密かに責任を感じて悩んでしまうお気持ち、本当によく分かります。 「もっと腕を振って走って!」「両足で一緒にピョンって跳ぶんだよ!」 そう言って手本を見せても、お子さまの動きは余計にガチガチになってしまう。そんな姿にため息をついていませんか? 理学療法士(身体と脳の専門家)として、そして同じ子育てに奮闘する親として、まず一番に大切な事実をお伝えさせてください。 お子さまの動きがぎこちないのは、決して「運動神経がない(運動音痴)」からでも、「練習不足」だからでもありません。 これには、脳が身体に送る「タイミング」と「左右の連携」による、明確なエビデンス(医学的根拠)が存在します。 なぜ、走るのがぎこちなく、ジャンプができないのか? 大人の目には「ただ走るだけ、跳ぶだけ」に見えますが、お子さまの身体と脳の中では、スーパーコンピューターのような複雑な計算が追いついていない状態が起きています。 ① 脳の「左右の連携(協調運動)」がまだ準備中 理学療法士として動きを分析するとき、最も注目するのが「協調運動(きょうちょううんどう)」という機能です。 綺麗に走るためには、「右足が出たら左腕を振る」という、身体の左右で全く違う動きを同時に行う必要があります。三輪車を漕ぐのも「右足で踏み込みながら、左足は力を抜く」という左右非対称の動きです。 発達に凸凹のあるお子さまの中には、右脳と左脳の間で情報のキャッチボールをするスピードが少しゆっくりな子がいます。そのため、左右の連携がうまくいかず、腕がピンと伸びたままになったり、手と足が一緒に出てしまう「ロボットのような走り方」になってしまうのです。 ② 「両足ジャンプ」は、恐怖心とタイミングの超難関(運動企図) 両足ジャンプをするためには、「膝を曲げる→腕を振る→両足の裏で同時に地面を蹴る→空中で姿勢を保つ」という動作を、0.1秒の狂いもなく連続で行う必要があります(これを運動企図:うんどうきと、と呼びます)。 さらに、足の裏の感覚(固有受容覚)が未熟なお子さまにとって、「両足が同時に地面から離れる(宙に浮く)」という状態は、宇宙空間に放り出されるような強烈な恐怖を伴います。だからこそ、安全を確保するために無意識に片足ずつ地面に着けようとするのです。 今日から公園・おうちで即実践!ぎこちなさを解きほぐすアプローチ 「腕を振って!」「両足で跳んで!」と口頭で指示をすることは、パニックになっている脳にさらなる計算式を押し付けるようなもので、逆効果です。 今日から、以下の3つのアプローチで「脳の連携」を楽しく育ててみてください。 1. 走る練習の前に「リズム遊び」を取り入れる 左右の連携を育てるには、まずは「タイミングを合わせる」練習からです。 おうちで音楽をかけながら、お母さんと向かい合って「パン、パン」と手拍子を合わせる遊びや、太鼓のおもちゃを「右、左、右、左」と交互に叩く遊びをしてみてください。身体の末端(手先)でリズムを刻めるようになると、不思議と足の動きもスムーズになっていきます。 2. ジャンプの基礎は「カエルさん跳び」から 両足ジャンプが怖いお子さまには、床に手をついた状態からのジャンプが非常に効果的です。 「しゃがんで両手を床につく(カエルさんのポーズ)→手はそのままで、両足だけピョンと前に飛ばす」という遊びです。両手が床に着いて身体を支えているため、宙に浮く恐怖感がゼロになり、「両足を同時に動かす」という感覚だけを安全に脳にインプットさせることができます。 3. 「止まる・動く」のメリハリゲーム(だるまさんが転んだ) 自分の身体をコントロールする力(運動企画力)を育てるには、「だるまさんが転んだ」や「ストップ&ゴー(音楽が止まったらピタッと止まる)」が最強のトレーニングになります。思い切り動いた後に「ピタッ!」と止まることで、脳は筋肉にブレーキをかける方法を学習し、次第にしなやかな動きができるようになります。 専門家(療育)に相談を考えてほしいサイン 成長や遊びの経験とともに協調運動は育っていきますが、以下のような状態が見られる場合は、これからの運動会や体育の授業で自信を失ってしまうリスクがあるため、専門的なアプローチが必要です。 