ついに癇癪がはじまった!予想はしてたがツライ…!私なりの対策
ライター:鈴木希望
幼児期には何もなくても、学童期に入ったころに癇癪を起こすようになる発達障害児がいる、という話はかねてから聞いていました。アスペルガーとADDを持つ我が家の息子はまさにそれ。抑えつけたところで根本的な解決にはならないけれど、まともに相手をするのもつかれてしまう…。そこで私が案じた対処法は?正直、おすすめはいたしません。(笑)
「いつか癇癪を起こすかもしれない…」心の準備をしていた私。
発達障害の子どもが起こしがちだという「癇癪」。
後年になってアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)かつADD(注意欠如障害)と診断された私も、幼いころにはよく起こしていた記憶があります。
しかし、同じくアスペルガーでADDの息子は、幼児期にそういった傾向が一切なく、「この子は癇癪を起こさないタイプなのかな」と思っていました。
そんなとき、「感情を自覚できないから癇癪に繋がらない、っていう場合もあるんだよ」と、やはり発達障害のお子さんと暮らすお母さんからのお話を聞きました。
「なるほど、そんなこともあり得るんだね。じゃあもしかしたらうちの子も、癇癪を起こすことが今後あるかもな…」そんなふうに心の準備をしつつ過ごしているうち、息子は保育園を卒園。
小学校入学となりました。
後年になってアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)かつADD(注意欠如障害)と診断された私も、幼いころにはよく起こしていた記憶があります。
しかし、同じくアスペルガーでADDの息子は、幼児期にそういった傾向が一切なく、「この子は癇癪を起こさないタイプなのかな」と思っていました。
そんなとき、「感情を自覚できないから癇癪に繋がらない、っていう場合もあるんだよ」と、やはり発達障害のお子さんと暮らすお母さんからのお話を聞きました。
「なるほど、そんなこともあり得るんだね。じゃあもしかしたらうちの子も、癇癪を起こすことが今後あるかもな…」そんなふうに心の準備をしつつ過ごしているうち、息子は保育園を卒園。
小学校入学となりました。
息子本人の説明に納得…「癇癪の終わり」はこうしてやってくる!
癇癪の始まり。気持ちを言葉にできない息子。
小学校での生活にも慣れてきたある日のこと。
「同じ組の友達と公園で遊ぶ約束したんだ。のん(私の呼び名)も一緒に行こう!」と、息子・ハルからのお誘いがあったので、行ってみることにしました。
最初のうちこそ、てらいなく笑っていた息子ですが、少しずつ表情に陰りが見えてきたのです。
鬼ごっこに興じるなか、自分のリミッターがわからずノンストップで走り続け、「疲れた!休みたい!」が言えず。
また飽きてきているのに「別の遊びやらない?」ともいえないような顔つきだったのです。
それは察しの悪い私でもわかるレベル…と思いきや、どうやら他の人たちは気づいていないようでした。
過去の自分に照らし合わせての推測にしか過ぎませんが、「なんかモヤモヤする。この気持ちは何だ?どうしていいのかわからない!不快!」という気持ちに襲われながら、それを言語化できずにいる、そんなふうに私には見えました。
どうしようもなくなったのか、いきなり砂の地面に大の字なった息子。
恐らく自分なりにクールダウンしようとしていたのでしょう。
とはいえ、心の内を知らなければその姿は滑稽というか、ふざけて遊んでいるようにも見えかねません。
案の定、「ハル君、おもしろーい」と笑いが起きたので息子は混乱したのでしょう。
その直後、近くに置いてあった誰かの荷物を掴んで投げようとしたので、私は慌てて止めに入りました。
「同じ組の友達と公園で遊ぶ約束したんだ。のん(私の呼び名)も一緒に行こう!」と、息子・ハルからのお誘いがあったので、行ってみることにしました。
最初のうちこそ、てらいなく笑っていた息子ですが、少しずつ表情に陰りが見えてきたのです。
鬼ごっこに興じるなか、自分のリミッターがわからずノンストップで走り続け、「疲れた!休みたい!」が言えず。
また飽きてきているのに「別の遊びやらない?」ともいえないような顔つきだったのです。
