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「困った行動」は子どもからのメッセージ?


「困った行動」は子どもからのメッセージ?
言葉の代わりに伝えている3つの本音

「何度言っても落ち着きがない」「急に泣き出したり、お友達を叩いたりしてしまう……」
日々の療育や子育ての中で、お子さんの「困った行動」に悩むことはありませんか?

実は、その行動一つひとつには、お子さんなりの「理由」が隠されています。
今回は、行動療法やコミュニケーションの視点から、お子さんの行動をどう読み解き、どう支えていけばよいのかを整理してお伝えします。


1. 困った行動の背景にある「3つのメッセージ」
言葉でうまく伝えられないお子さんにとって、泣く、叩く、走り回るといった行動は、大切なコミュニケーションの手段です。その背景には、主に3つの「本音(機能)」が隠されていると言われています。
• 「要求」:~したい、~がほしい
(例:おもちゃを貸してと言えずに、叩いて奪ってしまう)
• 「拒否(逃避)」:~したくない、嫌だ
(例:苦手な食べ物を「食べたくない」と言えず、食事中に泣き出す)
• 「注目」:見てほしい、かまってほしい
(例:着替えの時にふざけて走り回り、大人の気を引こうとする)
「どうしてそんなことするの!」と叱る前に、「この子は何を伝えようとしているのかな?」と、この3つのどれに当てはまるか観察してみることが、解決への第一歩になります。


2. 言葉以外の「伝え方」を準備してあげる
理由がわかったら、次はその気持ちを「困った行動」ではない方法で表現できるようにお手伝いしましょう。

• 言葉以外のツールを使う
無理に「貸してと言いなさい」と教えるのではなく、イラストカードを提示したり、特定の場所に物を置くといった「サイン」を決めておくのも有効です。
• 見本を見せてあげる(モデリング)
「嫌なときはこうするんだよ」と大人が実際にやって見せることで、お子さんは新しい伝え方を学びます。
• 事前に予測して声をかける
「もし嫌だったら、このカードを出してね」と、問題が起こる前に伝え方を確認しておくだけで、お子さんの安心感につながります。


3. 「セッティング」と「きっかけ」を整理する
お子さんの行動は、その時のコンディション(セッティング事象)と、目の前の出来事(きっかけ)が組み合わさって起こります。
• セッティング事象(土台)
寝不足や空腹といった体調だけでなく、発達の特性(急な変更が苦手、感覚の過敏さなど)もここに含まれます。
• きっかけ(引き金)
「嫌いなおかずが出た」「おもちゃを取られた」といった、行動の直前の出来事です。

支援のプロは、この両方にアプローチします。
例えば、苦手な食べ物をあえて出さずに「きっかけ」を取り除いてあげることも立派な支援ですし、カードで伝えられるようにしてその子が無理なくできる伝える方法を用意してあげることも大切です。


お子さんの「困った行動」をコミュニケーションの一つとして捉え直すと、支援の仕方がぐっと整理されてきます。
「うまく言えないから、この行動で教えてくれているんだね」
そんな風にお子さんのメッセージを受け止めながら、一つずつ「新しい伝え方」を一緒に練習していけたら素敵ですね。


療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈
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