頻繁に自分の足につまずいて転び、手が出ずに顔から落ちて大きな怪我をしてしまう。 身体を動かすこと自体に強い苦手意識を持ち、公園に行っても遊具で遊ばず、ずっと砂いじりや座り込んでばかりいる。 周りのお友達と自分の動きの違いに気づき始め、「どうせできないから」と運動を強く拒否するようになった。 このようなときは、どうかご家庭だけで「特訓」をしようとせず、私たち専門家を頼ってください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士としての知見をフルに活かし、トランポリンで手をつなぎながら一緒に跳んでタイミングを教えたり、平均台やボルダリングなどの粗大運動(全身運動)を通して、お子さまの脳が「身体を動かすって楽しい!」と感じられるようなプログラムを個別に行っています。 公園で、周りの子より少し不器用に走る我が子を見て、応援したい気持ちと焦る気持ちが交差しているお母さん、本当にお疲れ様です。 お子さまは決して運動をサボっているわけではなく、自分の脳と身体の連携を、一生懸命に繋ぎ合わせようとしている真っ最中なのです。 「うちの子の走り方やジャンプ、もう少しスムーズにならないかな?」と思われた時は、いつでもエコルドはぐみのおうちへお気軽にご相談ください。専門家として、全力でお子さまと保護者様に寄り添い、お子さまが自信を持って身体を動かせる方法を一緒に考えてまいります。 【求人のお知らせ】一緒に働く仲間を募集しています! そして最後に、エコルドから大切なお知らせがございます。 おかげさまで、現在大変多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集することとなりました。 私たちは、単に「預かる」場所ではなく、今日お話ししたような身体のメカニズムや脳科学のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。そのため、以下のような専門的な資格やバックグラウンドをお持ちの方の力を必要としています。 保育士・幼稚園教諭:子どもの発達段階を理解し、日常の遊びや関わりから成長を促せる方。 理学療法士(PT)・作業療法士(OT):姿勢や動き、粗大・微細運動の分析と、身体の根っこからのアプローチに強みをお持ちの方。 公認心理師・臨床心理士:子どもたちの心の動き、感覚統合の特性、そして保護者様への心理的サポートに専門性をお持ちの方。 大学または大学院で心理学を専修する学科・研究科を修了された方:心理学の知見を、実際の療育現場で活かし、探求したい方。 「まだ経験が浅くて不安……」という方も、ご安心ください。 エコルドでは、私のような理学療法士をはじめ、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の療育についてエビデンスを元にディスカッションし、共に学び合う文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「できた!」の笑顔に変える場所が、ここにあります。 また、現在上記の資格取得を目指して勉強中の学生の皆さん。 教科書で学ぶ理論が、実際の療育現場でどのように子どもたちの身体や心の変化に繋がるのか、その「生きた学び」を、エコルドで一緒に体感してみませんか?アルバイトやインターンシップからのスタートも大歓迎です。 子どもたちの無限の可能性を信じ、身体の土台から人生を豊かにするサポートをしたい。そんな熱い想いをお持ちのあなたと、一緒に働ける日を楽しみにしています。 求人の詳細やご応募、ご見学については随時受け付けております。 ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。まずは見学だけ、という方も歓迎です! 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 理学療法士 内山 隆範

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがい/脳の「左右の連携」のつまずきかも?