それは察しの悪い私でもわかるレベル…と思いきや、どうやら他の人たちは気づいていないようでした。
過去の自分に照らし合わせての推測にしか過ぎませんが、「なんかモヤモヤする。この気持ちは何だ?どうしていいのかわからない!不快!」という気持ちに襲われながら、それを言語化できずにいる、そんなふうに私には見えました。
どうしようもなくなったのか、いきなり砂の地面に大の字なった息子。
恐らく自分なりにクールダウンしようとしていたのでしょう。
とはいえ、心の内を知らなければその姿は滑稽というか、ふざけて遊んでいるようにも見えかねません。
案の定、「ハル君、おもしろーい」と笑いが起きたので息子は混乱したのでしょう。
その直後、近くに置いてあった誰かの荷物を掴んで投げようとしたので、私は慌てて止めに入りました。
「当たりたかったら私に当たれ」嗚咽する息子に声をかけた日。
「ハル、ストップストップ!物は投げちゃダメだ!自分の大事なものを乱暴に扱われたら、ハルはどう思う?私は嫌だ」
「やだよ!ハルだって嫌だ!」
「じゃあやめよう」
「やだ!やだやだやだ!」
そう言いながらも再び投げようとするので、「じゃあ私、今度気に食わないことがあったら、ハルの本やおもちゃを投げることにする!」
と返すと、今度は言葉にならない声を上げ、私に殴りかかってきました。
「当たりたかったら私に当たれ。なんぼでも殴れ蹴れ。但し顔面禁止な」
小さな手でポカポカと殴られながら、「ついに癇癪が始まったな……」と、なぜかおかしいような切ないような気分に襲われていた私。
奇声は次第にすすり泣きに変わり、涙をポロポロ流しながら嗚咽していた息子。
「ハル君、かくれんぼしようよ!」
友達が声をかけてきてくれても、気持ちの整理がつかないのか、応じられずに私の背後に隠れていました。
震えていた背中が落ち着きを取り戻したころに「帰ろうか?」と声をかけると、息子はうつむいたまま小さく頷いたので、私だけが友達やその親御さんに会釈をして、ふたりで公園をあとにしました。
「やだよ!ハルだって嫌だ!」
「じゃあやめよう」
「やだ!やだやだやだ!」
そう言いながらも再び投げようとするので、「じゃあ私、今度気に食わないことがあったら、ハルの本やおもちゃを投げることにする!」
と返すと、今度は言葉にならない声を上げ、私に殴りかかってきました。
「当たりたかったら私に当たれ。なんぼでも殴れ蹴れ。但し顔面禁止な」
小さな手でポカポカと殴られながら、「ついに癇癪が始まったな……」と、なぜかおかしいような切ないような気分に襲われていた私。
奇声は次第にすすり泣きに変わり、涙をポロポロ流しながら嗚咽していた息子。
「ハル君、かくれんぼしようよ!」
友達が声をかけてきてくれても、気持ちの整理がつかないのか、応じられずに私の背後に隠れていました。
震えていた背中が落ち着きを取り戻したころに「帰ろうか?」と声をかけると、息子はうつむいたまま小さく頷いたので、私だけが友達やその親御さんに会釈をして、ふたりで公園をあとにしました。
物に当たるのをやめたら、癇癪が週末のイベントに!
さすがは子どもというべきか、翌日は何事もなかったように友達と仲良く遊んでいました。
学校でも特に問題はない様子。
では、フラストレーションを一切感じなくなったのかといえば、もちろんそうではありません。
「当たりたかったら私に当たれ」という母親の指示通り、いらだちを全て持ち帰ってくるようになったのです!
他の誰かや物に当たらないのはいいけれど…これはこれで迷惑!
平日は何かと緊張しているのか、わりと穏やかに1日を終えることができますが、完全に気の緩んだ土日祝日は、予想もしないことに端を発しては癇癪モードに突入します。
食べたいものが食べられなかったなど、わかりやすい“わがまま”のときもありますが、「それ、癇癪を起こしたいがためにわざわざつついてるんじゃないの!?」と言いたくなる意外な原因もあります。
正直防ぎようもないので、「さーて、次の週末はどんなことで癇癪を起こしますやら…」程度にかまえ、起きたら起きたでひたすら付き合うことにしました。
学校でも特に問題はない様子。
では、フラストレーションを一切感じなくなったのかといえば、もちろんそうではありません。
「当たりたかったら私に当たれ」という母親の指示通り、いらだちを全て持ち帰ってくるようになったのです!
