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感覚過敏と感覚鈍麻のお話し

〜感覚過敏と感覚鈍麻の特性について〜


「これって感覚過敏?」子どもの服のこだわりや苦手さへの向き合い方
「寒いのに薄着で行きたがる」「特定の素材の服を嫌がる」……。子育ての中で、お子さんのこうした「感覚」の偏りに悩んだことはありませんか?
今回は定型発達の子にもある「感覚の個体差」とその向き合い方について、私の考えをお話ししようと思います。


1. 感覚の過敏・鈍麻は「誰にでもある」もの

「感覚過敏や感覚鈍麻は、発達障害がある子だけのもの?」と思われがちですが、実は定型発達のお子さん(そして大人)にも普通に存在します。「タートルの首元がチクチクして絶対に着られない」
「ヒートテックのようなナイロン素材が肌に合わず、綿100%しか着たくない」
「辛いカレーが苦手(味覚の過敏)」
これらは「障害」ではなく、あくまで「好き嫌いの範疇」や「個性の違い」です。味の好みと同じで、感じ方は人それぞれ違って当たり前なのです。


2. 「慣れさせれば治る」は逆効果?

良かれと思って、苦手な感覚に何度も挑戦(訓練)させることもありますが、これには注意が必要です。
ジェットコースターが嫌いな人に、無理やり毎日乗せたらどうなるでしょうか? 慣れるどころか、気絶しそうになったり、誘ってくる人を見ただけで嫌な気持ちになったりしてしまいます。 これでは恐怖心や拒絶が増すばかりですね。
また慣れよう、と、あまりに追い込まれるとその場から逃げ出したり、嫌な刺激を排除しようとして周囲の物を壊してしまったり問題行動に繋がる恐れもあります。
無理に克服させようとするよりも、まずは「脳がその刺激を嫌がっているんだな」と理解してあげることが大切です。


3. 日常生活で困ったときの具体的な対策

とはいえ、例えばの一例ですが、温かい素材の服が嫌だからと、冬の寒い日に薄着でいられると親としては心配ですよね。
そんな時は、「目的」に立ち返って代替案を探してみるのはどうでしょうか。

例)寒い日に薄着をするこどもに対して

肌に直接触れるものが苦手なら、本人が心地よいと感じる素材(綿など)を徹底的に選ぶ。プロ野球選手が着るようなアンダーシャツや、別の伸縮性のある素材など、今の時代は選択肢が豊富です。
肌着を嫌がるなら、上着を2枚重ねにする。貼るカイロなどを活用して、服の枚数を増やさずに体温を保つ、など重ね着や外側で調整するのも一つの手です。
目的は「風邪を引かないこと」なので、「必ずこの順番で着るべき」というルールに縛られず、最終的に温かく過ごせればOKと考えたら良いのではないでしょうか。


4. 専門家に相談するべき目安は?

単なる「こだわり」か、それとも「支援が必要な状態」か。その判断基準は「日常生活に支障が出ているかどうか」です。

〜相談した方が良いケース〜
• 特定の音が怖くて一歩も外に出られない。
• スーパーの店内放送を極端に嫌がり、買い物にも行けない。
• 服を全く着られず、外出自体が困難。


〜様子を見て良いケース〜
「苦手な刺激はあるけど、別に生活に困らない」
「ヒートテックは苦手だけど綿素材ならいい」
というように、他の手段で代用できる場合。
もちろん不安な親御さんは、些細な事かな?などと遠慮せず病院などの専門家にどんどん相談して下さいね!


感覚の特性は、その子の「感じ方の個性」です。安直に発達障害と結びつけて不安になる必要はありません。
まずは、お子さんが何を感じ、何を嫌がっているのかを観察してみてください。無理に「慣れ」を強いるのではなく、「どうすれば本人が心地よく、かつ目的(健康など)を達成できるか」を一緒に探してあげることが、親子で楽しく過ごすための第一歩だと考えます。


療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈
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