お役立ち情報局
26/07/07 08:32 公開
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「白米やポテトしか食べない、野菜は絶対NG」…

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員および理学療法士をしています、内山隆範です。 7月に入り、うだるような暑さが本格化してきましたね。大人でも食欲が落ちやすいこの時期、お母さんやお父さんにとって、毎日の「ご飯の時間」が大きなストレスになっていませんか? 「せっかく栄養を考えて野菜を細かく刻んでハンバーグに隠したのに、一口食べて全部吐き出された」 「食べるのは、うどん、白米、フライドポテト、パンのどれかだけ(白いものしか食べない)」 「お肉や葉物野菜を口に入れても、いつまでも飲み込めずにクチャクチャしていて、最後には出してしまう」 日々の療育の現場でも、そして我が家の子育て(私も、渾身の力作メニューを0.1秒で床に投げ捨てられて絶望した夜が何度もあります…!)の中でも、この「極端な偏食(へんしょく)」は、本当によくお聞きする切実なお悩みです。 「わがまま言わずに食べなさい!」「栄養失調になったらどうするの!」 毎日毎日、手を変え品を変え料理を作っては拒否され、「私の料理が下手だから?」「甘やかしすぎたのかな…」と、キッチンで一人涙をこらえているお母さんたちのお気持ち、痛いほどよく分かります。 でも、理学療法士(身体と脳の専門家)として、そして同じ子育てに奮闘する親として、まず一番に大切な事実をお伝えさせてください。 お子さまの極端な偏食は、決して「親の料理の腕」のせいでも、「わがままな性格」のせいでもありません。 これには、お口の中の「感覚センサー」と、座って噛むための「筋肉の土台」による、明確なエビデンス(医学的根拠)が存在します。 なぜ、そこまで激しく特定の食べ物を拒否するのか? 大人の目には「ただの好き嫌い」に見えますが、お子さまの身体と脳の中では、以下のような過酷なパニック状態や疲労が起きています。  ① お口の中の「触覚過敏」:混ざった食感は恐怖! 私たちのお口の中(舌や上あご)は、非常に敏感なセンサーの塊です。感覚過敏を持つお子さまにとって、チャーハンやカレー、具沢山のスープのように「ご飯の柔らかさ、野菜のシャキシャキ感、お肉の硬さ」が混ざった食べ物は、脳内で処理しきれません。 大人に例えるなら、「美味しいスープの中に、突然『砂利』や『ガラスの破片』が混ざっている」ような強烈な不快感と恐怖を感じているのです。だからこそ、食感が常に一定で予測しやすい「ポテト」や「白米」ばかりを好んで食べます。 ② 「噛む力」は「体幹の力」:疲れて飲み込めない(低緊張) 理学療法士として食事の様子を見るとき、私は口元だけでなく「姿勢」を見ます。 お肉や繊維質の野菜をしっかり噛み砕くには、顎(あご)の力が必要です。そして、顎を安定させるには首の力が、首を安定させるには「お腹と背中(体幹)の力」が不可欠です。 生まれつき筋肉の張りが弱い(低緊張)お子さまは、椅子に座って姿勢を保つだけで精一杯。顎を力強く動かして噛み続ける体力が残っておらず、「硬いものは疲れるから食べたくない(丸飲みできる麺類がいい)」と身体がSOSを出しているのです。 今日から食卓で即実践!偏食を和らげる実用アプローチ 「一口だけでも食べなさい!」と無理やり口に押し込むことは、食卓を「拷問の場」に変えてしまい、食べる事そのものへのトラウマを植え付けます。 今日から、以下の3つのアプローチを試してみてください。 1. 隠すのは逆効果!「お皿の上の分解(セパレート)」 野菜を細かく刻んでカレーに隠すのは、過敏なお子さまにとっては「信じていたカレーに裏切られた!」と大きなショックを与え、カレーすら食べられなくなる原因になります。 お米はお米、お肉はお肉、野菜は野菜と、お皿の中で完全に分けて盛り付けて(ワンプレートの仕切り皿が便利です)、「何が口に入るのか」を視覚的に100%予測できるようにしてあげてください。安心感が生まれれば、自分から手を伸ばす確率がグッと上がります。 2. 噛む力を引き出す「足裏ペタッ」の法則 姿勢を保てず噛めない子への最強のアプローチです。お子さまが食事をする椅子は、足がブラブラ浮いていませんか? 足が浮いていると踏ん張りがきかず、顎の力は半減します。椅子の高さを調整するか、足元に牛乳パックで作った踏み台や雑誌を置き、「足の裏全体がピタッと着く環境」を作ってあげてください。これだけで姿勢が安定し、お肉や野菜を噛む力が嘘のように引き出されます。 3. 食前の「お口周りマッサージ・準備体操」 ご飯を食べる前に、お口の過敏なセンサーを「ご飯食べるモード」に慣らしてあげます。 