他の誰かや物に当たらないのはいいけれど…これはこれで迷惑!
平日は何かと緊張しているのか、わりと穏やかに1日を終えることができますが、完全に気の緩んだ土日祝日は、予想もしないことに端を発しては癇癪モードに突入します。
食べたいものが食べられなかったなど、わかりやすい“わがまま”のときもありますが、「それ、癇癪を起こしたいがためにわざわざつついてるんじゃないの!?」と言いたくなる意外な原因もあります。
正直防ぎようもないので、「さーて、次の週末はどんなことで癇癪を起こしますやら…」程度にかまえ、起きたら起きたでひたすら付き合うことにしました。
正直疲れる…私が案じた癇癪対策とは
とある週末、息子と私はショッピングセンターに来ていました。
ゲームコーナーで遊ぼうということになり、自分のかばんを探り始めた息子。
「あれ?ない。あのカードがない!」
その日使うつもりだったカードを、家に忘れてきたことに気づいたのです。
「残念だけど、今日は別のカード使ってやんなよ」
「やだ!あのカードがいい!家まで取りに帰る!」と返してきました。
ショッピングセンターと我が家の近所を結ぶバスは1時間に1本あるかないか。
すぐに取りに行ける状況ではありませんでした。
「うーん、そうすると遊ぶ時間が少なくなっちゃうし、面倒だからわたしは帰りたくないなあ。今日はやっぱりあるカードで……」
「やだやだやだやだ!あのカードがなきゃやだ!」
「じゃあ今日はゲームやめっか」
「やだ!ゲームやる!」
「ならあるカード…」
「やだ!」
「頼むからどっちかに…」
「やだ!」
「だから…」
「やだやだやだやだ!」
「…」
「やだやだやだやだ!やだ!」
ポカポカ殴りかかってきて、こっちの話なんざ聞きやしないわけです。
説得しようとするだけ無駄、とても面倒。
(これが今週の癇癪か…)
私は息子の目の前でしゃがみこんだまま、彼の顔を見つめながら黙っていました。
「ん!」
泣いて威嚇しながら殴りかかってきても反撃せず。
「ん!」
突き飛ばされるがままに床に転がる私。
起き上がってはまた突き飛ばされるのを何度か繰り返し、それすら面倒になったので、寝転がったまま頬杖をつき、鼻歌を歌ってみました。
「♪ふんふんふふんふふふふふん~ふ~ん♪」
「のん、起きてよー!(泣いてる)」
「やーだよ~♪どうせまた突き飛ばされるんだも~ん♪」
「お願い!起きてよー!!(涙渇き気味)」
「やーだよ~♪めんどくっせ~♪」
ショッピングセンターのゲームコーナーで我が家のようにくつろぐ母の姿を見て、ついには息子の方が、「こいつ…何言っても無駄だ」という表情に。
「早く起きて!一緒にゲーム早くやろうよー!!!」
と誘ってきたので、「おっけーやろやろ~♪」
即起き上がり、私は何事もなかったかのような顔でゲームに興じました。
いろいろ試した結果、息子の癇癪対策に1番効果があったのは、「非暴力・無抵抗」作戦。
ただし、決してその場を去らず、無視は絶対にしないこと。
そこそこ力のついてきた小学生男子にボッコボコに殴られて、痛いわアザができるわで、はっきり言っておすすめはできませんが…。
ゲームコーナーで遊ぼうということになり、自分のかばんを探り始めた息子。
「あれ?ない。あのカードがない!」
その日使うつもりだったカードを、家に忘れてきたことに気づいたのです。
「残念だけど、今日は別のカード使ってやんなよ」
「やだ!あのカードがいい!家まで取りに帰る!」と返してきました。
ショッピングセンターと我が家の近所を結ぶバスは1時間に1本あるかないか。
すぐに取りに行ける状況ではありませんでした。
「うーん、そうすると遊ぶ時間が少なくなっちゃうし、面倒だからわたしは帰りたくないなあ。今日はやっぱりあるカードで……」
「やだやだやだやだ!あのカードがなきゃやだ!」
「じゃあ今日はゲームやめっか」
「やだ!ゲームやる!」
「ならあるカード…」
「やだ!」
「頼むからどっちかに…」
「やだ!」
