児童発達支援事業所

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「うちの子、なかなか話さないんです。」——前編

「うちの子、なかなか話さないんです」
見学やご相談の場で、よくいただくお話があります。

「言葉が遅くて…」
「伝わらないとすぐ怒ってしまうんです…」
「お友達とのやり取りがうまくいかなくて…」

実際、言葉で表現することが難しいと、
「叩く」
「つねる」
「蹴る」
「泣く」
「癇癪を起こす」

そんな形で気持ちを表現することもあります。
だからお母さんたちは不安になります。

「このままで大丈夫なのかな。」
「お友達と仲良くできるのかな。」

そんな気持ちになるのも自然なことだと思います。
でもあびラボでは、少し違う視点で子どもたちを見ています。
もしかすると、足りないのは言葉ではないのかもしれません。
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『そもそも言葉って何だろう?』
言葉は何のためにあるのでしょう。
実は、自分ひとりで十分に楽しめているとき、人はあまり言葉を必要としません。

「虫を見つけた。」

「虫を観察。」

何かを発見。また次の発見。次の発見から、またその次へ。

「楽しい♪」

子どもたちはそんなふうに世界を探検しています。
目の前の出来事が次々と新しい発見につながり、気づけば夢中です。
だから没頭します。
だから話さないこともあります。
話すことよりも、今は知りたいことの方がたくさんあるからです。
だから言葉はいりません。
でも、

「みてみて!」
「おもしろいよ!」
「いっしょにやろう!」

そんな気持ちが生まれた瞬間、言葉が必要になります。
見つけた世界に向いていた興味が、人へ向き始める瞬間です。
そのとき初めて、言葉が必要になります。

言葉は覚えたから使うのではありません。
誰かと共有したくなったときに育っていくもの。
そして、もう一つ大切なことがあります。

「ちゃんと言いなさい」

と言われると、大人でも少し緊張します。
だから「ちゃんと言わなきゃ」と思うと、人は意外と言葉が出にくくなります。

「これで合っているかな。」
「間違っていないかな。」
「伝わるかな。」

そんな不安が先に立つからです。
でも、

「みて!」
「きいて!」
「すごい!」

は違います。
正しい日本語かどうかなんて考えていません。
とにかく伝えたい。
だから言葉になるのです。
時には宇宙語かもしれません。
身振り手振りかもしれません。
それでも子どもは一生懸命伝えようとします。
言葉を育てるのは、「言わなきゃ」ではなく、「伝えたい」なのかもしれません。

次回は後編。子どもの頭の中で毎日起きている"大忙しなお仕事"のお話です。

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