ほっぺたや唇の周りを、お母さんの手で少し圧をかけながら優しくマッサージしたり、一緒に「あー、いー、うー、べー!」と変顔をして口周りの筋肉を動かしたりしてみてください。脳の警戒アラームが解除され、新しい食べ物を受け入れやすくなります。 専門家(療育)に相談を考えてほしいサイン 成長とともに感覚が統合され、食べられるものが少しずつ増えていくことが多いですが、以下のような状態が見られる場合は、発育や健康状態に直接関わるため、専門的なアプローチが必要です。 食べられるものが1〜2種類しかなく、体重が増えない、または貧血などの栄養障害を指摘されている。 初めて見る食べ物や、苦手なにおいを嗅いだだけで、激しく嘔吐(おうと)してしまう。 毎日の食事の時間が苦痛でたまらず、お母さん自身がノイローゼ気味になり、キッチンに立つだけで涙が出る。 このようなときは、どうかご家庭だけで抱え込まず、私たち専門家を頼ってください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士としての知見をフルに活かし、トランポリンやアスレチックなどの粗大運動を通して「体幹(噛むための土台)」を育てたり、感覚遊び(スライムや粘土)を通して「新しい刺激への耐性」を育んだりすることで、身体の根っこから食へのアプローチを行っています。 毎日、食べてくれないご飯を作り続け、ゴミ箱に捨てるたびに心が折れそうになっているお母さん、本当にお疲れ様です。 お子さまは決して親を困らせたいわけではなく、自分の過敏な脳と身体を守るために必死なだけなのです。 「うちの子の偏食、もしかして感覚や体幹が原因かも?」と思われた時は、いつでもエコルドはぐみのおうちへお気軽にご相談ください。専門家として、全力でお子さまと保護者様に寄り添い、少しでも笑顔で食卓を囲める方法を一緒に考えてまいります。 【求人のお知らせ】一緒に働く仲間を募集しています! そして最後に、エコルドから大切なお知らせがございます。 おかげさまで、現在大変多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集することとなりました。 私たちは、単に「預かる」場所ではなく、今日お話ししたような身体のメカニズムや脳科学のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。そのため、以下のような専門的な資格やバックグラウンドをお持ちの方の力を必要としています。 保育士・幼稚園教諭:子どもの発達段階を理解し、日常の遊びや関わりから成長を促せる方。 理学療法士(PT)・作業療法士(OT):姿勢や動き、粗大・微細運動の分析と、身体の根っこからのアプローチに強みをお持ちの方。 公認心理師・臨床心理士:子どもたちの心の動き、感覚統合の特性、そして保護者様への心理的サポートに専門性をお持ちの方。 大学または大学院で心理学を専修する学科・研究科を修了された方:心理学の知見を、実際の療育現場で活かし、探求したい方。 「まだ経験が浅くて不安……」という方も、ご安心ください。 エコルドでは、私のような理学療法士をはじめ、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の療育についてエビデンスを元にディスカッションし、共に学び合う文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「できた!」の笑顔に変える場所が、ここにあります。 また、現在上記の資格取得を目指して勉強中の学生の皆さん。 教科書で学ぶ理論が、実際の療育現場でどのように子どもたちの身体や心の変化に繋がるのか、その「生きた学び」を、エコルドで一緒に体感してみませんか?アルバイトやインターンシップからのスタートも大歓迎です。 子どもたちの無限の可能性を信じ、身体の土台から人生を豊かにするサポートをしたい。そんな熱い想いをお持ちのあなたと、一緒に働ける日を楽しみにしています。   求人の詳細やご応募、ご見学については随時受け付けております。 ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。まずは見学だけ、という方も歓迎です! 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 理学療法士 内山 隆範

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがい/「白米やポテトしか食べない、野菜は絶対NG」…
お役立ち情報局
26/07/06 08:25 公開
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毎日の「お風呂・シャワー大号泣」