「だから…」
「やだやだやだやだ!」
「…」
「やだやだやだやだ!やだ!」
ポカポカ殴りかかってきて、こっちの話なんざ聞きやしないわけです。
説得しようとするだけ無駄、とても面倒。
(これが今週の癇癪か…)
私は息子の目の前でしゃがみこんだまま、彼の顔を見つめながら黙っていました。
「ん!」
泣いて威嚇しながら殴りかかってきても反撃せず。
「ん!」
突き飛ばされるがままに床に転がる私。
起き上がってはまた突き飛ばされるのを何度か繰り返し、それすら面倒になったので、寝転がったまま頬杖をつき、鼻歌を歌ってみました。
「♪ふんふんふふんふふふふふん~ふ~ん♪」
「のん、起きてよー!(泣いてる)」
「やーだよ~♪どうせまた突き飛ばされるんだも~ん♪」
「お願い!起きてよー!!(涙渇き気味)」
「やーだよ~♪めんどくっせ~♪」
ショッピングセンターのゲームコーナーで我が家のようにくつろぐ母の姿を見て、ついには息子の方が、「こいつ…何言っても無駄だ」という表情に。
「早く起きて!一緒にゲーム早くやろうよー!!!」
と誘ってきたので、「おっけーやろやろ~♪」
即起き上がり、私は何事もなかったかのような顔でゲームに興じました。
いろいろ試した結果、息子の癇癪対策に1番効果があったのは、「非暴力・無抵抗」作戦。
ただし、決してその場を去らず、無視は絶対にしないこと。
そこそこ力のついてきた小学生男子にボッコボコに殴られて、痛いわアザができるわで、はっきり言っておすすめはできませんが…。
自分なりに切り替えられる息子だから、信じて待ってみよう。
「せっかく用意してたのに、今日はあのカードを忘れて悔しかったね」帰りのバスで私がそう声をかけると、息子はちょっと照れ臭そうに笑いました。
「うん、ちょっとね。でも、そのおかげで最近あんまり使ってないカードを代わりに使えて、別の楽しさがあったから、良かったよ」
存分に楽しんだこともあって落ち着きを取り戻したからか、カードを忘れた利点を自分なりに見つけていたのです。
「そっか……」
「あのさ、のん」
「ん?」
「ごめんね、叩いたりして」
「あー、いいよいいよ。他の誰かや物に当たるよりいいよ」
「嫌じゃない?」
「嫌に決まってんだろ(笑)。嫌だけどいいよ。しょうがない」
「いいの?」
「私が本当は嫌だってわかってくれてたら、今は上出来だと思う、何となく」
「なんだそれ(笑)」
「なんだろね(笑)」
本当に、何が上出来なのかはわかりません。
ただ、「カードを忘れた!悲しい!取りに帰れない!腹立たしい!」だけで終わらず自分なりに切り替えることができた息子なら、癇癪を起さずに話ができるようになる日がちゃんと来るだろうな、と信じられるのです。
しばらくはため息をつくときもあるでしょうが、鼻歌でも歌いながらのんびりその日を待とうと思います。
「うん、ちょっとね。でも、そのおかげで最近あんまり使ってないカードを代わりに使えて、別の楽しさがあったから、良かったよ」
存分に楽しんだこともあって落ち着きを取り戻したからか、カードを忘れた利点を自分なりに見つけていたのです。
「そっか……」
「あのさ、のん」
「ん?」
「ごめんね、叩いたりして」
「あー、いいよいいよ。他の誰かや物に当たるよりいいよ」
「嫌じゃない?」
「嫌に決まってんだろ(笑)。嫌だけどいいよ。しょうがない」
「いいの?」
「私が本当は嫌だってわかってくれてたら、今は上出来だと思う、何となく」
「なんだそれ(笑)」
「なんだろね(笑)」
本当に、何が上出来なのかはわかりません。
ただ、「カードを忘れた!悲しい!取りに帰れない!腹立たしい!」だけで終わらず自分なりに切り替えることができた息子なら、癇癪を起さずに話ができるようになる日がちゃんと来るだろうな、と信じられるのです。
しばらくはため息をつくときもあるでしょうが、鼻歌でも歌いながらのんびりその日を待とうと思います。
連日のパニック対応に疲れ、耐え切れなくなった私に娘がそっと…