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、理学療法士をしています、内山隆範です。 7月に入り、いよいよ本格的な夏の暑さがやってきましたね。少し外で遊ぶだけで汗だく、泥だらけになる子どもたち。 そんなこの時期、お母さんやお父さんにとって、1日の終わりの「最大の試練」とも言えるのが、お風呂の時間ではないでしょうか。 「『お風呂に入るよ!』と声をかけただけで、ソファーの下に隠れて大泣きする」 「頭からシャワーをかけようとすると、まるでこの世の終わりのように絶叫して暴れる」 「毎日泣き叫ぶ我が子を羽交い締めにして洗っていて、私のほうが泣きたくなる…」 日々の療育の現場でも、そして我が家の子育て(私もかつて、浴室で暴れる我が子と毎日水浸しになって格闘していました…)の中でも、この「お風呂・洗髪の激しい拒否」は本当によくお聞きする切実なお悩みです。 「汗をかいたんだから洗いなさい!」「すぐ終わるからじっとしてて!」 毎日毎日、狭いお風呂場で響き渡る泣き声に、「なんで普通にシャワーを浴びてくれないの?」「水が怖いだけの甘えでしょ」とイライラしたり、ご近所迷惑にならないかヒヤヒヤしたりしているお母さんたちのお気持ち、痛いほどよく分かります。 でも、理学療法士(身体と脳の専門家)として、そして同じ子育てに奮闘する親として、まず一番に大切な事実をお伝えさせてください。 お子さまがお風呂やシャワーを激しく嫌がるのは、決して「お風呂が面倒くさいというワガママ」でも「単なる甘え」でもありません。 これには、脳の感覚センサーの過敏さと、姿勢の不安定さによる、明確なエビデンス(医学的根拠)が存在します。 なぜ、そこまで激しく「お風呂・シャワー」を拒否するのか? 大人の目には「ただお湯をかけているだけ」に見えますが、お子さまの身体と脳の中では、以下のような過酷なパニック状態が起きています。 ① シャワーの水滴が「無数の針」のように感じている(触覚過敏) 理学療法士としてまず疑うのが、皮膚の感覚(触覚)です。発達に凸凹のあるお子さまの中には、皮膚のセンサーが過剰に反応してしまう子がいます。 大人にとっては心地よいシャワーの水圧も、感覚過敏のお子さまの脳にとっては「無数の鋭い針でチクチクと刺されているような痛み」として変換されてしまっているケースが非常に多いのです。特に、顔や頭は神経が集中しているため、そこに予測不能な水滴が当たることは、恐怖でしかありません。 ② 頭を後ろに反らす姿勢が「真っ逆さまに落ちる恐怖」を生む(前庭覚の重力不安) 美容院のように、上を向いて頭を流そうとした瞬間に激しく暴れる子に多い理由です。 耳の奥にある揺れや傾きを感じるセンサー(前庭覚)が未熟なお子さまは、足元が滑りやすいお風呂場で頭を後ろに傾けると、「崖から後ろ向きに真っ逆さまに突き落とされる!」という強烈な恐怖(重力不安)を感じます。姿勢が崩れる恐怖と闘いながら、さらに顔に水がかかるため、パニックが爆発してしまうのです。 ③ 浴室に響く音が「滝の轟音」に聞こえる(聴覚過敏) 狭くてタイル張りのお風呂場は、音が反響しやすい空間です。シャワーの「ジャーッ」という音が、聴覚過敏のお子さまには「滝壺の真下にいるような轟音」に聞こえ、脳を激しく疲労させていることもあります。 今日からお風呂で即実践!苦痛を減らす実用アプローチ 「泣いても洗うしかない!」と力ずくでシャワーをかけることは、お子さまのお風呂へのトラウマを強め、翌日のバスタイムをさらに困難にする悪循環を生みます。 今日から、以下の3つのアプローチを試してみてください。 1. 恐怖の「シャワー」を封印し、手桶や濡れタオルを使う シャワーの刺激(水圧と音)が苦手なら、思い切ってシャワーの使用をお休みしましょう。 洗面器や手桶にお湯をためて、「ザバーッ」ではなく「タラタラ〜」と背中からゆっくりかけてあげます。顔まわりが濡れるのを極端に嫌がる場合は、お湯で絞った温かいタオルで拭き取るだけでも、この時期の汗や汚れは十分に落ちます。「痛い・怖い」をなくすことが最優先です。 2. 頭を洗う時は「下向き」+「タオルガード」で視界を守る 後ろに反る姿勢(重力不安)が怖い子には、無理に上を向かせないでください。 「うつむき姿勢(下を向く)」のまま、お子さま自身に乾いたタオルを持たせて顔(目と鼻)をギュッと覆ってもらいます。その状態で、後頭部からそっとお湯を流します。「自分で顔を守れている」「水が目に入らない」という安心感と、前かがみの安定した姿勢が組み合わさることで、嘘のように大人しく流させてくれる子がたくさんいます。 3. 「いつ終わるか」を可視化して脳に準備させる いつまで水が顔にかかるか分からない恐怖は、パニックを倍増させます。 「いーち、にーい、さーん!でお湯かけるよ」「10数えたらおしまいね!」と、必ず見通しを立ててからお湯をかけてください。「予測できる刺激」は、脳の警戒アラームを大きく下げてくれるエビデンスがあります。 専門家(療育)に相談を考えてほしいサイン 成長とともに感覚が統合されればお風呂嫌いも和らいでいくことが多いですが、以下のような状態が見られる場合は、皮膚の衛生状態や親子関係に悪影響を及ぼすため、専門的なアプローチが必要です。 感覚過敏が強すぎて、お風呂場に入るだけで嘔吐してしまったり、数日間お風呂に入れない日が続いたりしている。 シャワーの音だけでなく、ドライヤーの音や衣服の着脱など、日常のあらゆる刺激に対して強いパニックを起こす。 毎晩のお風呂バトルで、お母さん自身が精神的に限界を迎え、お子さまと向き合うエネルギーが枯渇している。 このようなときは、どうかご家庭だけで抱え込まず、私たち専門家を頼ってください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士としての知見をフルに活かし、トランポリンやスイング(ブランコ)などの粗大運動を通して前庭覚(揺れや傾きへの耐性)を育てたり、遊びの中で様々な触覚刺激(スライム遊びやボールプールなど)を楽しく体験したりすることで、身体の根っこから「過敏さ」を和らげていくアプローチを行っています。 毎晩、汗だくで泣き叫ぶ我が子を抱えながら「早く綺麗にして寝かせたいだけなのに…」とため息をついているお母さん、本当にお疲れ様です。 お子さまは決してワガママで暴れているわけではなく、自分の脳に押し寄せる「恐怖や痛み」から、必死に身を守ろうとしているだけなのです。 「うちの子のお風呂嫌い、感覚過敏が原因かもしれない」と思われた時は、いつでもエコルドはぐみのおうちへお気軽にご相談ください。専門家として、全力でお子さまと保護者様に寄り添い、少しでも穏やかな夜を過ごせる方法を一緒に考えてまいります。 【求人のお知らせ】一緒に働く仲間を募集しています! そして最後に、エコルドから大切なお知らせがございます。 おかげさまで、現在大変多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集することとなりました。 私たちは、単に「預かる」場所ではなく、今日お話ししたような身体のメカニズムや脳科学のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。そのため、以下のような専門的な資格やバックグラウンドをお持ちの方の力を必要としています。 保育士・幼稚園教諭:子どもの発達段階を理解し、日常の遊びや関わりから成長を促せる方。 理学療法士(PT)・作業療法士(OT):姿勢や動き、粗大・微細運動の分析と、身体の根っこからのアプローチに強みをお持ちの方。 公認心理師・臨床心理士:子どもたちの心の動き、感覚統合の特性、そして保護者様への心理的サポートに専門性をお持ちの方。 大学または大学院で心理学を専修する学科・研究科を修了された方:心理学の知見を、実際の療育現場で活かし、探求したい方。 「まだ経験が浅くて不安……」という方も、ご安心ください。 エコルドでは、私のような理学療法士をはじめ、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の療育についてエビデンスを元にディスカッションし、共に学び合う文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「できた!」の笑顔に変える場所が、ここにあります。 また、現在上記の資格取得を目指して勉強中の学生の皆さん。 教科書で学ぶ理論が、実際の療育現場でどのように子どもたちの身体や心の変化に繋がるのか、その「生きた学び」を、エコルドで一緒に体感してみませんか?アルバイトやインターンシップからのスタートも大歓迎です。 子どもたちの無限の可能性を信じ、身体の土台から人生を豊かにするサポートをしたい。そんな熱い想いをお持ちのあなたと、一緒に働ける日を楽しみにしています。 求人の詳細やご応募、ご見学については随時受け付けております。 ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。まずは見学だけ、という方も歓迎です! 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 理学療法士 内山 隆範

療育センターエコルド はぐみのおうち かすがい/毎日の「お風呂・シャワー大号泣」
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26/07/03 08:35 公開
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脳が「自分の境界線」を探しているサインかも?

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、理学療法士をしています、内山隆範です。 6月もいよいよ7月に入り、うだるような夏の暑さが本格的に始まりますね。 ただでさえ暑くて体力を奪われるこの時期、お母さん、お父さんからこんな「密かなお悩み」をよく伺います。 「ソファーに座っていると、必ず上に乗ってきて全体重を預けて(寄りかかって)くる」 「機嫌が良いときでも、ドーン!と強い力で何度も体当たりをしてくる」 「立っていても足にギュッと絡みついてきて、重いし暑いし、正直しんどい…」 日々の療育の現場でも、そして我が家の子育て(我が子も、私が座るとすかさず背中に乗ってくる『人間ホッカイロ』でした…)の中でも、この「親への激しい密着・体当たり」は本当によく目にする光景です。 小さい頃は「甘えん坊で可愛いな」と思えても、体が大きくなってくると体重も重くなり、毎日のしかかられると親の体力が持ちませんよね。 「暑いからちょっと離れて!」「痛いからドーンってしないで!」と注意しても、ヘラヘラ笑ってまたぶつかってくる我が子に、「愛情不足なのかな?」「私の気を引きたいのかな?」と悩んでしまうお気持ち、本当によく分かります。 でも、理学療法士(身体と脳の専門家)として、そして同じ子育てに奮闘する親として、まず一番に大切な事実をお伝えさせてください。 お子さまが常に寄りかかったり体当たりしたりしてくるのは、決して「親の気を引くためのワガママ」でも「愛情不足」でもありません。 これには、お子さまの「筋肉の特性」と「脳の感覚センサー」による、明確なエビデンス(医学的根拠)が存在します。 なぜ、常に親に寄りかかり、体当たりをしてくるのか? 大人の目には「極端な甘えん坊」や「乱暴な遊び」に見えますが、お子さまの身体と脳の中では、以下のような切実な理由が潜んでいます。 ① 親を「外付けの骨格(杖)」代わりにしている(低緊張) これまでの記事でも何度かお話ししましたが、発達に凸凹のあるお子さまの中には、生まれつき筋肉の「ハリ」が弱い(低緊張)子がいます。 自分の腹筋や背筋だけで姿勢を保つのは、常に重いリュックを背負って立っているようなもの。すぐに疲れてしまうため、一番身近で、絶対に自分を支えてくれる安全な壁=「お母さん・お父さん」を杖代わりにして、重力から逃れようとしているのです。 ② 脳が「強い圧迫(固有受容覚)」を強烈に求めている ドーン!と体当たりをしてくる子に多いのがこの理由です。関節や筋肉にギュッ!と強い圧力がかかる感覚(固有受容覚)は、脳をスッキリと落ち着かせる「精神安定剤」のような役割を持っています。 不安なときや、逆に興奮して感情がコントロールできないとき、親の体に思い切りぶつかって強い衝撃を得ることで、無意識に自分の脳を「安心モード」にリセットしようとしているのです。お母さんは、お子さまにとっての「極上のヒューマン・ブランケット(重い毛布)」になっています。 ③ 自分の身体の「境界線」を確かめている 自分の身体がどこからどこまであるのか(身体図式)が曖昧なお子さまは、宙に浮いているようなフワフワした不安を抱えています。硬いもの(親の体)に強く押し付けることで、「ここが僕の肩だ!」「ここが私の背中だ!」と、輪郭を確かめて安心しているのです。 今日からおうちで即実践!親の負担を減らす実用アプローチ 「暑いから離れて!」「体当たりはやめなさい!」と突き放すことは、杖を取り上げられたり、精神安定剤を奪われたりするのと同じで、お子さまの不安をさらに煽ってしまいます。 今日から、以下の3つのアプローチで「感覚の代用品」を用意してあげてください。 1. 「人をダメにするクッション」など、代わりの壁を用意する 親の体に寄りかかってきたら、「お母さんは今暑いから、こっちのフカフカの島(大きなビーズクッションやバランスボール)にダイブしておいで!」と、別の寄りかかり先を提案してあげてください。身体をすっぽり包み込んで圧をかけてくれるクッションは、低緊張のお子さまにとって最高の休憩場所になります。 2. 安全な「押し合いっこ・引っ張り合いっこ」で欲求を満たす 体当たりをしてくる子には、安全な形で関節に強い圧(固有受容覚)を入れてあげます。 「よーし、お母さんとお相撲勝負だ!手と手を合わせて、どっちが強いか押し合いっこね!」と遊びに変換してください。または、太いタオルをお互いに引っ張り合う綱引きも効果的です。正しいルートで感覚が満たされると、日常での不意打ちの体当たりは驚くほど減っていきます。 3. お手伝いで「重いもの」を運んでもらう これも固有受容覚を満たす最高のアプローチです。「スーパーの袋、少し重いけど運べるかな?」「洗濯物が入ったカゴを一緒に押して!」と、関節に負荷がかかる「お仕事(Heavy Work)」を頼んでみてください。「ありがとう、助かったよ!」と自己肯定感も高まり一石二鳥です。 専門家(療育)に相談を考えてほしいサイン 成長とともに体幹が育ち、感覚が整理されてくれば自然と落ち着いていきますが、以下のような状態が見られる場合は、対人トラブルに発展する可能性があるため専門的なアプローチが必要です。 体当たりの力が強すぎて親が怪我をしたり、お友達に対しても同じようにドーンとぶつかってトラブルになっている。 体幹が弱すぎて、少し歩いただけで座り込み、常に親に抱っこやオンブを要求して生活に支障が出ている。 親が少しでも身体を離そうとすると、見捨てられたような激しいパニックを起こす。 このようなときは、どうかご家庭だけで抱え込まず、私たち専門家を頼ってください。 エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士としての知見をフルに活かし、キャスター付きの台車に重りを乗せて押す遊びや、トランポリン、大型クッションへのダイブなど、お子さまの「身体の境界線を確かめたい」「強い圧が欲しい」という欲求を、療育のプログラムの中で安全に、たっぷりと満たしていきます。 毎日毎日、汗だくになりながらお子さまの体重を受け止め、「もうしんどい…」とため息をついているお母さん、本当にお疲れ様です。 寄りかかってくるのは、お母さんがお子さまにとって「世界で一番安全で、安心できる基地」である証拠です。 「うちの子の体当たり、感覚の欲求から来ているのかも?」と思われた時は、いつでもエコルドはぐみのおうちへお気軽にご相談ください。専門家として、全力でお子さまと保護者様に寄り添い、親子で心地よい距離感を保てる方法を一緒に考えてまいります。 【求人のお知らせ】一緒に働く仲間を募集しています! そして最後に、エコルドから大切なお知らせがございます。 おかげさまで、現在大変多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集することとなりました。 私たちは、単に「預かる」場所ではなく、今日お話ししたような身体のメカニズムや脳科学のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。そのため、以下のような専門的な資格やバックグラウンドをお持ちの方の力を必要としています。 保育士・幼稚園教諭:子どもの発達段階を理解し、日常の遊びや関わりから成長を促せる方。 理学療法士(PT)・作業療法士(OT):姿勢や動き、粗大・微細運動の分析と、身体の根っこからのアプローチに強みをお持ちの方。 公認心理師・臨床心理士:子どもたちの心の動き、感覚統合の特性、そして保護者様への心理的サポートに専門性をお持ちの方。 大学または大学院で心理学を専修する学科・研究科を修了された方:心理学の知見を、実際の療育現場で活かし、探求したい方。 「まだ経験が浅くて不安……」という方も、ご安心ください。 エコルドでは、私のような理学療法士をはじめ、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の療育についてエビデンスを元にディスカッションし、共に学び合う文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「できた!」の笑顔に変える場所が、ここにあります。 また、現在上記の資格取得を目指して勉強中の学生の皆さん。 教科書で学ぶ理論が、実際の療育現場でどのように子どもたちの身体や心の変化に繋がるのか、その「生きた学び」を、エコルドで一緒に体感してみませんか?アルバイトやインターンシップからのスタートも大歓迎です。 子どもたちの無限の可能性を信じ、身体の土台から人生を豊かにするサポートをしたい。そんな熱い想いをお持ちのあなたと、一緒に働ける日を楽しみにしています。 求人の詳細やご応募、ご見学については随時受け付けております。 ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。まずは見学だけ、という方も歓迎です! 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 理学療法士 内山 隆範

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26/07/01 08:22 公開
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